見出し画像

2024.01.15 RTAで泣くけど4歳だったら泣けない

幼稚園児の時にポケモン不思議のダンジョン赤の救助隊をやった。その時はまだ幼すぎてストーリーの良さがよく分かってなかったが、誰かの実況プレイ動画で改めて見返して、物語に感動してボロ泣きした。

特に逃避行のシーンは泣ける。主人公が昔、悪い人間だったのではないか ※ という噂を流され、ゲンガーやフーディンをはじめとした町中のポケモンが主人公とパートナーをやっつけようとする。

ある朝、2匹は自らのルーツを探すために町から、ポケモン達から逃げることになる。その出発前、それまでのストーリーで2匹に助けられてきたポケモン達が集結して「私達はあなたを信じてます。必ず逃げ切って誤解を解いてください」と伝えるシーンが、本当に最高なのよ。

その実況を見たのが5年くらい前で、昨日ポケダン赤のRTAのゆっくり実況を見た。逃避行のシーンでまたボロ泣きした。何度見ても泣けるんだなと思うと同時に「いやこれRTAだぞ」と思った。

RTAなんだからメッセージとかは最速で飛ばしてんのに、キャタピーやワタッコが集結しているだけでもう泣いちゃうんだから。よくRTAで泣けたな。


※ ポケモン不思議のダンジョンシリーズの主人公は、元々人間だったのがある日突然ポケモンの姿になっていたという設定で共通している。記憶を失ったところから、自らのルーツを探すために冒険に出かけるのである。


今はもう家庭用ゲームもスマホゲームもやってないのだが、思い返せば初めてゲームというものをプレイしたのは4歳の時だった。ある日突然、父が何の前触れもなく、ゲームボーイアドバンスとポケットモンスターファイアレッドを買って帰ってきた。

兄の分まで買っていたから、結果としてGBAを2台、そしてファイアレッドとリーフグリーン。バカにならん出費だったと思う。自分としてはゲームやりたい!とねだった記憶は無いのだが、4歳のことだし、忘れてるだけで駄々をこねてたのかな。

そこから中1くらいまで、数ヶ月に1回のペースで新しいゲームを買ってもらった。その中でプレイしたゲームの1つが、ポケモン不思議のダンジョン赤の救助隊。

「大人になった今、見返してみるとその物語の意味をちゃんと理解して泣ける」というのもいいが、よくよく考えるとその涙は、大人になってから初めてプレイする・実況を見るみたいな感じで、ファーストインパクトで流せた方がよかったんじゃないかと思う。

5~6歳でポケモン不思議のダンジョン? なんかもったいないよ。幼稚園児の時の自分にそんなこと言ってもしょうがないけど、初めて逃避行をした時に涙無しでプレイしてしまったのが悔やまれる。

挙句の果てに、タイパ重視なのかRTAを見て最速で涙を流す。自分はいつからそういう人間になったんだ。おそらく初めてゲームを買ってもらった4歳のあの日から、既にそういう人間だったのだろう。

でも泣けるのだ。RTAでも泣けるものは泣ける。メッセージウィンドウがめくるめくように流れていっても、最高傑作とも言えるゲームミュージックとか、それ以上に今までのストーリーがあったから、熱いものをこらえられなかったのだ。

凄いゲームである。RTA走者も泣きながら走ってたんじゃないかな。目頭を震えさせながら、じっくりストーリーを読んでいたいという気持ちを抑えて、心を鬼にしてボタンを連打していたのはず。そして編集する時にようやく落ち着いて涙を流せたのだろうな。

月日は流れて小学校高学年くらいの時に、続編となる「ポケモン不思議のダンジョン空の探検隊」を買ってもらった。その本編とは別のスペシャルエピソードで、ギルドにおける主人公の1つ先輩、ビッパにまつわる物語をプレイできる。

あれは泣いたね。ファーストインパクトでちゃんと泣いた。おそらく人間は10歳を超えないとちゃんとした感動はできないのかも。最近はストーリーが練りに練られたゲームも多い。だから今の親御さんでいつ子供にゲームを買っていいのか悩んでいる人がいたら、10歳を超えてからの方がいいと思う。令和のゲームは基本的にR-10指定だ。