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たった三ヶ月のYOSAKOIソーランが、一生の思い出になった

札幌の名物といえば、YOSAKOIソーラン祭り。全国から約200万人が見に訪れる、日本最大級のお祭りだ。

札幌に住んでいた僕は2019年6月の第28回YOSAKOIソーラン祭りを、縁あって有料席で観覧した。衝撃だった。こんなに多くの人がどうして息のあった動きができるのだろう。そしてこれほどまでに感動させるのだろう。祭りが終わった後も、余韻から抜け出せずにいた。

終了後、会社のツテで僕は後期メンバーとして「JCB夢翔舞」の一員になった。これほど衝動的に行動してのはいつ以来か。

それからは一ヶ月後の千歳トーナメントに向けて練習の日々が続いた。平日は仕事が終わり、急いで家に帰る。着替える。そして練習場所に向かう。練習が終わるのは夜10時。そして次の日はまた朝から仕事。土日もどちらかは必ず練習が入った。
社会人になってから、これほど一つのことに時間を注ぐことなどなかった。一人の時間が好きな自分からしたら考えられなかった。けれども、単純にとても楽しかった。
出来なかったことが出来るようになる。たくさんの人が呼吸を合わせて踊りを作り上げる。その過程には懐かしさを感じた。まるで部活みたいだと。大人の青春だった。

新加入のメンバーは僕一人で、周りはずっと続けてきた人ばかり。中には20年以上踊り続けている人も。初心者の僕は、たくさんミスして、迷惑をかけた。足を引っ張っているという感覚もあった。正直しんどいな、と感じることも。それでも続けられたのは、チームの支えがあったから。失敗しても、成功するまで何度も付き合ってもらった。このチームが大好きになった。このチームでYOSAKOIソーラン祭りで味わった感動を作り出す一員になりたい。その思いが日に日に増していった。

その想いとは裏腹に、会社を辞めて実家がある川崎に戻る決断をした。正直、YOSAKOIソーランはもっと札幌で続けたかった。けれども、仕事など他のことを考えると、この選択がベストだと感じた。

結局僕が参加できたイベントは三つ。千歳トーナメント、原宿表参道元気祭り、北昴5周年公演。そのどれもが、大切な思い出になった。

千歳トーナメントは、一日目が予選、二日目がトーナメント形式だ。ここ数年は予選落ちと聞いていたが、今年は見事予選を勝ち抜いた。チームで力を合わせて何かを成し遂げるってことがこれほど嬉しいものか。サッカーをしていた学生時代のことを思い出した。残念ながらトーナメントは一回戦で負けてしまったが、個人的にはYOSAKOIソーランデビューを果たし、チームにも馴染み始めたイベントとなり大満足。

原宿表参道元気祭りは、最高に楽しかった。8月24,25日に開催されたのだが、とにかく暑い。札幌の気温に慣れているチームからしたら、30度を超える環境で踊るなんて罰ゲームみたいなはずだ。けれどもそんなこと御構い無し。20分間ノンストップで踊り続けるパレードも元気に踊りきった。合間に食べるかき氷やそうめんも堪能した。

そして個人としては最後のイベントになった北昴5周年公演。発足5年を祝う側、楽しませる側として参加したはずだが、逆に楽しませてもらった。北昴さんの踊りを5年分も見れたのは満足だし、そのどれもが感動的だった。個人的な最後のイベントということもあり、感慨にふけっていたのかも。

半年前の自分からしたらこんな充実した北海道生活を送れるとは考えられなかった。川崎に戻ってくる前の一週間は二日に一回は送別会を開いてくれたし、日帰りで函館に連れてってくれたりもした。そこで出会ったカールレイモンのソーセージは本当に美味しくて、すぐに大好物になった。
たくさんの思い出ができて本当に良かった。メンバーのみんなにはもちろん、誘ってくれた職場の上司には本当に感謝している。

チームにはまた必ず戻ってくると伝えた。これからしばらくは東京で武者修行しようと思う。どこにいても価値を生み出せる人材に成長したら、また札幌で暮らそう。

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