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ロジカルシンキングを家庭に導入するコツ

ビジネスにおいて、必須とも言える「ロジカルシンキング」(クリティカルシンキングと言うこともあります)。

ロジカルシンキングを学ぶ際に講師の先生に大抵言われることは、

「ロジカルシンキングは、家庭でやるな」

です。
しかし、うまーく使えば、相当有用なコミュニケーションの型だと思うのです。

今日はどうやったら家庭内でうまくロジカルシンキングを用いてコミュニケーションを取ればいいのか?を説明したいと思います。

ロジカルシンキングの意味をおさらい

「知ってるよ!」という方は、ここは読み飛ばしてOKです。

ロジカルシンキングとは、物事を体系的に整理し、矛盾や飛躍のない筋道を立てる思考法です。
とくに問題の解決策を考える場面で力を発揮します。

↓サイトより

細かい説明はこちらにかいてあるのですが、ロジカルシンキング流れに必要な要素としては、

○お互いに「当たり前」と思っている前提を明らかにする
○何について考えている(話し合おうとしている)のかを明確にする
○曖昧な表現をより正確に理解する(伝える)
○主張に対しての根拠を示す

ことが大事です。

・今話そうとしていることの答えは、どんな問いを立てたら見えてくるのか?
・その答えを見つけるために検証しなければならない論点は何か?(フレームワークを使って漏れなく、ダブりなく検証する)
・それぞれの答えに対する根拠は事実ベースで述べられているか?
といったことを考えながら、要素分解した問いに答え、それを根拠で肉付けし、説得力のある解にして主張する
といったものです。
樹形図(ロジックツリー)を描いたりして図解することもあります。
(サムネの木の画像は、このロジックツリーから連想してます笑)

大学院の一番最初の課題で描いたロジックツリー

根拠に裏付けされた主張ができるので説得力がありますね。

これだけ見ると、一見、家庭でも使うべき思考法だし、合理的な話し合いができそうだ、と思われるでしょう。
しかしうまくいかないのには、以下の理由があります。

コミュニケーション(の良し悪し)は、「相手が決める」

相手にとって圧が強く感じる

↑に尽きるのですが、ロジカルシンキングを用いて受け答えをしようとすると、相手を問い詰めるような方向に持っていきやすいです。

例えこちらがそう思っていなくても、相手はそう受け取りかねないです。

ロジカルシンキングで受け答えをするには、そもそも相手がロジカルに話そうとしていないとうまくいきません。
なので、相手の言葉に対して、「これはどうなの?」「もう少し具体的に教えて」と真摯に聞こうとしていても、詰められている感じがしてしまいます。

これは家庭だけではありません。職場においても、いきなり全てをこのロジカルシンキングに当てはめるように受け答えをしようとすると、相手が萎縮しかねません。

早く話を進めたいのに中断されている感じがする

また根掘り葉掘り聞いている感じがものすごくあって、なかなか話が先に進まない、といったケースもありえます。

チクチクと前提を確認されたり、漏れなくダブりなく、とかやられると、そんなこといいから早く進めて!
と思われかねません。

ただ聞いて欲しいだけの可能性もある

別に答えを求めていないケースもあります。また、もう既に答えは相手の中にあるけれども敢えて確認している、ということもあります。

そんな時にまた議論をし始めてしまうと、相手にとっては迷惑だったりするわけです。

結局は、聴き方・伝え方。

じゃあ結局どうすれば?

ということですが、簡潔に言うと、

・自身の考えのプロセスがわかるように伝え、相手の考えを整理するように聴く
ために使う

という意識をするのが良いのではないかと。

自身の主張を通したいがために使ったり、相手の考え(の至らなさ)を批判するために使うのではなく、あくまで、「話の流れをわかりやすく整理する」ツールとして使う意識をすることが家庭に導入するコツなのではないかと思います。

例えば、相手から「掃除して!」と言われた時に、「後でやるよ」と一言言うのではなく、

「掃除は後でやるつもりだったんだよね。
なんでかと言うと、出発まで時間も無いし、後でやる方がまとまって時間も取れると思ったからさ。
バタつくと取り残しとかができてかえって二度手間になるかもしれないし。」

みたいな感じで伝えると、相手も納得しやすくなるだろうと思います。
丁寧に話しているだけのように思いますが、ちゃんと
主張→根拠の順に話しています。

また相手の話を聞く時には、揚げ足取りのように話を遮るのではなく、
「今話したことは、〇〇に対して、〜と思った、ということだよね?ちなみに〇〇に関連する××についてはどう思う?」と言うように問いかけにすると、相手主導で話しているように見せることができ、圧をあまり与えない印象があります。

まとめ

このような形で、ロジカルシンキングもやり方次第では優秀なコミュニケーションツールになりますし、暗黙の了解と思っていたことから双方の認識ズレを起こす、といったことも減るのではないかと思います。

ロジカルシンキングの細かいやり方についてはまた別の機会で。

それではまた。


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