その43〜エビデンスへの盲信を変えて、よりよい意思決定を〜
※忙しい人向け、この記事の要約です。
「それってエビデンスありますか?」
って言われたこと、言われてるのを見たことがある人、少なくないと思います。
何かの意思決定に「数値化された根拠」を重要視する世の中になってきた印象がありますよね。
(↑に対して「それってエビデンスありますか?」と言われると返せない…)
しかし、各エビデンスの解釈の仕方、そして意思決定にどの程度反映させるのか、ということについての基準を理解されてない人も少なからずいます。
エビデンスに対する拒絶も、
エビデンスに対する過剰信仰も、
避けなければなりません。
本日ご紹介する論文は、そういったことの回避策につながる内容が書いてあります。
タイトルは、
「データドリブンな意思決定はどこで道を間違うか
5つの落とし穴を回避せよ」
です。
早速見ていきましょう!
論文の要約
僕が以前聞いた面白い言葉があります。
政治アナリストの伊藤惇夫さんの言葉だそうです。
数字をうまく使うことによって、自分たちに都合の良いように解釈できてしまうことを表していますね。
要約にあるような、5つの誤りを修正できなければ、意思決定の根拠として、信頼できないものになってしまいます。
少し話はズレますが、
ChatGPTも嘘をつくことがあります。
「ハルシネーション」と言いますが、
「人工知能(AI)が事実に基づかない情報や、実際には存在しない情報を生成する現象」
のことを指します。
データもAIもその解釈の仕方や本質の理解が不十分であると、
誤った情報を使っていることになり、意思決定に多大な影響を及ぼします。
↑の要約にも書いてある回避策を頭に入れて、情報をしっかりと吟味していきましょう。
家庭に置き換えて考えると…
「あのゲーム、みんな買ってもらってるから買って」
「他のお家はみんな月一回くらいで旅行に行ってるって」
「○○君は、あの塾に通ったから、偏差値が10上がったらしい」
ということが家族の中で話題になること、よくあるのではないでしょうか?
その言葉の通りに受け取れば、
ゲームはクラス中のみんなが持っているし、多くの家庭はガンガン旅行に行っている、ということになりますし、
あの塾に行くと多くの子が偏差値が上がるということになります。
こういった話は、何気ない日常で行われますが、
要約に示された5つの誤りが起こっています。
ゲームの話で言えば、
「『みんな』って何人くらい?」
と返答することができるでしょう。
旅行も同じですよね。
塾の話で言えば、○○君が塾に行ったことと、偏差値が上がったことの因果関係が明確になっていない、ということを指摘できると思います。
日常生活の中でそういった疑問を持つことが、
仕事中にも役に立つことがあります。
ただ一点、気を付けなければならないことが…
こういった内容の家族の会話中に、
ロジカルな話を挟み込みすぎると、会話の空気感が壊れることがあります…
会話を聞く中で、脳内でツッコミを入れる、くらいが「家庭内では」ちょうどよいのかもしれませんね笑。
まとめ
本日は、「データ、エビデンスを用いた意思決定の注意点とその対策」をテーマにした論文をご紹介しました。
普段の会話から、そういったデータに関して疑問を持つこと・ツッコミをいれてみることを意識しておくと、
いざという時の意思決定の際に、「待った!」をかけることができると思いますし、それが組織を救うことになるかもしれません。
日頃から意識して、データに「ツッコミ」を入れていきましょう!
ではまた次回。
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