タバコを吸う奴はカッコいい
※この記事の所要時間は約3分(約2500文字)です。
百害あって一利なし。合法麻薬。肺癌製造機。のキャッチフレーズで広く知られる煙草クン。
金かかる。吸えないとイライラ。ありとあらゆる疾患のリスクをぶち上げてくれる煙草クソ。
課税に次ぐ課税、世間の風向き悪く、全面禁煙が世界を覆っていく中で、喫煙者は減りつつあるが、決して絶えない。
既にキマッてる人が継続するだけでなく、新規参入が少なくないのもまた事実。
そして、開幕早々ディスっておきながら、確かに、喫煙者にかっこいい奴が多い気がしてしまう俺がいる。
…なぜ煙草にかっこいいイメージがあるのか。
タバコは名シーンの名脇役
もはや、言うまでもないが、アニメや映画の印象的なシーンでいい仕事をしてくれるのが奴。タバコ吸ってるイケメンキャラ多すぎる。
「火くれねえか」みたいな何気ないやりとり、主要キャラ亡くなるシーンの最後の一服とか、ね。
タバコ本体は勿論、灰皿とかライターとか、周辺小道具が充実してるのもニクいポイント。
形見のライターとか、ライターを火種にドッカンとか、灰皿で殴る暴力描写とかに使える(?)
古今東西、煙草を絡めた名シーン、ヘビースモーカーの名キャラが多過ぎる。そりゃタバコに憧れちまうぜ。不可抗力。
タバコはエロい
煙草を吸うのはエロい。
そして、人はエロに惹かれる運命(さだめ)。これ万物不変、世の理。
そもそも、人間って口にエロスを感じる生き物であることを再確認したい。
代表的な性愛行動であるキスは、口で行うのだ。
口は食事をする部位だけれど、「食べる」って言葉自体が性的な隠語になるこの世界。異性の食事シーンにエロさを感じる人も少なくない。拡張すれば、いっぱい食べる人やおいしそうに食べる異性が好きっていうのですら、ある種エロスを感じてる状態かもしれない。
そして、そんな口を使った動作の中で、トップクラスにエロいのが「咥える」や「吸う」ことである。
口(エロい部位)で咥えて吸う(エロい動作)、そんな煙草がエロくないはずがないでしょうが!
いや、エロっていうかセクシーって言おう。そして、セクシー≒クール。
はい、これで自明。タバコを吸うのはもはや動作として、感覚レベルでエロい、セクシー、かっこいい。
…まあ、この理論だと、チュッパチャップスは勿論、指吸ってる奴もかっこいいことになるんだけどね。
(お菓子は子供、指吸は赤ちゃんのイメージが強過ぎるからなぁ…)
タバコはエモい
煙草には強い匂いがある。
嗅覚は五感の中で、もっとも鋭敏に記憶と結びつくと言われる。(それが、なぜだろうって話はまた今度)
瞳は容易く閉じられる、耳はイヤホンで塞げる。けれど、日常的に鼻孔を塞ぐ人はいない。(鼻詰まってる奴は知らん)
だから、匂いというのは自然と入ってくる。特に煙草の臭いはキツく、意識することから決して逃れられない。
元彼の煙草のにおいが、部屋や車に染みついてて、ふとした瞬間に思い出してしまう…とか、ありがちそう過ぎる。うわー、エモエモだ。 知らんけど。
ここでは「におい」を煙草のエモさの代表例として挙げたが、空間に揺蕩う煙、暗闇に灯る火、各々の好きな銘柄等々、他にもエモい要素満載。
言葉で語るより、そのエモさ、聴いて感じろ。
説明不要、皆知ってる、コレサワの「たばこ」
あえて、においに触れず、タバコのエモさを描くこの曲
別記事で説明、
皆知ってね、にしなの「ヘビースモーク」
アーティストの力を借りて、エモくなったところで、次へ行こう。
タバコの不良っぽさに憧れる
これは確かにある。
年を重ねれば、悪ぶってるなんてダサいと頭で理性で分かる。だが、心に、本能に、かっこいいが刻み付けられてんだよ!って話。
子供は吸えないが、大人は吸って良い煙草。
この、程よい違法感が、極悪からは程遠い、根は良い子な不良共の感性に絶妙な塩梅で刺さる。
いつの時代も、ガキは早く大人になりたいから。大人しか吸ってはいけない煙草は、手軽な憧れ。適度に反抗心を満たす。
現代だと若者は徐々にタバコを吸わなくなってきてる分、吸ってる人の年齢層が相対的に上がっている。周りに流される軽薄な人は禁煙の方向へ向かう。(それが悪いわけではない)
だから、現代の子供らが出会う喫煙者は、自然と、やや年配で渋く、自分を持っている。そんなかっけえ大人のイメージに当てはまりやすくなる。それに憧れて…とかあるのかもなと思ったり。
ま、成長してから客観的に見れば、そいつら大体ただのヤニカスジジイだけどな。
タバコは特別な人との繋がり
男は先輩(か友達)の影響で吸い始め、女は男の影響で吸い始める。
なんだかんだこれが一番大きい。
結局、好きな人とか、憧れの人がやってるものは自分も好きになりたいし、共有したくなる。周りの人がその人の行動を決めるからね。特に同調圧力に弱いって言われる日本人は顕著かも。相手に合わせて、いともたやすく吸っちゃいます。
実際に僕自身、タバコを吸った理由で一番大きいのは、友達の影響だ。
タバコは不要だからこそ
煙草は嗜好品。なくても良い物、嗜好品を嗜むことって、本来なら余裕あるものの特権だ。余裕ある人ってのはかっこいい。
ましてや、タバコは不要どころか、やめろって言われる趣味だ。
だからこそ、それでも、それが好きだから、やりたいからやる。と、自分を持って選びとってる人は、魅力的に見えるのかもね。
…実際は最低限の生活ままならず、飯の代わりに煙草で腹膨らますヤニカス。吸ってるつもりが、煙草に吸われてるニコチン中毒、世にあふれてるけど。
結局
こういう諸々が重なり合って、煙草がカッコよく見えるってのいうのがあるのかなと思う。
そして、「そんなタバコを吸ってる俺かっこいい」と思ってる奴は一定数、いや相当数いる。
かっこつけって言われてしまえばダサい。けど、自分なりのかっこよさ求めて、かっこ良く見せようとしてる。その点で見れば、何も意識していない普通の人よりも、カッコよく見えるものなのかもしれない。
そんな人達の影響を受けたり、憧れたりして、次代の喫煙者が生まれていく。
こうやって、タバコのかっこいい像は再生産されていく。
長くなってきたんで、ここで一区切り。
次回、「タバコを吸う奴はダセえ(仮)」に続きます。
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