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米騒動

近頃、ニュースで米が不足していて買えないと言う話をよく聞いていたが、まるっきり人ごとだと思っていた。が、先日女房殿が買い物から帰ると、スーパーでお米が売ってないと騒ぎ出した。

ここ米どころの山形でそんなことがあるはずがないと真に受けなかったが、スーパーに行ってみると本当に売ってなかった。お米の棚が、空っぽになっている。

うちのお米も残りが少なくなってきていたので、女房殿からの命により、お米を求めてスーパー、産直所、ドラッグストアとあちこち探し回った。しかし、どこにも見当たらない。

ある店では、空になったお米の棚にインスタントラーメンがごっそりと並べられていた。お米の代わりに食べてと言うことだろう。その脇には、そうめんも並べられていた。

いつもは玄米もたんまり積み上げて売っていた産直所でも、精米はおろか玄米までもきれいさっぱり無くなっていた。掲示によれば、令和5年収穫分は全て完売。新米入荷をお待ちくださいとのことだった。

まさかこんな深刻な状況になっているとは思わなかった。お米が無いのは、東京とか大都市圏での話だとばかり思っていた。まさか米どころでもお米が無いなんて。

産直所の掲示によれば、9月中頃には新米が入り始めるとのことなので、それまで残りのお米を節約しながら食いつないでしのぐしかなさそうだ。後は、なるべくそばとか麺類を増やすのかな。

それにしても、なぜ政府はこの状況で備蓄米を放出しないのだろう。こんな時のための備蓄米じゃないのだろうか。

法令に備蓄米を放出する条件の一つとして凶作が定められており、今回の米不足は需給バランスが崩れたためで凶作という条件に当たらないからという政府の説明だが、去年は猛暑の影響で精米後の不良米が多く、これを取り除いた実際の精米の収量がとても少なくなった。これは凶作に相当するのではないだろうか。

今年のお米の収穫見込みは全体で充分あるから問題ないとの政府見解のようだが、全体で見ててちゃダメなんじゃないの。現に今お米がなくても困っている人がいるのだから、新米が出回るまでのつなぎで必要な分だけでも放出するべきだと思いますが。

政府が必要な分を調べるなんて、時間もコストもかかる非効率なことをする必要はない。そんな情報は、現場の卸売業者が具体的に把握しているはずなので、そこに聞けば良いだけの話だと思う。なぜしないのだろう。

今日、自転車でふらふらしていたら、一部の田んぼで稲刈りが始まっていた。この状況だから、早めに刈り取りを始めたのかな。新米が出回るまで、もうしばらくの辛抱のようだ。

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