地蔵盆2020 in 河濯山芳春寺-テラミライプロジェクト-
昨年からはじめた地蔵盆こども縁日。今年は特にコロナ禍ということで気を使わないといけないところは多かったのですが、こどもたちの楽しそうな顔を見ることができて、開催して本当によかったと感じています。
こどもたちにとって今年の夏は、短い夏休み、祭りは軒並み中止、花火大会も中止、、、というちょっと物足りない夏。そんな夏の思い出のひとつになればという思いでお寺さんと共に準備を進めてきました。
テラミライプロジェクトとは?
テラミライプロジェクト -はじまり-
テラミライプロジェクト-コア・バリュー-
そもそも地蔵盆とは
地蔵菩薩の縁日で、京都発祥のこどもたちのためのイベントです。関西や近畿地方ではメジャーなイベントのようですが、福井ではあまり耳にしません。(南の方ではやっているところがあるようです。)
そんなイベントを河濯山芳春寺さんではじめたきっかけは、昔京都に住んでいたご住職のお母様の話を聞かせてもらったことから。
地蔵盆の日には、その地区にあるお地蔵様を町内毎に飾り、提灯を灯し、こどもたちはその提灯を目印にお地蔵様を巡って、お菓子をもらったりゲームをしたりして一日中遊んでまわります。日程は8月23日、24日で、夏休みの最後の思い出づくりになるようなイベントだったようです。
河濯山芳春寺での地蔵盆2020
ただ単に遊ぶだけではもったいないと思い、頭を使うものや体を使うもの、昔からあるものや近年だからのものを織り交ぜることにしました。
午前中は頭を使って手を動かす「コロコロ迷路工作」。
午後からは境内・お堂・お座敷に設けた5つの遊びで頭も体も使う小さなお祭「こども縁日」。
・わなげ
・射的
・スーパーボールすくい
・IchigoJamでプログラミングしたジャンプゲーム
・球体のロボットSphero(スフィロ)を使ったロボット迷路
そして最後はお楽しみのビンゴ大会。
昨年の地蔵盆のアンケートで多くのリクエストをいただいていた「射的」を今年は用意しました。
ご覧の通り、なかなかの盛りだくさんの内容です。
コロコロ迷路工作
午前中は簡単な工作でクリエイティブな体験を。
どの作品もおもしろい程に個性にあふれた作品に仕上がっていました。
カラフルな輪ゴムを何重にも重ねたカラフルな作品、モノクロの輪ゴムだけをつかったシックな作品、ビー玉を弾ませてジャンプさせないとゴールできない発想力豊かな作品、ビー玉をジャンプさせてショートカットできないように上部に輪ゴムをはりめぐらせた技巧派な作品。
毎回こどもたちの見ている世界に驚かされます。
お地蔵様にお参りし昼食
地蔵盆本来の意味も肌で感じてもらうため、ご住職がお地蔵様にお経をあげている間に、こどもたちにはお地蔵様に手を合わせお参りしてもらいました。お参りの後は、お待ちかねの昼食タイム。
昼食も住職のお母様の京都時代の記憶をたどってのチョイス。マクドナルドのハンバーガー。
こどもたちの中には「僕はいつもはハンバーガーは食べなくて、ナゲット派です!」と場を和ませてくれた子もいましたが、みんなで食べるのは格別だったようで、ハンバーガーも食べてみたら美味しかったようです。
食べる雰囲気も大切、
外で皆でずらっと並んで食べるのも楽しいものですよね。
こども縁日
午後からは、5つの遊びを好きなものを好きなだけ楽しんでもらいました。それぞれの遊びで成績がよかった子には、最後のビンゴ大会でビンゴカードがプラス一枚もらえる特典付き。ちょっとした、競争要素がはいっているとやはり盛り上がります。
輪投げ
1回10本の輪で3×3の合計9本のペットボトルにどれだけ入るかを競いました。最前列が1点、2列目が2点、3列目が3点という具合です。
射的
1回10発のコルク玉で9個の紙コップをいくつ倒せるかを競いました。やるたびに上達していき、なんと全部倒してしまう子もでてきました。普段のお祭りでは、なかなか何度もやらせてもらえないので上達するところまでいきませんが、今回は何度でも挑戦できる分目に見えて上達していました。
スーパーボールすくい
長く楽しめるように比較的やぶれにくい4号のポイを使用。シンプルにいくつすくえるかを競いました。当日非常に暑かったので、水をさわれるというだけでこどもたちも気持ちよさそうでした。
ジャンプゲーム
ダンボールとアルミホイルでつくった足踏みマットを使ったジャンプゲーム。ゲームはIchigoJamを使ってプログラミングしたものです。シンプルに10秒間で跳んだ回数を競争。マットが自作なので、感度に少しムラがあります。感度のよい跳び方をみつけて跳ぶのもセンスです。
ロボット迷路
カラーダンボールと発泡スチロールのブロックでつくったコースを球体ロボットのSphero(スフィロ)を操作して攻略。ゴールまでの時間を競いました。今度はコースを作ってもらうところから、こどもたちにやってもらってもよいかもしれません。
この日一番の盛り上がり!!ビンゴ大会
各遊びの表彰式をして最後はビンゴ大会で盛り上がりました。
ビンゴマシンもIchigoJamでプログラミングしたものを使用。番号がひとつ読み上げられる毎に、なぜかじりじりと少しずつ前にでてきてしまうこどもたち、はやる気持ちがダイレクトに伝わってきます。
納得いく景品を選べた子も、早々にリーチになっていたのになかなかビンゴにならなかった子も、また来年もしっかりと楽しみましょう。
地蔵盆2020まとめ
まず、こどもたちがとにかく楽しんでくれたのが何より良かったなと思います。最後に、楽しかったことや印象に残っていることを手を上げてもらい発表してもらいました。嬉しい内容ばかりでしたが、実は内容は二の次。自分の考えをもち発信できる力が、これからのこどもたちには益々必要になっててきます。そういった力を養う場としてのお寺の存在価値も高めていきたいと思います。
そして、途中親御さんが遊びの店番を手を上げて手伝ってくれたりもしました。本当にありがたい話です。そんな姿を見て育っていくこどもたちもまた、幸せな環境ではないかと思います。このご縁に、今後もしっかりと応えていかねばと感じました。
お寺という場所は、やはりご縁をつないでくれる場だと思います。
目的がないとなかなかお寺に足を運ぶこともなくなってしまっている現状ですが、これをきっかけに少しずつ身近な存在にしてもらい、その先にこの場所で目的を自分で作ってしまう、そんな価値観に少しずつ変化していくとよいなと思います。
そのためには、きっかけはともあれここに足を運んでもらい、良きも悪きも自ら感じた気持ちを元に判断する機会をもってもらうことが大切。
今後も、決して機械的なものではない、温かみのある機会創出を行っていければと思います。
今回もイベント後にアンケートをこどもたちに書いてもらいました。
来年やりたいことで多かった意見が、、、魚釣り!?
さすがに、お寺で魚釣りは難しいかなぁ、、、でも考えます!
こんなことうちでもやってみたいというお寺さんへ
今回使った道具やノウハウ、準備をどう進めたか等もお気軽にお問い合わせいただければ、可能な限りお答えさせていただきます。
テラミライプロジェクト は決して他人まかせにしない、未来を考えるお寺さんとともに、いろいろな活動やきっかけ作りをしていくプロジェクトです。うちでもやってみたいというお声がけや、ただ話をしてみたいということでも全然構いません。ご興味ございましたら、お気軽にお声がけください。