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第48回 余計な一言と自虐の落とし穴

私の会社には、余計な一言をつい言ってしまう人がいます。

先日、別部署の部長からこのようなことを言われました。

「もっと上司と戦わなきゃダメだよ。みんな40過ぎたおじさんなんだからさ(笑)」

本人は冗談のつもりだったのでしょうが、私は正直かなり不快でした。

テレビやドラマでもよく耳にする、

「何年営業やってんだ!」とか、

「何年芸人やってるんですか(笑)」というツッコミ。

これらは決して普段から言っていい言葉ではないと思います。

こういうことを言われて、やる気が出る人は少ないのではないでしょうか。

年齢や経歴など、人が積み上げてきたものを軽視するのは大きな罪だと私は感じています。

一方で、自分自身もつい「もうこの歳なんで…」と自虐をしてしまうことがあります。

だいぶ前に読んだ漫画の中で、普段から「自分はもうおじさんだから」と言っていた主人公が、他の登場人物から「もうおじさんなんだから」と言われて、こう思うシーンがありました。

「自虐は自分で言うのはいいけど、人に言われると嫌だなあ」

私もそのセリフにとても共感しました。

たしかReLIFEという漫画だったと思います。

人に言われて嫌なことは、自分にも言わない方がいいということを最近になって気づかされました。

そういえば、自虐ネタで思い出したことが一つあります。

前職で私は医療関係の仕事をしていたのですが、その時に社内で「間質性肺炎」という病気について説明する機会がありました。

この病気は、簡単に言うと肺が硬くなって呼吸が難しくなり、最悪の場合命を落とすこともある病気です。

間質性肺炎かどうかを調べる方法の一つに、聴診器を当てて「捻髪音(ねんぱつおん)」という音が聞こえるか確認するものがあります。

これは、髪の毛をひねったときのような音がするためこの名前がついています。

私が髪の毛をひねりながら説明している最中、視界の端でツルツル頭の先輩が、ない髪の毛をひねっている仕草をしているのが見えました。

私を含め、他の参加者も笑いをこらえていたのを覚えています。

こうした場面での冗談は、みんなを笑顔にできる素敵(?)なものです。

しかし、相手を困惑させるような自虐はできるだけ控えるべきだなと感じました。

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