あなたに会いたいからココにきました、と言われる人になろう
参考文献:なぜ繁栄している商店街は1%しかないのかhttps://www.amazon.co.jp/dp/B00HQ8D8TE/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_wCnTDbRVK5YXM
商店街が活性化しない理由は「コミュニティ活動」と「まちづくり活動」をやっているから。
「まちづくり」では商店街は再生できない 。仮に商店街が活性化しても商店は儲からない。なぜならば、商店街の共同でのまちづくり活動に補助金を支給し、商店街組織での活動に支援をしてきた、その政策コンセプト自体に間違えがあるからだ。
まちづくりは1円も生み出してはいない。直接的には。
しかし、現代が「コミュニティ活動」と「まちづくり」として行っているものは、以前は当たり前に行われていたことだったのではないかと思う。それが当たり前にできなくなってしまった現在、コミュニティ活動は意識的に行わなければならないものに変わってきたのだろう。
ちゃんと商店街を活性化したければ、商業に集中すること。いい意味で金儲けに邁進することが、しっかりお客様に喜んでもらえる商売をすることにつながり、結果的に税金もおさめ、地元で雇用を生み出す社会的な貢献を果たすことにもつながる。
もちろん「まちづくり活動」だけでは衰退してしまう。まちづくり活動は情報の流動化を促進させる基盤でしかないのだ。 重要なのは「地権者」なのだが、
「商店街は弱いけれども、地域にとって大切でしょ、だから補助金ちょうだいね」
上記のようなことを平気で言う店主が多くなってきたと最近よく聞く。
場所・行事・モノでは釣れなくなった
地域に人を呼び込みたい商店街。それは全国津々浦々どこでも同じで、観光競争の激化が進み、地域の個性を売りにしたものですら刃がたたなくなってきている。地域の魅力再発見ブームの弊害。私たちの住む町にはまだまだこんな良いところがあった、と探せばどの町にも良いとこだらけ。むしろ良いところのない町に人が行きたくなってもいいくらいの状態ではないか。どの町もこの町も、うちの町は良い町だから来てくれ、と言っている。この、来てくれ、来てくれの、大合唱に人々の感覚は麻痺してしまった。ちょっとやそっとのことでは動かなくなった。
私の住む秋田県北秋田市はハッキリ言って観光地ではない。観光地としての開発を過去に幾度となく試みたが、上手くはいかなかった。
そして町は、さらに良いものをと、規模を大きくしたり、インパクトの強いものを用意するようになった。そして、自滅していくようになった。
地域に住む1人ひとりが観光スポット
今、私の身の回りで起きている重要なことは「マタギのSさんに会いたい」であったり「この前テレビに出ていたKさんに会いたい」という個人を特定した問い合わせが年々増えてきていることだ。
ただの名産品ではなく、〇〇さんのつくった名産品というように個人の名前が必ずセットになっている。観光に関する情報が溢れ、飽和状態になったときでも強いものは、1人ひとりの顔である。名所や、お祭り、食べ物では比較できるものが山ほどある。しかし、この地域に住むあなたは、他の地域では絶対に会えない存在だ。最後に残された、最も強力な観光スポット、それが人である。
個人の生活を発信することの重要性
これから個人を観光スポットとして意識的に育てていくためには、TwitterやFacebook、ブログなどを通じて、日常的にその人の人となりが分かる情報を発信していかなくてはならない。そして、それは人の心を掴めるものでなくてはならない。愚痴ばかりを並べたTwitterやブログでは気持ちが良いのは本人だけである。自分の根っことなっている大事な部分と、上澄みの一番綺麗なところをバランスよく発信してくことが大事になってくるのではないか。パーソナルな部分を見せることで、読者との心の距離を縮めて、より深い関係性を築き上げていかなくてはならない。
今、自分たちが最大限にできること
まずは、自分でブログやSNSを積極的に取り入れ、更新していこう。なるべく多くのメディアで発信することが何よりも大事なことだ。俺はTwitterしかやらない、Facebookで十分、ブログはめんどくさい、では繋がりがまわらないのだ。もちろん世間ではTwitterしかやらない人もいるし、インスタグラムしか使っていない人もいる。だからこそ、自分は全てのメディアで情報を発信してやる、という気持ちがなければ誰にも伝わらないと私は考えている。
そして、高齢者の方にも是非スマホやiPadなどを活用して、自らインターネットで情報発信をして、人と繋がる喜びを感じてもらいたい。そのために、今年は高齢者のためのSNS講座もやらなければならないと思っている。この地域のおじいちゃん、おばあちゃんたちが自分で情報を発信できるようになれば、また新しい望みがうまれる。
ライフスタイルの発信
情報を発信するにあたって、気をつけなければならないことは、何の情報を発信するのかということだ。自分の食べた物、イベントの告知、面白い記事の紹介も悪くはない。しかし、それをもし地域の未来へ繋げたいのであれば、自分の信じて実践しているライフスタイルを提示していくべきではないか。この地域ならではのライフスタイルこそが、今一番興味と関心を集める重要なファクターなのだ。自分と◯◯との関係。食生活などなど。
そして、それがあなたの心を豊かにするためにどのように活かされているのか。それを人々は知りたがっている。最後には会わなければ気がすまなくなってくる。
パーソナルな繋がりが、地域を救う
今、自分ができることをもう一度考えてみよう。ライフスタイルを発信するためには自分の地域のことをもっともっと知る必要がある。自らが地域を学ぶことを実践し、情報を発すること。それを続けていると、あなたに会いたいという人が増えてくる。
私は、移住してきた当初Twitterで住所を公開していたおかげでNさんが訪ねてきてくれたことを今でも感謝している。それが地域活動の原点になっているからだ。その他にもコミュニティFMの立ち上げを研究しているという学生から電話をいただいたり、移住希望の方からメールをいただくことも多い。そして、インターネットから始まった繋がりは多かれ少なかれ現実(リアル)で会うことへ向かって進んでいる。
「あなたに会いたい」という言葉は本当に嬉しいし有難い。
あなたに会いたいからココにきました、といわれる人がその地域に10人いれば、地域は救われると思う。
さて、あなたは会いたいと思われる人だろうか。
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