パニック障害に出会って見えたもの

新型コロナの報道でもそうですが、あまり人に話せない問題を一人で抱えて精神的に不安な状態で、緊張し、我慢を重ねていると精神的なパニックに陥る事があります。

20年前にもなりますが、電車での通勤途中、急に心臓が早鐘のように鼓動し冷汗が出てきて、このままでは死んでしまう⁉様な異常な感覚にとらわれました。大変だ!早く電車から降りて病院に行かないと思いながらもこの状態から抜け出そうと人に気ずかれないようもがいておりました。がしばらくすると、約5分くらいでしょうか不思議と治まってきました。


当然、何事もなかったような顔でその日の会社での仕事を終えました。残業はさすがに2時間程度で終えました。当時は残業が一日5時間なんてザラでしたから。

あくる朝も多少不安ではあったが、いつも通り出社の為急行電車に乗りました。ところがこれが地獄の始まりでした。心配しながらも発作は起きないなと思っていると、昨日と同じ駅を通過するころまた心臓が破裂するように早鐘を打ちます。このままでは失神する!恐怖で電車から降りようと思ったのですが、急行でまだ停車易には10分近く乗らなければならない。

この恐怖と緊張と病気の不安とで電車を降りるとふらふらするほどでした。ここから毎日恐怖が襲いました。発作が起きたらすぐ降りられるように各駅停車での出勤となりました。急行なんてとても怖くて乗れなくなりました。

このため通常の仕事にも影響が出てきました。会議などとてもじっとしてられなくなりました。顧客との商談も上の空でしたがとても会社には言えませんでした。家族にも言い出せず、会社での仕事も手につかず、通勤時間は、いつもなら30分ほどが、1時間から1.5時間かけての通勤となりました。

それから 約3ケ月、病院も何件も変わりましたが、自立神経失調症の病名で『特別体に異常はありません!』これがむしろつらかった。。なんだか分からない恐怖で悩みました。

光が見えたのは、書店での一冊の本でした。パニック障害を克服するとかの本でした。名前が聞きなれないため手にしたのですが、内容はまさにドンピシャリ。

病名が分かって目の前が明るくなったのを覚えています。当然治療方法が確立していると思ったからです。

ところが処方は抗うつ薬のみ、終日ボーっとしたままの正に無気力で半覚醒の状態でした。もうこのころになると会社に来ることが仕事でした。

発作が頻発しなくなってから、これではいけない、何とかしなければと、体の底のほうからわずかばかりの力が出てきたように思いました。

今度はパニック障害との闘いです。絶対なおしてやる。

まず、最初にしたのが薬漬けからの脱却でした。徐々に減らして一週間後くらいで安定剤は飲むのをやめました。半覚醒から覚める為でした。

次に周囲の人達に『うつ症状をそれとなく告白する』事でした。かなりの人が似た症状を経験した話を聞かせてくれました。よかった!俺だけじゃなかった。この告白で結構元気でましたよ。

最大の効果ありは、『恐怖突入』でした。この病気で死ぬことはない。それだけを頼りに、回避してきた急行に積極的に乗りました、まさに恐怖のまんなかに中に飛び込みです。最初は緊張で一区間駅どまり、でも乗れました。こんな事『俺は急行に乗れたんだ』が本当にうれしかったです。

それからは、日にち薬、日に日によくなって行くのが自覚出来ました。

この病と出会ってから、何故か多くの人から優しくなったと言われました。家族の笑顔さえ忘れていました。感謝感謝!        







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