「あのさぁ。 元気はね、自分で出すもんなんだよ。」
「何か良いこと起こんないですかねぇ?最近、元気出ないんですよー。」
これはもう10年ほど前の私の言葉。仕事の合間、当時の職場の先輩と雑談をしている時に、何気なく口から出たひと言。あれから10年も経つのに、この日のことは今でもはっきりと覚えている。なぜなら、その後の先輩のひと言によって、私の考え方が大きく変わったから…。
全身に“痛み”を感じた、先輩からのひと言
「あのさぁ。元気はね、自分で出すもんなんだよ。人や何かに頼っちゃダメ。」
あぁぁ… あの時の呆れたような、少し怒ったような先輩の表情が今でも忘れられない。そしてピシャリと喝を入れられた直後から、“元気は自分で出すもの”という言葉が私の中にこだまして全身が痛かった。それは“痛み”だと錯覚するくらい私の中に衝撃が走り、考え方の「旧」と「新」が大きく入れ替わった瞬間だった。
今まで無意識といえども他力本願だった自分が恥ずかしい。できることなら時間を巻き戻して、自分の口から出た言葉を今すぐ取り消したい!そんな思いに苛まれた。でも思い返してみると、私は幼い頃からずっとそうだった。元気が出ない原因を家庭環境や誰かのせいにしていたし、外側の力を借りて自分の機嫌を取ろうとしていた。そんな思考がベッタリと私の後頭部にこびりついていたと気付いて唖然…。
先輩から喝を入れてもらったあの日、今までの自分がとても恥ずかしくなり、そんな考え方や生き方はもうやめようと思った。
ルーペをかざすように心の機微を観察する
“自分の機嫌は自分でとる”を意識し始めると、今何をしたいのか、どこに行きたいのか、誰に会いたいのか、何を食べたいのか…自分の心の機微をルーペで拡大して見るように、じっと観察するようになった。最初はまったくうまくいかず、何をすれば自分がご機嫌になるのかさえ分からなかった。それでも諦めずに続けていると、少しずつ自分の心が求めている何かを探り当てられるようになってきた。
「おいしいアップルパイが食べたい」
「素敵なカフェで、誰かとたわいもないお喋りがしたい」
「美容院に行って髪を整えてもらいたい」
「音楽を聴きながら、ゆっくりとお風呂に浸かりたい」
自分の心が嬉しいことや喜ぶことを見つけて、それを実行してみると、ざわついていた心の中が次第に落ち着き、満たされるような感覚になった。
10年以上が経過した今でも、イマイチ分からず、うまく自分の機嫌をとれない日もあるけど(苦笑)少なくとも今この瞬間の私は、コーヒーを飲みながら、久しぶりにnoteの記事を更新できそうで嬉しい^ ^
“裏四天王”との出会いは必然だった
その先輩とは、7年ほど一緒に働いた後にお互い退職をして、今では疎遠になってしまった。けれど、今でもふとした瞬間に、先輩のことを思い出すことも多く、私にとっては必要なご縁だったように思う。“元気は自分で出すものだよ”と教えてくれた人が先輩だったからこそ、ここまで響いたのかなとも思う。厳しくも優しい先輩の言葉には、いつも説得力があったから。
ちなみにその先輩は、山羊座の方だった。先月、yujiさんのセッションを受けた際に教えていただいた、“ご縁のある十人衆”の中の“裏四天王”の中に、先輩の誕生日がしっかりと含まれていて、ものすごく納得。今はもう会えなくなってしまったけれど、ちゃんと出会えて影響を受けていたことに感動した。。
これからも落ち込んだり元気が出ない時は、まずは自分の心の中を観察しようと思う。心が本当に欲しているもの、感じ取っている些細な違和感は、きっと他の誰かに聞いても分からない。私の心は、誰よりも私の近くにあるはずだから。あの時の先輩の言葉を忘れずに、自分の心を満たしていきたいと思う。