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ヤマトよ永遠になるか

 時に西暦2024年。今から11年前、高校生であった私はあるアニメにハマっていた。『宇宙戦艦ヤマト2199』である。1974年に放送された『宇宙戦艦ヤマト』をリブートした本作は高い評価を集め、2017年には続編として『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』が上映開始される。その頃からだろうか。福井晴敏という名前を意識し始めるようになったのは。彼といえば『亡国のイージス』『機動戦士ガンダムUC』等を執筆した小説家としても知られているが、私の場合、すっかり『宇宙戦艦ヤマト』シリーズのスタッフのひとりとして認識している。

 『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』以降のシリーズ構成と脚本(※岡 秀樹氏と共同)として参加していた福井氏は最新作である『ヤマトよ永遠に REBEL3199』で遂に総監督としてもクレジットされる。それを知った時、流石に驚きはしたが、不思議とすぐに納得してしまった。『〜3199』は1980年に劇場用として公開された『ヤマトよ永遠に』とTVシリーズ『宇宙戦艦ヤマトⅢ』を原作とする作品で、その第一章が全国70館の劇場で一昨日から上映開始された。私も観に行ったが、初日公開とはいえ平日なのに年配の方を中心に多くの客が居て驚いた。前作より上映館数が増えた影響もあるとは言え、客足は順調なようだ。早くも入場者特典の配布を終了したところもあるという。

 さて肝心の内容だが、正直に言って面白かった。まだ序盤でこの先の展開がどうなるかもまだ分からないとはいえ、デザリアムによる地球侵攻の描写や銀河クルーの活躍など手を握る展開がテンポよく進んでいて良かった。前作までの反省点も生かされたのだろう。アニメ制作を担当することになったstudio MOTHERによる作画もワープアウトの描写等、不満点は少しあったものの概ね満足できた。上映前にはやや少し長いが「これまでのあらすじ」もあるため、全く何も知らなくても楽しめる…かと思う。早くも第二章の公開日が待ち遠しい。

 『ヤマトよ永遠に REBEL3199』は第七章までの公開が決定されている。総監督によると「最高傑作」と、インタビュー等で繰り返し発言しており、その言葉を信じて今回も最後まで劇場に観に行こうと思う。

タイトル通り、ヤマトが永遠(とわ)になる事を祈って。