海へ 2023,1,1ひたすら石を拾う!
石拾いから幕開けた2023年元旦。
綿津見神社から続く浜へと降りたらそこは、サーファーたちの楽園、荒波ビッグウェーブの玄界灘です。
恭賀新年
今年こそは地上から戦地がなくなりますよう様に。住む場所を追われる命がありませんように。
皆様、2023年も宜しくお願い致します。
この日はビーチコーミングに絶好な日和でした。ここでは毎回面白い石を見つけています。以前ここで、炭化した樹木の化石を見つけました。こちらがその石です。
黒く炭化していたので火砕流か何かで焼け焦げその後地中に埋まり、何らかの原因で川へ流され海を漂流し、この浜へ流れ着いたのかもしれません。この石は高さ約50㎝程の大きさがあります。
炭化木とは詳しくは、倒木が海に流され海底に沈み、砂泥層に埋まった後に地圧を受け何千年~何万年という気の遠くなる長い年月をかけ炭化した樹木の化石です。
樹木化石の全体像です。↓
この浜は木の化石が多いのですが、この様なほぼ完全な形状を保った物は希です。大抵はこんな感じの破片が多いです。
ですのでこの時拾った化石はもう二度と出会えないであろう鉱物、と思っていましたが、先の化石を見つけた三年後の昨日、ほぼ形状を保った樹木化石を再発見しました。こちらです。
今回は年輪薄く
この程度でしたが、家に帰りまじまじと眺めていたら、前回の化石とは異なる特徴がある事に気がつきました。拡大しますね。
矢印で示した箇所が、うっすらと琥珀色に半透明化しているのがお分かりでしょうか?その部分ですが、これを、オパール化?それとも珪化?と思ったんです。樹木がオパール化すればウッドオパールとなり、宝石として使用されます。
珪化すると、珪化木(ペトリファイドウッド)となります。
この違いは本当に微妙で、環境で決まるという感じです。その瞬間の地球規模の環境変動によってオパールとなるか、珪化木となるかの運命の別れ道なのです。オパールも珪化木も同じシリカ鉱物で、同種異属の仲間なんです。これは、う~ん、微妙…。分からない。
ここで樹木が化石となるまでのお話しをしてみます。
時は地質時代頃。当時の倒木が地中に埋まり化石化するのですが、低温下で非常にゆっくりとそれは進みます。この時、倒木周辺に珪酸を含んだ土がありそこに熱水が流れていて、その熱水が都合良く樹木の繊維に入り込むのです。すると元からの化学成分が珪酸に置き代わり鉱物化するため、木の外見を保持出来るわけです。通常は、有機物である樹木は酸素に触れる事で腐食が進み分解されてしまいます。珪化木は倒木後、早急に土に埋まり酸素の影響を受けず、またそこに珪酸を含む環境があり、更に地殻変動や大型の津波、火山活動といった珪化を妨げない環境下にあった。そんな壮大な偶然が重なって出来た、奇跡の産物なのです。これをある地質学者さんは【鉱物は地球からの手紙である。】と仰っており、鉱物を手にするとは、地球からの手紙を受け取った。という事になるそうです。
さて、こちらの写真で何となく、これは珪化かな?と感じたのですが、
樹木繊維部分に入り込んでいるのは珪酸で、水で濡らすとガラス質の光沢を示しました。おそらくこれは、珪化木(ペトリファイドウッド)要素が強そうです。
巡り巡って我が家へようこそ!炭化鉱物は宝石でいうとジェットと言い、ビクトリア女王の夫が崩御した際、その後40年間に渡りジェットを身に着け喪に服したという話が残っています。欧米での葬儀ではジェットを身に着ける習慣があり、日本で使用される真珠は涙を表現する宝石です。またジェットは古くから魔除け石とされました。
他に拾った石たちはこちらです。
石英色々
石英or水晶
というもうひとつの物語はいつか別の機会でお話し出来たらと思います。
ドラえもんの「どこでもドア」は案外と身近にあって、それを私は鉱物を通して感じております。それは鉱物を、石ころを好きな理由のひとつです。
拾った石たちは、暫く観察した後に元の海へ返しています。持ち続ける事はありません。
【番外編 おかしなルーン文字】
先日の「古代人となって森を行く」の文中で、ルーン文字について書いていました。その後、フォロワーさんの水宮 水音さんから「横矢印のルーン文字はありますか?」と質問を受けたのです。→はルーン文字には無いのですが、横棒的なものが入っているものをむりくり横矢印とするならば、十字架型の(ニイド)という文字がありますよ。と、お返事をしていました。ニイドは予言とハンマーのルーンです。意識革命や必要性、真の豊かさ等の意味を持っています。過去に山中で、ルーン文字様の枝や蔓を見つけても海でそれを見る事は無かったのですが、今回見ました。
おかしいやろルーン文字!
そんな、なんのこっちゃ話しでした。