守屋実

新規事業家です。

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    日経COMEMOは、様々な分野から厳選した新しい時代のリーダーたちが、社会に思うこと、専門領域の知見などを投稿するサービスです。 【noteで投稿されている方へ】 #COMEMOがついた投稿を日々COMEMOスタッフが巡回し、COMEMOマガジンや日経電子版でご紹介させていただきます。「書けば、つながる」をスローガンに、より多くのビジネスパーソンが発信し、つながり、ビジネスシーンを活性化する世界を創っていきたいと思います。 https://bit.ly/2EbuxaF

最近の記事

新規事業を必ず生み出す経営

ちょうど1年前、2023年4月22日に、「新規事業を必ず生み出す経営」を世に出させていただきました。出版社は日本経営合理化協会出版局、全392ページ、定価は税込み14,850円っ! 一般的なビジネス書籍の10倍の値段、本当に手に取っていただけるのか、という心配と不安もあったのですが、1年でなんと「6刷り」達成、本当に感謝深謝、ありがとうございますっ! ということで、1周年記念、本書の出だし部分の一部を、抜粋&転載です。ちょっと長めの4,207文字、読了目安7分ですが、もし

    • 今年の漢字、「白」。

      NewsPicks年始企画に、「【お年玉企画】一年の抱負を「書き初め」して新年を始めよう」がありました。 2024年の抱負を「漢字1文字」で表すと何になるのか。その漢字を選んだ理由を300文字程度で語る企画です。「抱負」の意味合いとしては、「市況、業界動向などを踏まえた行動指針」や「自身のビジネスで注力したいこと、私的な目標」でも良い、ということだったので、真っ先に思いついた「白」という漢字一文字とさせていただきました。 投稿した内容は、以下。 2024年の漢字一字は「

      • 顧客への熱・後編

        前回、「顧客への熱・前編」では、組織に蔓延し始めていた「顧客への関心の希薄化」について書かせてもらいました。 相談主のスタートアップA社は、とある業界に根深く残る問題に果敢に立ち向かい、そして見事に突破口を突破して邁進中、視界は良好、狙い通りの資金調達も完了、まさに急激な成長を謳歌していたさなかでの相談でした。 今回、「顧客への熱・後編」では、顧客に対する誠実な興味を失わないことの大事さをあらためて実感したA社が、どうやって顧客解像度を上げ、顧客に向き合っていくのかについ

        • 顧客への熱・前編

          成長著しいスタートアップA社との久しぶりの打合せ。 とある業界に根深く残る問題に果敢に立ち向かい、そして見事に突破口を突破して邁進し始めたはず。視界は良好で、狙い通りの資金調達も完了。まさに、試行錯誤ののちの急成長という状況のはず。 が、わざわざ連絡をくれたのには、やはり訳がありました。話をしてみると、そこには「いつか見た景色」が広がっていました。 *** A社代表:以前、守屋さんが、「成長は『すべてを癒す』ではなく『すべてを隠す』だったりすることもある」って投稿をさ

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          モノゴトを判断するモノサシ「五感分別」

          人は、1日に35,000回も、意志決定をしているそうです。 もちちん「人生の岐路」「社運を賭けた決断」が、日に35,000回もあるわけがなく(笑)、朝起きてベッドを出る出ない、歯を磨く磨かない・・・みたいなほぼ無意識領域の意思決定や、朝食を食べる食べない、服はどれを着る・・・などなど、日常的に行っているちょっとした意思決定を大量に含んだ、すべての合計回数が35,000である、という話しですが。 では、その大量の意思決定は、35,000種類のバラバラな意志決定軸による都度都度

          モノゴトを判断するモノサシ「五感分別」

          今年一番、「考え行い話し書いたこと」をまとめてみた件。

          2022年の1番は、「5つ」が同率1位でした。 5つ、それぞれバラバラというよりは、「一連のこと」だったりするので、そういった意味では、1つのことを言っているのかも知れません。いずれにしても、今年、「新規事業を生みだすために大事」だと考え行い話し書いたことを、まとめてみました。(ちょっと長いです。5,014文字。途中で書籍のPDFデータプレゼントURL掲載あり) 【1】意志がすべて5つのうちの1つ目は、「意志がすべて」です。「起業は意志が10割」という書籍を出しているくら

          今年一番、「考え行い話し書いたこと」をまとめてみた件。

          舞い上がるカタカナ

          ビジネスシーンで使わる「カタカナ」は、和訳として適切な言葉がない海外のビジネスの考え方や手法などを話すときに、その内容を長々説明するのが大変なので、カタカナをそのまま使用しているに過ぎないはずです。 つまり、「伝えたい内容があって、それを簡便に伝える手段」として使われているはずです。 たとえば、DX。 「デジタル技術を活用し、組織やビジネスモデルを変革、顧客に対する価値提供の質を抜本的に変えること」をしようとしているときに、それを毎回長々話すのが大変なので、「DX」という言

          舞い上がるカタカナ

          好調からの凋落! 4つの兆候を見逃すな。

          スタートアップは、ときに「頑張る→突破口が開ける→さらに頑張る→すごく伸びる→ある日突然暗転」という変遷を辿ることがあります。ポイントは「ある日突然暗転」ではなく、その前段階の「すごく伸びる」だったりします。 どれくらい伸びるのかというと、前年比30%成長というような高成長ではなく、前年比300%成長というような「桁が外れた急成長を遂げる時期」があったりするのです。この急成長期に潜む無理が限界を超えたとき、ある日突然、モメンタムが反転してしまうことがあるのです。 そうする

          好調からの凋落! 4つの兆候を見逃すな。

          「利用2%どまりの空回り気味の政府DX」の裏側にあるもの

          ちょっと前になりますが、日経新聞に「デジタル起業、利用2%どまり 空回り気味の政府DX」 という記事が掲載されていました。 この記事がどのような内容なのか、ごく簡単に説明すると、 「法人登記の手続きはめちゃくちゃめんどうくさい。だから、政府がオンラインでできるようにしたが、そのシステムの利用率はたったの2パーセント止まりだった」 というものでした。 なぜそのような事態になっているかというと、デジタルのシステムが圧倒的に使いにくく、アナログの方が「まだマシ」だから。DXで全

          「利用2%どまりの空回り気味の政府DX」の裏側にあるもの

          77年周期の新産業勃興の肝は、既得権益の一掃にあるんじゃないか、という件。

          「スタートアップ担当相」が新設されることになりました。 政府は6月に決めた新しい資本主義の実行計画で、スタートアップ支援にあたる政府の司令塔機能を明確にすると盛った。スタートアップを今後5年で10倍に増やす計画を年末に定めると明記した。新設する担当相は計画の策定や実行を担う。 とのこと。 新規事業家と名乗って、新規事業ばかり30年あまりやってきた身としては、とっても期待したい喜ばしい話し。なぜなら、「スタートアップ」を「今後5年」で「10倍にする」という、スタートアップ

          77年周期の新産業勃興の肝は、既得権益の一掃にあるんじゃないか、という件。

          スケールデメリット

          勝ち筋事業立上げ初期における最大の問いは、「勝ち筋は?」だったりします。 「事業立上げ初期における最大の問い」なので、勝ち筋に至る道のりはとっても重要で、事業立上げ初期における、試して、試して、試し切るすべての努力は、この「勝ち筋」をつくるためにある、と言い切ってもイイくらいだと思っています。 では、確からしい勝ち筋を手にしたあとには、なにが待っているのか? それは、その勝ち筋を「磨く」仕事が待っています。これがまた、「勝ち筋をつくる」に負けず劣らず、難しかったりします

          スケールデメリット

          働き方の未来。

          社会が変わった分だけ、いろんなものが変わると思います。 「働き方」も、その一つだと思います。 ホワイトカラー、ブルーカラー 「職業分類」の概念の一つとして、「ホワイトカラー、ブルーカラー」という対比的に使われる言葉があります。 その起源はだいぶ古いようで、明治の終わりから大正にかけて工業化が急速に進んだ頃に、この概念が生まれたそうです。(ググってみたら、いくつかにそう書いてあったので、それをそのまま鵜呑みして書いています。正確な知識ではないです。悪しからず) もし、

          働き方の未来。

          日本がベスト10から脱落した理由がよくわかる、とある大企業でのピッチイベント

          先日、とある大企業のピッチイベントに参加をさせてもらいました。 いろいろ思うところ、感じことの多いイベントだったのですが、ちょうど今日の新聞記事に、「日本がスタートアップ企業のエコシステムが整備されている都市の世界ランキングベスト10から脱落した」という記事が載っていていました。 「そらそうだよな」と思うと同時に、「そんなことはない。反転できるはず」とも。 大企業の社内ピッチの審査員「事業化前提のピッチコンテストです。気に入った事業案があったら、ぜひ、守屋さんも事業立ち

          日本がベスト10から脱落した理由がよくわかる、とある大企業でのピッチイベント

          大・休廃業解散時代

          後継者不足、高齢化・・・、待ったなしの事業承継問題。 事業承継問題が叫ばれ始めてからかなりの年月が経っていますが、この問題は「経営者の高齢化」が原因なので、「人口動態」とほぼ同じ精度で深刻化の一途を辿っています。まさに、予測できていながら避けれていない大問題となっているわけです。 社長の平均年齢と後継者不足記事によると、1990年以降、社長の平均年齢は31年連続で過去最高を更新していて、2021年は60.3歳(前年比+0.2歳)、休廃業・解散を行った企業は70.3歳となり、

          大・休廃業解散時代

          起業は意志が10割@発刊1年、あらためてお伝えしたいこと。

          「起業は意志が10割」を発刊させていただき、本日で、ちょうど丸1年が経ちました。 おかげさまで好評いただき、順調に版を重ねることも出来ていますし、また、本書の出版によって、自分の新規事業環境が劇的に変わったりもしました。 本書を出版して本当に良かったし、あらためて、本書が世に出るまで根気強く伴走してくれたみなさんに感謝、深謝、そして何より、本書を手に取ってくれたみなさんに心からお礼申し上げたいです。本当に、ありがとうございましたっ! じつはそれまで、守屋は、あまり発信に

          起業は意志が10割@発刊1年、あらためてお伝えしたいこと。

          物流業界が2年後に直面する2024年問題に挑む「企業内起業」

          2019年に施行された働き方改革関連法で、「時間外労働の上限」に対する罰則規制が適用されました。 法案の中身についてはリンクで飛んでいただくと詳細が載っているのですが、迷子になるに充分な情報量なので(笑)、とっても掻い摘んで言うと、 ・いわゆる、残業代ゼロ法案。 ・もちろん、残業代を払わない法案じゃなくて、働き手が少なくなっていくなか、「労働環境を見直して、生産性を向上させて、なんとか回るようにしようよ」ってな主旨の法案。 ・具体的には、「長時間労働の是正」「多様で柔軟な働

          物流業界が2年後に直面する2024年問題に挑む「企業内起業」