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ブラジル人は毎日ハグ!日本人は…

日本人はほとんど人に触らない。

ブラジル人は、触る。家族には、朝、夜、出かけるとき、帰ってきたとき、かならずハグとキスをするし、
普通の友達とだって、挨拶として、ハグして、頬っぺたを合わせ、キスの音を立てる。女の人は絶対。男の人どうしだと、振り被って握手みたいのをしてることも多いかな。
初対面の店員さんとだって、少し話し込んで仲良くなると握手をする。

ブラジルにいるときは、その文化に慣れなくて、結構戸惑った。
ハグをするときに腕をどこに回していいのか分からなくて、硬直していたら、うっかり女の人の胸に触ってしまったことは一度ではない。
挨拶とはいえ、彼氏が、女の子たちとハグするのを見るのも、ちょっと嫌だったし、
大人数といるときでも、すごく時間がかかるのに、帰る前に全員とハグすることにびっくりした。
失礼だけど、おじさんとハグするのも、少し抵抗あったな。

でも、
そこから日本に帰ってくると、逆に、人にふれることが少なくて、なんとなく寂しくなったりする。人の肌がちょっと恋しい。



思えば、小さいころは、日本人のわたしも、いつも人にふれていた。
抱っこされたり、膝に乗ったりはもちろん、毎晩、お母さんにハグして、鼻をこすり合わせたりしていたし、お父さんのひげに触ったり、ハイタッチしたりするのも好きだったな。
友達にも、遊んでいる中でふれることはわりとあったと思う。手遊びとか、くすぐりっあいっことか、取っ組みあいとか。

でも、大きくなっていくうちに、いつの間にか、そんなことはしなくなった。普通に過ごしていると人にふれることは、ほとんどない。
むしろ、ふれられると、下心があるのではないかと身構えたりする。

なんでなんだろう。

日本人は、ハグの代わりにお辞儀をすると聞いたこともあるけれど、
家族や友達にお辞儀はしないし。

大きくなると、人との距離が開いてしまうのかもしれない。

それとも日本人は、「察する」文化があるからかも。
家族や友達には、わざわざハグしたりキスしたりしなくても、好きだということは分かるとか。
でも、日本人でも恋人とは、ハグもキスもするよね。

それなら、愛情を確かめないとやっていけない相手には、ふれるということかしら。
言葉も話せないし、愛情を「察する」ことが難しい小さい子、
そして愛情を確かめないと不安になる、恋人に対してはふれるから。

それに、もしかしたら、むやみに人にふれることは、はしたないみたいな文化が日本にはあるのかもしれない。


ブラジルから日本に帰ってきて、1か月。
ブラジルでの毎日ハグ生活から一転して、
わたしは、毎日ネコをハグしている。

文化の違いって面白いなあ。

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