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読むタイプのASMR

以下の文章は、頭に浮かんだ言葉をそのまま記述するという挑戦を1時間続けた記録です。初めてのことなので自分でも良く分からないうちに終わっていました。読むのであれば、ASMRを聴くくらいの心持で読むと良いと思います。何せ、書いている本人が文章に書かれている以上のことを意図していないので。

文字にする時点で効率が悪い 一瞬で単語にならない概念をまとめるのに向いていない つながりのなさそうな言葉も本当は言葉にならない段階で細い糸でつながっているのに それを感じ取ることはできない できないのだろうか 現段階では分からない 文章が自分を武装する 凝り固まったコンクリート 頭痛が痛いはつっこまれるのに一番最後にはつっこまないのか もっとも最後ならつっこむのか 表現は多彩 組み合わせが個性 不可分の世界 切り込みの入れ方が個性 流れていく時間 つながっている つながっていなければいけないものなどあるのか 誰に疑問を提起しているのか 誰が疑問を提起しているのか 漢字でなければならない理由は何なのか つい先刻自分が書いた言葉を覚えていない いつもこうやって大量の言葉を忘れていくんだろうか 断定することはこわい 可能性の切断 曖昧さの留保 まだ理性がある 飛ばしたい 事実が遠ざかっていく 言葉に寄らない思考方法 よくある話 変化が怖いということ 他者の変化を受け入れられないということ 世界とは自分にとっての世界とは自分が勝手に想像して作り上げた世界のことであり その中に生きていた他者は本当の他者とは常に乖離している 他者は常に更新されているから 理詰めにならなくてもいいんじゃないか 分からないけど 表出したい言葉だけを表出している こんなはずじゃないのに 支離滅裂さが足りない 考えてるじゃん 書く前に タイピングした後の文字を見るべきじゃないかもしれない そっちに思考が持っていかれるから 自分が考えているときと打ち込んでいるときに時間の差がある もっと早く 扉を開けたその向こうに永遠に広がる砂漠があってそこに茶色のワンピースを着た女が立っている 口の中が乾いている 白い壁の小さな家から出るようで出ないような視線を外へ向ける 太陽が低いのに熱い 直線的な世界が蜃気楼で曲線に歪む 魚を食べて魚になる 言葉を失い人間になる 伝えるすべを持たないならば新たな武器を持てばいいと思うのだが とりとめのない話がつらなる これが何になるのか あとで笑うため 悲しくなってくる 自分をどこに措定しているのか 時間軸のどこの時点の自分の話をしているのか アイデンティティ 打ちにくい メタな話はしたくない 俯瞰して冷静になりたくないとき 逆にどうありたいのだろう 大好きなものを見るとき 理性的に見ていたくない ではどうやってみればいいのだろう そんなこと考えなくても自然にできている気がしないでもないが 感情は正しい それは抱いて当然のものだから抱いている うまい言い方が思いつかないが 感情は生まれるべくして生まれている それを言葉にするかしないかそれは倫理の領域 感情が生まれたのには理由がある それが理性の領域 本能を解釈するのが理性 つまづいて階段から転げ落ちるときの階段は螺旋階段 白い壁 底に向かうにつれて闇 階段が白いのは演出上の都合 闇との対比が際立っていい感じに見えるから 夢と言うのは最も自我 自分が認識していることだけで構成された世界が夢 写真みたいに世界が鮮明に細かく見えていることなんてない 少なくとも私はそうだ 夢の中では色んなものがぼやけている 普段の生活でも ワンシーンごとに切り取ってみれば 案外そんなものだろう 写真のように鮮明にものをとらえている瞬間はほとんどない 少なくとも私にとっては 少なくともと言って予防線を張っているとき想定しているのは例えば自閉症 自分とは違う感覚を持っていることは知っている 自分と全く同じ世界の分節の仕方をしている人間など居ない みなそれぞれが異なる方法で世界を見ている それを尊重したい 否定したくない 否定するつもりがないから 脳内で考えている自分の声が本当の喉から出る自分の声とは異なっていること 誰かの声と入り混じった 空前絶後の声が聞こえていること それは表出できない音であること つまり と要約できるものの少なさ 保守 理想 顕在化 隣でたたずむ 波 あらゆることは波 それは言い過ぎだけど あらゆることが何かも知らないうちにそれを語ることは暴力的だけど では少なくとも またその言葉で逃げ道を作っておく 少なくとも今の自分が知りうるあらゆることについて それは波の要素を含んでいる 人間以外も 波を感じることは出来る おそらくね 知らないけど だって人間だから 人間の造形が美しくないと思った時期があった 語るには薄いが 特に脚の造形が 語りたくないので語らない これは思考をそのまま書き留めているようでありながら 頭と腕を使うことによって 文章化すべきものとすべきでないものの フィルターがかかっている 判断基準は自分の倫理 あとプライド 社会性を失いたくないという思いが ここにきてもまだ保たれている そうじゃないんだが まあそんなものだろう あきらめ 諦念 ゆくゆくは 得られるものが多いかもしくは少ないか 選んだ道 通る風 この文章をあとから改変するか否か 現時点ではしたくない 改変したら意味がない 邪な思い 素直って何 本音って何 自分でもとらえきれないものを他者に伝えられるわけがない 相手を知ろうとすること 相手を支配しようとすること その表現は暴力的 掌握しようとすること 自分の内側に引きずり込もうとすること 好きな人の動作をまねる まねることは根源的な快楽であるらしい まあそうだろうな 自分に取り込む 自分が変わる 他者の複製を所有する いろんな人がやっていることじゃないか それぞれ形が違うだけで 他人のものが欲しくなる これは少し違うことだが 他人の物が欲しいって人間としてどういう本能なんだ 何のためにあるんだ 生きていくため 無駄な時間 無駄という言葉が悪い 争いがあるとき 言葉の伝わり方がまずい 角を削る エッセンスを残す 伝えたいことを伝わるように 薬だってゼリーに包んだりするでしょ それと一緒じゃないのかな 苦い薬でも飲めるようにしてあげる あれが気遣いというものじゃないのかな そういえば昔は 甘い粉薬の味がマジで嫌いで 飲みたくなかった 錠剤の感動 味がしねえ もう最初からこれでいいよ 飲み込む力 直喩でも暗喩でも使えそう 何を探している まずもってなにか落としたのか 失くしたのか どうして探しているのか 手に取れるものではない 言葉を使うこと 自分を作り上げること 言葉をつかうと透明度は上がるか下がるか 場合によります 究極的な命題って だいたい場合によりけりな気がする なんで二択にしたがるのか 二択はYESとNOだけでいいんだよ あとはいろんな選択肢を用意してやれよ それが自由ってもんじゃないのか この言葉遣いは誰のモードなんだろう 隣り合う図形 直線の終わり 永遠という言葉を使うときだいたい終りがある 終わりを察する とめどなくの次にはながるるがくる 歌を聴くとき 呼応表現が少ない歌詞の方が好き コーパス上位っぽい言葉は意外性がないので聴いても揺さぶられない 意外な組み合わせも案外いけんじゃん という感覚を得たくて聴いている側面も一部ある 場合による 気分による 空気の微粒子 空気が目に見えないのはそれが目に見える必要がないからだ 透明なものに惹かれるとき そこに何かを見ようとしているのかも 人間に備わっている知覚には許されることのなかった感覚を 漸近線までもっていこうとしている営みなのかも みんな意外といろいろ考えている いや逆に みんな意外と何も考えていないのかも これは死んでも分からない 忘却の泉 ぶちこまれて全部忘れた 記憶 想像 妄想 違いよりも共通点の方が多い 空白を埋めること 空白が埋めるものとして捉えられること 場合による 白い 赤い 青い 黒い 黄色い あとはなし 紡ぐ言葉のなかに骨を見る 筋肉が動く 口だけになる 使わない器官が眠る グロテスクがグロテスクたるゆえんは それが本当のようであるから 本来見えていないものが見えているから 真理はグロテスク かもしれない 場合による 逃げ道が多い 道ばかり 中心の十字路 十字じゃすまないだろう 交差しまくって クロスストリート 言い換え 重複 重なり 解像度 爪の垢を煎じて飲む 捨てろよ よくわからないこと ありがたがって使う言葉 自分の言葉ではないという感覚 自分の言葉であるという感覚 どちらも社会的に共有されている言葉であるはずなのに 二者の区別がどこで生まれるのか 社会的認知度か さあ 知らない 分からない 分からないままでいいことが多い 言い放ってしまうことの簡単さ とどめておく方が良いような気がすること 読むと入ってくる 蹂躙されるよ 気を付けて 誰に向けて あなたに向けて 不特定多数のあなたに向けて 嫌になる 自分の中に他者がいる あるときはそれを救いだと言い あるときはそれを絶望と言う 難儀だな 構うなよ いつになったら いつになっても 帰ってこない 主語なんて最初からなかった 聞きながら聴く 言いながら言う 世界が二層になっていること 雪が降る まだ 雨が降る 確かに 雨は常に降っている 目に見えるときと見えないときがあるだけ 科学的に違うとかそういう話は無粋 そういうことじゃない 考えるだけなら自由だということ 幽霊もいると思うならそう思えばいいだけのこと 見たことないからいないんだと へぇ じゃあお前の視界から一生外れて生きてみれば私はお前にとって幽霊も同然というわけだ 確かに生きているのにな そう思うならそう思うと良いよ それが平穏 とにかく世界は明るくて 暗いところはよく目立つ 逆 場合による もやしを見てごらんよ 闇を吸ってかわいそうなくらいに白く伸びて かわいそう 自分の手よりも小さい 爪をたてると 色が変わる 今度は自分がかわいそうになった 夢を見ていた 夢を 夢は 自分の表象 鏡写しになった 世界を見ている 海の底 沈みそうな船 浮き上がる 風に飛び すべては波だった 海も風も 砂浜に 足跡が残って 蟹が歩く 熱を帯びた帽子 かつてここに誰かがいた