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Mori Rosetteの中の人。

2018年6月。
自分の好きをいっぱいつめこんだロゼットを販売開始。
絶対かわいいと思う!という謎の自信。
でも、女性のかわいいの意味は広い。
私のかわいいは誰かのかわいいになり得るだろうか。

少し時は遡る。
絵を描くことが好きで好きで、ありがたいことにも数年ほど商業で描かせてもらっていた。結果としては今はほぼ筆を折っている。たまにふと描きたくなるけれど、描かなくなると描けなくなる。描けていたものをまた描けるようになるほど描き続けるエネルギーはすでにない。切ない。
その後、デザイナーのたまごはにわとりどころかひよこにもなれず、ろくに家にも帰れない勤務に体がついていかず倒れる。心が病むってあのときのことを言うんだろうな、と今なら客観的に思える。ブラック業界怖い。
その後、WEBやら印刷やら看板やらいろいろな世界をふらふらと。

どこにでもいる、何者にもなれなかったひと。

友達が痛バにつけるロゼットを作りたい、という一言からロゼットづくりを始めた。
昔から一貫してなにかを作るのが好きだった。なにか、なのはこれといって長続きしなかったから。要領は悪くなかったんだと思う。やれば、そこそこはできた。どういう手順で作れるかを知り、一通り作れたらそれでおしまい。それ以上の執着はしなかった。
子供の頃は、裁縫の好きな祖母に甘やかされて、いろいろやらせてもらえた。何かを極めていない代わりに、いろいろな知識だけは蓄積された。

今までの人生で植えられた種からは大輪の花が咲くことはなかったけれど、小さな花は雑草が生い茂った中でまだしぶとく咲いていた。ロゼット1つを作って、出品して、誰かのもとへ届くまでの過程で、これまで培ったたくさんの経験が思いのほか活きている。

そんなこんなで、何者にもなれなかったひとがまた違う世界の扉を開いてみた。
ただ作って満足するだけでなく、今度は誰かのもとに届くようなモノを作ろうと。

私のかわいいが誰かのかわいいになり得るために。





この写真とか、カバーの写真は趣味で撮ったもの。写真は数少ない続いている趣味。単焦点すきーのたむきゅー信者。レンズ沼は片足で耐えている。

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ちせ / Mori Rosette
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