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その71〜困ったときには、自分と違う境遇の人に相談すべき〜

※忙しい人向け、この記事の要約です。

この記事では、困難を抱える部下や同僚を効果的にサポートするために必要な考え方と行動について解説しています。

従来、同じ経験を持つ人が相談相手として適切と考えられていましたが、研究によれば、未経験者の方がより相手に寄り添い、状況に合った支援ができることが分かっています。職場での思いやりある環境は、従業員の満足度や業績向上に寄与します。

以下の4つの戦略が推奨されています:
相談者を中心に据える:自分の経験を押し付けず、相手が自由に話せる場を作る。
相手の痛みを認める:相手の状況や感情を過小評価せず、共感を示す。
問題解決を急がない:まず状況を聞き、どのように支援できるかを相手に尋ねる。
適切な助け手を見つける:経験の有無に関係なく、相談内容に合う人をメンターに選ぶ。

職場だけでなく家庭でも、相手の状況に焦点を当て、共感を持って対応することが大切です。相談相手を選ぶ際は、経験の有無ではなく、相手の対応力や視点を考慮することが重要です。


「上司に相談したいことあるけど、あの人いっつも自分の話に変えちゃって参考にならないんだよな」

と思って、結局相談できない、なんてことありませんか?

相談を受けると、自分の経験してきたことを基にして、相手への解決策を提示しがちです。

もちろん、善意で。

当たり前ですが、その策は自分に当てはまっても、相手に当てはまるかはわかりません。

実は、「同じ経験していない」相談相手の方が、相談役として適切というデータもあるんです。

ということで今日ご紹介する論文はコチラ!

タイトルは、
部下が悩みを抱えている時にリーダーが取るべき4つの行動

同じ経験のある人は相談相手として不適切

です。

それでは早速見てみましょう!




論文の要約

困難を抱える従業員を効果的にサポートするには、従来の考え方を見直す必要があります。
同じ経験を持つ人に相談するのが一般的と思われがちですが、実際には未経験者のほうが相談者を中心に据え、相手の具体的な状況に寄り添う支援ができることが多いと研究で示されています。

職場での思いやりある環境は、欠勤率の低下や従業員満足度の向上など、組織全体に多大なメリットをもたらします。
その実現のために、以下の4つの戦略が有効です。

①相談者の経験に焦点を当て、相手が自由に話せる場を提供すること。

②相談者の痛みを認め、過小評価せず共感を示すこと。

③問題解決に焦らず、まず状況を聞き、どのように支援できるかを相談者に尋ねること。

④適切な助け手を見つけること。
同じ経験を持たないメンターや多様な視点を持つ従業員リソースグループ(ERG)を活用する方法が推奨されます。

職場は単なる作業の場ではなく、従業員が困難に直面した際に支え合う場であるべきです。
リーダーがアプローチを少し変えるだけで、より思いやりある組織文化を育み、従業員の幸福度やパフォーマンスを高めることが可能です。

https://dhbr.diamond.jp/articles/-/10873より抜粋して改編

同じ経験をしている人は、
「自分の過去の状況に置き換えて」共感することができるのだと思いますが、

それは相手の状況と実際は違っていて、
そういった背景がある中でのアドバイスは参考にならないこともある。
というのは確かにそうだな、と思います。

今までの人生を振り返っても、
全く自身の状況と違う人からのアドバイスが役に立ったことって結構あるんですよね。


同じ境遇に立ったことがある人でも、相談を受けた時には、
↑の要約にあるポイントを意識することで、フラットに相談に乗れるのではないかと思います。


実は前にこんな記事を書いたのですが、

一見この記事では、
「同じ境遇の人だからこそ共感し、行動できる」
と読み取れそうます。

今回の論文を読むと少し違った解釈ができるかもしれないなと思っています。

「相談に乗る」ということと、
「仕組みを変える」ということは、
大きく違うことだと思います。

やはり、
・今自身が悩んでいる(もしくは過去悩んだ)ことを解決するために変革する、価値を生み出す

ということは、当事者だからできることかなと。


今回の論文の内容を活かすのであれば、

当事者ばかりが集まって行動するのではなく、
そういった経験のない人も巻き込んで、より良い方向に導いていくことが、
我々子育て世代が管理職になったらできることなのではないか?

と今では思います。


家庭に置き換えて考えると…

「どうせ、あなたにはわからない」
という言葉、割とよく聞く気がします。

相手の「相談したい」が
「(気持ちを)わかってもらいたい」
と思っているのか、
「(悩み事を)解決したい」
と思っているのか、様々ですよね。

こういった部分に頭を悩ませることは、家庭でもよくあると思います。

しかし、「良き相談相手」として、この論文に示した4つの戦略のアクションのうち、

①相談者の経験に焦点を当て、相手が自由に話せる場を提供すること。
②相談者の痛みを認め、過小評価せず共感を示すこと。
③問題解決に焦らず、まず状況を聞き、どのように支援できるかを相談者に尋ねること。

この3つは実践できることであると思います。

必ず「相手を主体」として考えること。これを念頭においておけば、
相手のニーズを大きく損なうことはないはずです。


また、「相談する側」も
「この相談は誰に相談するべきなのか?」
「自分は、どんな言葉をかけてもらいたいと思っているのか?」
を考えてから相談する、というのも大事かもしれないですね。

同じ経験をしたことがある人でないとダメ?
むしろ、逆に経験がない人のほうがフラットに答えを返してくれるかも?

というように、相談する前に考えてみることが、
家庭内においても、より良いコミュニケーションにつながると思います。

まとめ

本日は、「良き相談相手の条件」をテーマにした論文をご紹介しました。

相談される側としては、必ず「相手が経験したこと」をベースに聞くこと。
相談する側としては、「誰に相談すべきか」を自分が相談する目的を考えてから相談すること。

これを覚えておくと、相談がスムーズにいくと思います。

それではまた次回。

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