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夫の単身赴任で分かった他人の不幸は蜜の味

我が家は、夫が単身赴任で夫婦別々に暮らしていました。

一緒に行くことも考えたのですが、タイミング悪く子どもが小学校に入学した直後に辞令が出て、5月に異動だったので夫1人で行くことになりました。

夫が単身赴任になることで、当然子育てはワンオペになり、仕事も突然休むことになるため、そうなったら迷惑が掛かるであろう、職場の上司や先輩、同僚にその事を報告しました。

何の心配しているの?

報告はそれぞれに伝えて、皆さんから
「1人で大変だねぇ」
「何か困ったら遠慮なく言って」
など心強い言葉をたくさんもらいました。

その心強い言葉に併せて、必ず言われたのが
「旦那さん、浮気するかも」
「1人にして浮気心配じゃないの」
「1人だと浮気するよ」
というそれまで私が考えてもいなかった心配もたくさんいただきました。

それが、取り引き先や関係機関などでも、何かの話で私の夫が単身赴任だと知ると、そこでも心強い言葉と一緒に浮気の心配をする人ばかりだったのです。

浮気の可能性は拭えない

私は周りから浮気の心配をされる度にとっても不思議でした。
だって、誰も夫に会ったこともないし、話したこともないのです。
なのに、何で浮気すると思うんだろう・・・

その上、浮気の心配の続きで出てくる質問が「浮気してたらどうするの?別れる?」です。

そんなこと考えてもいない私にわざわざそのシュチュエーションを考えさせて何があるの?
と不愉快な気持ちになりながら「浮気しないよ。そんな人じゃないから。」と返すと、人によって主に2パターンに答えは別れました。

①「1人だよ。浮気するに決まってるって、男ってそういうもんだよ。」
②「すごい、信じてるんだ。エラいね。」

これは、②が一見肯定的に感じますが、浮気しないとは思っていません。

挙句の果てに、私が「夫は浮気しない」と言うと、つまらなそうにしたり、強がらなくてもいいのにと言われたり、私が浮気が心配って言うまでずっと浮気の可能性を話したりする人もいました。

シャーデンフロイデ=他人の不幸は密の味

その時は、何でみんなこんなことが気になるのか、その言動が本当に面倒で適当に流していました。

何でかな?と思いつつ、雇用支援の仕事で、学んでいた心理学で、それが『シャーデンフロイデ』という感情であることを知りました。

『シャーデンフロイデ』はドイツ語ですが、日本で言うところの『他人の不幸は蜜の味』です。

夫が浮気することによる私の不幸を周りが待っているとは・・・
ちょっとショックでしたが、誰一人悪気なく、そして心から心配する訳でもなく「もしも浮気したら」と言ってくるので、こちらは笑顔で「しない」と応戦するしかありません。

そんな毎日が淡々と過ぎ、単身赴任も5年を過ぎると、夫が単身赴任中だと知らない人からは私は独身だと思われていました(笑)

他人に不幸の蜜を味わわせない

そして、10年を経て、また一緒に暮らすことになった時
「今さら一緒なんて大変だよね」と周りから心配され、
『他人の不幸は蜜の味』が再来しました。

でも、10年前と違い、夫は単身赴任中ずっと自炊だったので私と家事をしっかり分担出来るようになっていました。

「心配ないよ。大丈夫。」

そう言うと、これも主に2パターンの答えが返ってきます。

①「すごいね」「いいね」
②「奥さんいると旦那さんは何もしないよ」

他人の不幸の蜜を味わわせない私に対して、返す答えが肯定的か否定的かは人それぞれです。
その答えに関わらず大事なことはただ一つ、私自身がその答えに右往左往したり疑心暗鬼にならないことです。

周りは移ろう私に期待しています。

けど、大丈夫。
確たる自分があれば、他人に不幸の蜜を贈ることはありません。

起きてもいない不幸は考えない

ところで、一番多かった質問
「浮気されたらどうするの?」

その答えは、「その時考える」です。

起きてもいないことをあれこれ考えて妄想しても無駄なことです。
もしそうなったら、その時その状況をよく見極めて考えるしかありません。

結局、周りの皆さんにとって私は話題にならないつまんない人でした(笑)


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