見出し画像

島日記 花冷えの頃

朝夕寒い。
灯油が余っているのでつけたストーブ、もうなしではいられなくなった。

今の時期の寒の戻りは花冷えというが、島でその呼び名は聞かない。
サクラは一月の末に咲くヒカンザクラが主流だったようで、ソメイヨシノに似たサクラは最近植えられた木だ。
そのサクラも三月に咲く。
もともと庭に植えるとよくない木になっていた、シロアリがつくからと。

奥岳に登る途中に廃校がある。
その校庭にある桜が古いソメイヨシノらしい。
やっとたどりついても葉桜になっているのでヤマザクラにしか見えない。
途中に高所恐怖症の人には泣き出すほどの吊り橋がある。
昔はトロッコで移動していたという。

noteのサクラの写真を見るとため息が出る。
だが海を渡って出かけるまでの気力はなくなっている。
思い描くだけで満足なのは歳のせいか。
老木が幽玄に咲いているのを見るのは痛々しく感じるからか。

古くは花といえばサクラ、開花状況まで発表される日本代表の花である。
昭和三十年代頃は大学から電報で「サクラサク」と合格通知がくると聞いていた。
私は四十年代だがよく覚えていない。
郵送で来たように思うのだが。

「アカモンヒラク」、「オチャカオル」(お茶の水女子大)とかの電文もあったらしい。
現代はwebで簡単にわかるので喜びが薄い、いやwebでも同じだろう。
選ばれた者の恍惚と不安を味わえるのは。

寒暖の差の激しいこの時期にサクラは満開を迎え、雨や嵐に一喜一憂する。
花冷えも長く咲いてほしいと願う気持ちの成せるわざかもしれない。
島はひと足先に田植えが始まる。

シラー
シラーが咲いたと連絡があり撮りにいく
シラーも種類が多いようだ
ムラサキツユクサ
アジサイの新芽
ニオイバンマツリ
サルスベリの新芽
春菊は終わり
タンポポ三姉妹
今日の賄い弁当


今日もお付き合いくださってありがとうございます。

いいなと思ったら応援しよう!