朝露とトースト

絵を描いています。藤井風くんを聴いています。好きな食べ物はシフォンケーキです。

朝露とトースト

絵を描いています。藤井風くんを聴いています。好きな食べ物はシフォンケーキです。

最近の記事

うつ病になって、ただ歩くのが楽しいって知った

うつ病になって、薬もなかなか効かなくて、ひたすら苦しさしかない星に飛ばされたみたいだった。ずっと苦しくて、逃げ場無し。 やっと薬が効き始めて、苦しさが軽くなり始めて、とにかく歩いてみようと思った。 苦しさを振り払うように、何も考えないように、ただ歩いた。 それが去年の秋から、今年の春にかけて。 夏の暑さが厳しくなって、散歩はしばらくお休みした。 チョコレートのCMを見て、あーそろそろ秋なんだなって思った。 もう少し涼しくなったら、また歩こう。

    • 甘く透明なグリーン

      社会人になって間もない頃、あるイベントのお手伝いに行きました。お茶を運ぶことになり、来客用の湯飲みを10個ほど大きなお盆にのせて、会場へ。机にのせる時、不安定な場所に置いてしまったため、お盆が手前にひっくり返りました。熱いお茶が足にたっぷりかかり、やけどをしてしまったのがわかりました。私はすぐ洗面室へ向かいました。 そのイベントの主催者の方々とはその日が初対面でした。すぐに私が足を冷やせるように部屋を用意して下さいました。こぼしたお茶の片付けもして下さり、湯飲みはいくつか割

      • 白の便箋にブルーブラック

        久しぶりに手紙を書きました。 白い便箋にブルーブラックのインク。軽やかな水色の封筒。悲しい出来事も、文字にして遠くに送り出してしまえば、自分との程良い距離が生まれて、気持ちが穏やかになりました。 友人と笑い合った記憶もよみがえって、毎日がささやかであたたかな思い出に支えられていることを知りました。

        • オラファー・エリアソンの夕日

          ロンドンに暮らしていた頃、たくさんのアートギャラリーや劇場を訪れました。その頃は作品の感想を記録に残していなかったので、思い出すことは正確ではないかもしれないけれど、今も心に残っている感動を、少しずつ書いていけたらいいなと思っています。 ロンドンに着いて、初めて出かけたテート・モダン。天井が吹き抜けの広いタービン・ホールの展示は、オラファー・エリアソンの夕日の作品でした。ドライアイスのスモークがうっすらと立ち込めた空間は一面オレンジ色で、丸い太陽が力強く輝いていました。訪れ

          こっくりと深いブラウン

          カヌレは以前にも一度食べたことがありました。 卵やバター、小麦粉を使った、こっくりと深いブラウンのフランス菓子。 そのときは全体的に柔らかくて甘さ強めの印象でした。 でも近所の小さなケーキ屋さんで買ってみたそれは、 一口噛んだとき、 「固っ」と思わずつぶやいてしまいました。 外側はカリっとしていて、中はしっとり。甘さも程良く香ばしい。 ほんとのカヌレってこんなにおいしいんだと知り、幸せな一日でした。

          こっくりと深いブラウン

          記憶をたどる

          トゲトゲを手放す

          noteを始めて1か月。 心にひっかかっているつらかったことや怖かったことを書いて投稿して、やっぱり消したりしています。こんな行きつ戻りつの中でも、トゲトゲした感情を手放していけたらうれしい。トゲトゲを握りしめた手をふわっと開いて、空に向かって投げて、どんどん忘れてしまおう。

          トゲトゲを手放す