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『地方で起業して、いきなり手取り額を2倍にする方法』

エネキコリこと久米歩氏の移住と起業の物語。加えて、これから移住する人に向けて調べておくべきことや準備としてやっておくべきこと、移住後の指南まで書かれているので、地方に移住して新しく事業を興そうと考えている人は是非読んでみてほしい1冊です。
私も中山間地域に移住したので、書かれていることの多くに共感しました。
とにかく田舎は人手不足なので、副業含め色々な声がかかり、それが仕事につながることもあれば、暮らしの困りごとを助けてくれることもあります。

ただ、移住を検討している人に一つ伝えておきたいのは、これは男性のストーリーだということです。

人脈のところで既存コミュニティに入ることについて書かれていましたが、既存メンバーは男性が多いでしょう。しかも、女性の話を聞けない男性も結構いると思います。(静岡は比較的首都圏に近いのですから、もう男女半々達成してるよ!という状況だったらごめんなさい)
都会でも、同じことを話してるはずなのに女性が話せば理解できず(したくない)、男性が話せばリアクションできる人がいると思います。都会では勤務先を変えるなりして避けられますが、地域ではそのような男性が権力を持っているケースも多いと思うので、新しく事業をやるとなると避けられない場面もあるでしょう。この辺りは移住先に通うなりして先回りの対策が効果的と思われます。
また、若い世代も親もとから余り離れたことがない人がそれなりにいて、20代30代でも男尊女卑的な考え方を持っている人が多い印象です。これは、私も実際に移住して地元出身の同世代とかかわる中で気づいたことです。高齢男性にハラスメントされることはある程度想定していましたが、同世代でも男女フラットに論理立てて議論をすることが難しく、小学生男子のようなノリが許され女性は気を遣って雑用している環境は、とてもストレスフルです。
ただ、個人で始めたり新しく組織をつくり、考え方や価値観を共有できる仲間と仕事をすればこうしたストレスは少なくできると思います。私は地元の保守的な組織に所属してしまったため、上記のような状態に陥ってしまっています。
実際、県など男女平等を進める施策をしないといけない行政に呼ばれて話をしに行ったこともありますが、完全にパフォーマンスでしかない会で残念に感じたことがあります。そうやって、かたちだけだったとしても、○○女子として取り上げらえることを妬み僻む人もいます。地方でやるなら、それすら逆手に取れるメンタルが必要と思います。
そういう意味でも、仲間づくりは大事です。女性で所謂バリキャリのような人は都会へ出てる人が多いでしょうから、地域で探すのは大変だと思います。志をともにする人を連れてくる、一緒にできる環境づくりが、女性の場合は求められるかもしれません。

なんだか半分愚痴になってしまいました。
事業によっては(特に男性が既得権を持っていない分野)、女性でも同じように成長していける可能性で溢れていると思います。
本の内容は、ポジティブなこともネガティブなことも両方含め役に立つことばかりなので、地方移住を検討している方には是非ご一読をオススメします。


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