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イラストレーター必須のツール「お仕事確認書」について知ろう!

割引あり

※2024年12月20日、インボイス登録番号の記入欄を追加しました。



■「お仕事確認書」が、あなたの身を守る

イラストレーターとして活動していると、様々なトラブルに見舞われることがあります。
例えばこんなトラブルです。

・話を聞いていない媒体に勝手に流用された。
・報酬金額を聞きそびれて、振り込まれてみたらあまりに安すぎてびっくりした。
・いつまで経っても報酬をいただけない。
・口約束していた報酬額から減額を求められた。
・ちゃんと使用期間を決めてなかったので、いつまでも使われている。そのために、競合する他の企業の仕事ができない。
 ・いつの間にか著作権を譲渡することになっていた。
・後から著作権譲渡を強要された。


長くイラストレーターをしていると、こんな体験は珍しくないですよね。
できることならこんなトラブルは避けたいものです。
でもなかなか難しいのが現実ではないでしょうか?

この記事で紹介するのはーー
このようなトラブルからフリーランス・イラストレーターを守るツールです。
長年、プロ・イラストレーター団体「イラストレーターズ通信」会員の間で使われ、たくさんの会員を救ってきました。

そのツールの名称はーー
「お仕事確認書」

です。

「イラストレーターズ通信」に所属していないイラストレーターの皆さんは、「何それ?」と思ったかもしれませんね。

そんな皆さんのためにまずはーー
お仕事確認書がどんなものなのか見ていただきましょう。
これが、お仕事確認書です。



■これは、発注者とイラストレーターの間で交わす、お仕事の内容や条件に関する覚え書き

お仕事確認書を一言で言うとーー
「発注者とイラストレーターの間で交わす、お仕事の内容や条件に関する覚え書き」なのです。

・使用媒体、
・イラストレーションの点数やサイズ、色の数、
・流用の「ある」「なし」、
・報酬額、
・支払日、
・納期、
などを記入する欄がたくさん並んでおりーー
一般的なイラストレーションのお仕事において事前に確認しておくべきことが、ほとんど網羅されています。

実はーー
日本には下請法という法律があります。
この法律で、イラストレーターに仕事を依頼する親事業者(依頼主)には、事前に発注内容に関する書面(発注書など)を交付することが義務付けられています。
参考資料:https://www.jftc.go.jp/houdou/panfu_files/contentspamph.pdf

ところがイラストレーターの仕事の現場では、この書面(発注書など)を交していただけないことも多いのが現状です。
このお仕事確認書は、下請法で義務付けられている書面(発注書など)の代わりともなる書類なのです。
本来交付しなければならない書類の代わりとなるため、クライアント側も歓迎してくださるケースが多いです。
実際に、イラストレーションを発注する企業やそのご職業の方から「イラストレーターに仕事を発注する際に日頃から使いたい。使用の許可をいただけますか?」といったお問い合わせも、時々いただいています。(そうした企業やご職業の皆様、私の許可を取る必要はございませんので、どうぞお使いください。)

■これは、トラブルを防ぐための契約書代わり

最初に書いたようにーー
イラストレーターとして活動していると、思わぬトラブルに見舞われることがあります。
そんな時、あなたはどうしますか?
会社員なら、会社や上司が、うまく対応してくれることもあるかもしれません。
でも、フリーランスのイラストレーターはそうもいきませんよね。
大きな企業を相手に、たった一人で交渉し、自分の権利を守る必要があります。
あなたにそれができますか?

私は、長年にわたってたくさんのイラストレーターから相談を受けてきました。
トラブルで潰れていくイラストレーターも、少なくはありません。
そうしたイラストレーターたちを見て心が痛みました。
「なんとかならないか。イラストレーターがトラブルに巻き込まれないためにはどうしたらいいか」と考えました。
そして考案したのが、このお仕事確認書です。

お仕事確認書さえあればーー
トラブルの多くは防げます。
万一トラブルになったとしても、解決の糸口が見つかることが多いでしょう。

たとえばーー
無断で流用されるトラブルが発生したとしましょう。
お仕事確認書には、使用が許諾されている全ての流用に関して記入されています。
記入されていない流用や二次使用には、別途料金が発生することがしっかり明記されています。
このお仕事確認書があれば、後で勝手に流用があったとしても、「別途流用代が必要になる」ことが、明確なのです。
「その流用に関しては言っていた」「いや聞いてない」という。クライアント様とイラストレーターの間で起こりがちな行き違いも防げます。
このお仕事確認書を示して流用代を支払っていただくようお願いすれば、多くのクライアント様は対応してくださるのではないかと思います。

あるいはーー
イラストレーションを納品してから、「著作権譲渡の仕事です」と後出しで著作権譲渡であったことを伝えられるトラブルも多いです。
こうした時も、お仕事確認書を示してちゃんと交渉すれば、強要されることを回避できる可能性が高いです。
なぜなら、お仕事確認書には、「著作権はイラストレーターが所有しています。」とはっきり明記されているからです。
この書面に署名している以上、クライアント様もその内容を守る義務があります。

つまりーー
お仕事確認書は、契約書代わりとなって、あなたの身を守るのです。
これは、これから先も長くイラストイレーターとして活動していくであろうあなたの「転ばぬ先の杖」となるでしょう。


■これがあれば、仕事がスムーズにいく

お仕事確認書は、10年以上昔に考案しました。
以来、主に「イラストレーターズ通信」会員に利用を推奨してきました。

悪質なクライアントにひどい扱いを受けても、これを交わしていたおかげで、助かった会員はたくさんいます。

 クライアントとイラストレーターの間で生じがちな、「聞き違い」「思い違い」によるトラブルの多くも防げます。
イラストレーターの不手際によるミスも防ぐことができます。
「縦と横の寸法を逆にして制作してしまった」
「納品日を勘違いしていた」
などの不手際も、これを交わしていれば、かなり防げるのです。

多くの方から、
「仕事がスムーズにいくようになった」
「クライアント様と事前に確認すべきことが網羅されていて聞き忘れがなくなった」
と感謝の言葉をいただいています。


■全てのイラストレーターに、全ての仕事で使うことを推奨

すでにイラストレーターとして仕事をしている皆さんは、今すぐにでも使うべきです。
新人はもちろんですが、ベテランの皆さんのお役にも立てると思います。そして、今はまだプロを目指している方々も、いつか仕事をすることになった時に、使えるでしょう。
全てのイラストレーターが仕事で使うことを推奨します。

お仕事確認書が不要な仕事なんて、一つとしてありません。
企業、出版社、編集プロダクション、個人など、あらゆるクライアント様とのお仕事で必須です。
トラブルや不手際を防ぐため、必ず全ての仕事で、これを交わしましょう。

全てのイラストレーターの皆さんが、お仕事確認書を使うことでトラブルや不手際を回避し、豊かで幸せなイラストレーター生活を送ることを願っています。


ではーー
各項目について、解説していきますね。

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