2023.03.10 長野旅・後編~3月の山の中は要注意~
歴史的建造物の並ぶ裏通りを歩いていると1枚の貼り紙があった。見ると「あのちゃんがお電話待ってます」という触れ込みと共に、電話番号が書かれていた。
あのちゃんの電話番号晒されてんじゃん、大丈夫?と思ったが、小さくテレビ東京のロゴマークがあったから、テレ東の番組の企画かと一安心した。
後々調べてみると、テレ東の「090-電話番号-持ち主は有名人」※1 という特番で、視聴者と有名人が電話してお悩み相談をしたり、おしゃべりしたりする番組らしい。
貼り紙に書かれてる時間帯、この番号に電話するとあのちゃんが出てきて、独特の視点でお話してくれるのだろう。あのちゃんが出てる番組を一度も見たことないから ※2 何を喋ってくれるかの想像はつかないが。
お腹が空いたから、信州名物のそばと馬刺しを食べた。特に馬刺しは人生初である。「刺し」というのだから魚の刺身みたいなものだと思ってたが、食べてみたら弾力があって、いくら噛んでも口の中に残り続けた。ホルモンみたいに、どのタイミングで飲み込んだらいいのか分からなかった。
玉ねぎと食べたり生姜をつけたりと美味しくはあったが、正直俺は魚の刺身の方が好きかな。「刺し」というジャンルに組み込まれてしまった以上は仕方のないことだけど。そばに関しては全国どこで食べても一緒だと思う。
2日目は少し松本の湧き水を回った後、白馬村に北上して「姫川源流湧水」※3 を見に行った。
しかし長野の山の中を北上していくだけあって、車窓からの風景がだんだんと雪景色になっていった。3月の晴天が続いて暖かい日を狙って旅行に来たのに、さすが山の中だなぁと思った。
道路脇に雪が積もってはいたが歩道は乾いていたから、まぁ大丈夫だろうと思いながら歩いていた。しかし姫川が森の中にある湧き水だったようで、森の小道はまだ薄く雪が広がっていた。靴下がビチャビチャになることを覚悟した。
そして源流に近づくにつれて積雪量が増えていき、深いところでは50cmくらい積もっていた。完全に来るタイミングを間違えた。たまにずぼっと雪が踏み抜けて、膝まで埋まってしまった。
雪でのせいでで少し隠れていたものの、姫川源流湧水を写真に収めていそいそと引き返した。湿原も見たかったが、そっちはもう道ごと雪でふさがれていて無理だった。
白馬村から松本に戻る時、電車にトラブルがあったらしく車内でしばらく待たされた。沿線火災があったそうだ。トラブルが起こるのは仕方ないしそれにクレームを入れるつもりはないが、車内アナウンスで「まもなく発車します」と言ったのにそこから15分も待たされたのはおかしいと思う。
発車できる見込みもないのに「まもなく」と言ってしまうのは、見通しの甘さも露呈するしそもそも嘘をついているということじゃんか。「発車のめどが立っておりません」と言って待たされるのはいいが、嘘をつかれたことが腹が立つ。松本に戻ったら山賊焼きを食べるんだとワクワクしていたから、焦っていたというのもある。
なんとか発車して松本に戻り食べた山賊焼きは、今まで食べたことあるような感じの唐揚げだった。100ローで昔売ってた山賊焼き弁当の方が、味がしっかりとついていて美味しかった記憶がある。
帰りの新幹線でも山賊焼きの駅弁を食べた。弁当というだけあって余り物の唐揚げみたいに、冷えててポソポソしていた。正直、普通の唐揚げの方が好きかな…。
※1 今年の4月に放送された回の収録だったようだ。あのちゃんの他にも森泉さんとDJ KOOさんが電話に出ていたらしいが、3人とも「こいつらと話して何が楽しいんだよ」というメンツだなぁって思う。
※2 ものすごいイキった発言のように書いているが、自分が普段見ている番組とあのちゃんがたまたま重ならなかっただけである。意図して避けていたわけではない。
その後、あのちゃんがあちこちオードリーに出ていた。その回は斜に構えずにちゃんと見た。「人間関係がめんどくさい」という話をしており、本当にこの人と電話して何が楽しいんだよって思った。
※3 この場所から直接河川が発祥するという、全国的にも珍しい湧き水である。環境省のホームページを載せるので、雪が積もってない時期の写真はそっちで見てほしい。
大学を卒業して春休みになった時期の旅行だった。3月なんだからある程度は春になっているだろうと思っていたが、白馬村をナメていた。森の中の雪は未だに溶けきっておらず、何度も足を取られながら源流に向かって歩いていた。
雪に道を阻まれて源流付近まで近づけられなかったり、写真を撮っても雪でよく見えなかったりしていたことも弊害だった。日本名水百選をめぐるなら夏の方がいいんだなと思った。暑い日に冷たい水を飲む方がいいだろう。
俺だったらあのちゃんに電話して何喋るんだろうか。「CMで永野さんのネタをやらされて、どんな気持ちですか?」って聞いてみたいなぁ。