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【fender】老舗ブランドって何がスゴイの?

周りの人は知っていて“当然”のことが、自分にとっては“盲点”だったということってありますよね。

先日まさに「これは盲点だった!」と感じることがあったので、ここに記しておこうと思います。
多少マニアックな内容になるかもしれませんが、自分の身近なものに置き換えて読んでいただければいいかと思います。


“定番”・“王道”

ふと目にとまったのは、
楽器製造メーカー『fender』の魅力について語られた、対談の記事。

『fender』についてザックリ説明すると、ギター・ベースの老舗ブランドで、世の中のエレクトリックギターの起源であるともいわれています。

ジーンズでいえば『LEVI'S』、ブーツだったら『RED WING』みたいな、
いわゆる“定番”、“王道”といわれるブランドです。

“定番”、“王道”ときくと、「迷ったらコレ選んどけば間違いない」とか「コレは抑えておくべき!」みたいな流れが、どのジャンルでもあると思うのですが、

ギター・ベースブランドも例に漏れず、

「fenderを使えば間違いない!」「迷ったらfender!」

という風に言われています。※正しくはそう言う人が多い

これは老舗ブランドが培ってきた、技術や実績が生み出した『信頼』の賜物だと感じます。


fenderの何がスゴイの?

とはいえ・・・
ここからは個人的な感覚なのですが、こういった『定番』のものって、どうしても“焼き増し感”を感じてしまうんです。

“伝統のスペックを受け継いで・・・”
みたいな謳い文句で、過去の産物にちょこっとイマドキな要素を加えた商品を量産していくだけみたいな・・・。

それを悪いと思ったことはないですが、
逆に良いとも思わなくて、

『fenderの何がそんなにいいんだろう?』
『fenderの何がそんなにスゴイのだろう?』
『なんでみんなfender使うんだろう?』

と、すごく興味があったんです。

でも『定番だから・王道だから・伝統的だから』

というのは、上記の問いの答えとしては、自分の中で結びつかないというか、しっくりこない感じがありました。

老舗ブランドfenderの魅力とは

前置きが長くなってしまいましたが、ここからが『盲点』のお話。

私のfenderに対する印象を整理しておくと

  • 定番・王道

  • みんなが使っている(使っている人が多い)

  • 過去の産物を量産している

  • 他メーカーと比べて新しさ、斬新さを感じられない

  • 故に面白くない

前述してないことも多少含みましたが、ざっとこんな感じで、個人的にはあまりポジティブな印象は持っていませんでした。

そんな中、前述した対談の記事の中で、こんなことが語られていて、それが私の中で「盲点」でした。※以下抜粋


単純に、新しい物が作りたければこの形状から逸脱した方向でいくらでも新しい物が作れるのに、それは絶対にやらない。そのスタンスも感じますね。


「え?どこらへんが盲点なの?当たり前じゃん」

と思った人もいるかもしれませんが、

“今まで見たこともないくらいの新しいことに取組むことが、物事の正義!”くらいに思っていた自分にとっては、

「新しい物が作りたければこの形状から逸脱した方向でいくらでも新しい物が作れる」

という点はまさに盲点で、それって実は簡単なことなんだということ、同時に、それを敢えて行わず、伝統を守りつつも、それをさらに高い次元で継続していくすごさがあるという点も、今までの自分では考えもしなかった視点でした。

fenderの商品紹介で

“伝統的なスペックを継承しつつ、現代音楽にも対応した要素を取入れた…”

みたいな文言をよく見かけるのですが、これがどれだけ難しく、柔軟なことなのか。


とくにfenderは、楽器の元祖故に、ヴィンテージも高く評価され、人気があります。

従って、新商品を開発する際は、自社で作った過去の商品もライバルになるわけです。

どんどん新しいブランドが新設されていく中で、伝統を守りつつ、過去の商品と向き合い、現代音楽のニーズに応える楽器を作り続ける・・・

もう「過去の産物の焼き増しをしてるだけで面白くないブランド」と言っていた自分をぶん殴ってやりたいですね。

最後に

今回紹介した一文は、あくまでも対談しているミュージシャンにとってのfenderの印象であって、fenderのコンセプトや理念として的を得ているかはわかりません。

しかし、世界中の有名なミュージシャンがこぞってfenderを使うのは、単に「定番・王道だから」だけではないことは間違いなさそうです。

私もすごく腑に落ちました。

素晴らしい気づきをありがとうございました。

次のベースはfender買います(笑)


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