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島日記 やりなおすリトライ
この歳になってやり直したいことは思いつかない。
人生のやり直しなどはもってのほかだ。
やっとここまでたどり着いたのに。
図書室から借りてきた津村記久子「やりなおし世界文学」が面白く、前記撤回。
文学の読み直しは今からでもやってみたい。
忘れかけていた興奮、胸の高鳴りを再び味わいたい。
作家の文学案内はやはり、ひと味違う。
本を独自に読み取り、子気味よく切りまくり、褒め称える。
忘れかけていた内容も少しずつ思い出され、未読の本も読みたくなってくる。
最初は、「ギャツビーは華麗か我々か?」
中島敦の作品に対して、これはロックだ、自分が音楽に求めてきたものが言語化されて物語に提示されているという。
感想を読むだけでだけで満足してしまうきらいもある。
92冊の本の再読や初読記録で、「本は友人である」とあとがきに。
最近図書室で借りた本の中で飛び抜けていた。
居間とキッチンだけの小さな我が家(バストイレはある)、こたつを仕舞って寝る場所を変えたら、真夜中の月が南側の窓から照らし目覚めてしまった。
朝日で起きるのはいいけれど、月に起こされるのは困る。
しかし月のひかりが布団に届き陰影を作るようすはよいものだ。
変わらぬ日常でもちょっとした発見があるから毎日飽きずにいられる。
さて今日はどんな出来事が待ち受けているか。
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昨夜起こされた月が朝日とともに共存している。
月は南に日は東からである。
明日が下弦の月、月日が経つのが超スピードになっている。
樹々は新芽をそれぞれに。
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里では樹々の新芽が花のように装いを競っている。
そのうち山の裾野から緑のグラデーションが現れる。
島で一番いい季節がもうすぐだ。
今日もお付き合いくださってありがとうございます。