身の程知らずの僕と、いのちの内省を促してくるイネ
他力本願の米づくり
自然農の米作りをはじめて2年目の収穫を迎えた。『耕さない』という言葉に惹かれて、見よう見まねでの自然農の田んぼは、稲よりもそれ以外の草が地面を覆っていた。
山あいの集落の空き家だった古民家を借りて米づくりを始めたのは、5年前の春。「農業をする人が減っている。若い農業者がいない。誰か農業をやる人はいないか?」という話をもらったのがきっかけだった。山や田畑が荒れていくのが忍びなく感じていた僕は、若い人が農業をしない理由や解決策を考えるには、「ただ憂いていては