健康はお金の1億倍たいせつ

ぼくには持病がある。

服薬や通院で日常生活が制限されることはよくあって、ちょっと不便だなと感じていた。

でも、もっと大きなスケールで人生について考えると健康でないことはとんでもなく大きな足枷になっていたのだ。

世の中には健康でないとできないこと、認められないことが存在する。

自分がどんなに切望しても叶えられないものなのだ。

経済的な制約とは大きく異なる。

ちょっと乱暴な言い方かも知れないが、お金は稼げばいいのだ。

死ぬ気で頑張ればなんとかなる可能性がある。

でも健康は違う。

健康はいくら自分が頑張っても、失ってしまったら元には戻せない。

お金を1億円積んだところで元にはもどらないものが健康。

健康は失うのは驚くほど簡単だが、もとに戻すのは不可能か途方もない大きな山を乗り越えていかなければならない。

幾人もの人たちに言われ続けてきた言葉だが「健康は失ってはじめてその価値がわかる」のだ。

健康を失ってから後悔しても遅い。遅すぎる。

こんなことを言いたくはないのだが、絶望がぼくの心の奥底にずっしりと横たわっているようだ。

健康を失うというのはこういうこと。

お金より健康は1億倍たいせつと言いたいのは、このどうすることもできないこの絶望からなのだ。

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