なぜ写真を撮るのか

私は昔から、外出する時には
カメラを持って出かけており

それを知っている友人から

「写真を撮る事のどこが楽しい？」
と聞かれることがある

続ける理由はたくさんあるけれども

実際に写真を撮り続けて
感じる事は、

キレイに写真を撮れる喜びや
まだ見ぬ新たな出会いや
発見があることが

のめり込む要因の一つに
なっていたのだと思う。

さらに、個人的には
“写真を撮る”という行為自体に

強烈に惹かれる部分がある
と言える

それは、言い換えると
自分の感性や見た世界を
表現できる事なのである

世の中では目で見た通りに
世界が見えていて、人の数だけ
いろんなモノの見方、視点が存在する

写真を撮るという行為は
見たものが写るという、至極シンプルな
結果と原因が分かりやすい
過程でもある

ただ写真を撮るだけであれば
スマホでも十分であると言えよう

しかし、それだけでは満足できず
自分の思い通りに世界を切り取り

風景や人物、その他
被写体を見て感じて受けた
イメージを具現化していく作業が

自分の中の表したい感性と
合致した時に

無性にシャッターが
切りたくなるのである

この過程は
ほぼ無意識の衝動と言っても
過言ではないくらいの熱量を
私の中では持っている

私が写真を続けてきた理由は
撮るという行為を通じて

自己を探求し
自分の見ている世界を
形に残せる行為が

自分の特性に
合っていたからなのだと思う

後から写真を見返して
自分の感性の特徴に気付いたり

人間として本質的に
追い求めていきたいテーマ性が

浮かび上がってきたりと
写真を通して

多くの自分自身への気づきを
与えてくれるのである

このように
目の前の撮りたいものを撮る
という行為から

自分の表したい世界を表現する
という一歩進んだ段階に入った時

本当に写真の深い魅力を
味わっていけるのだと
思うのである