【BBEE】ブレイブルーエントロピーエフェクトとはどんなゲームなのか?【ワクドキ】
2023年8月16日、あの「BlazeBlue(ブレイブルー)」シリーズの名を冠する新作『BlazBlue Entropy Effect』が発売されました。
元ブレイブルー勢でアクションゲームが好きな僕は(約2000円という値段もあって)購入して遊んでみたんですが、これがまあローグライト要素のあるアクションゲームとして面白く、またブレイブルー勢としてはなかなか味わい深いゲームだったので紹介してみようと思います。
ブレイブルーといえばアークシステムワークスの2D格闘ゲームで、同社の中興の祖とも言える人気作です。
それがなぜかローグライトアクションゲームとして転生。開発もパブリッシャーもアークではない中国の会社。
Steamのストアページでは、
なんて今どきコロコロコミックでも見かけなさそうな文句で紹介されていたことから、BBEEは「ワクドキ」「ブレイブルーの謎ゲー」として話題になっていました。
開発兼販売の「91act(http://91act.jp/)」はかつてブレイブルーのスマホゲームを作っていた実績のある会社ですが、このような背景から熱心な原作ファンであればあるほどこのゲームを警戒していたかもしれません。
この記事では「1.ブレイブルーの新作としてのBBEE」「2.ローグライトアクションとしてのBBEE」という2つの視点からBBEEを紹介していきたいと思います。
「ブレイブルー勢だけど、原作とのつながりがどれくらいあるのか気になる」という方は1から、
「ブレイブルー自体に思い入れはないけど、どんなゲーム性なのか気になる」という人は2からお読みください。
1.ブレイブルーの新作としてのBBEE
まず気になるストーリー・設定面でのつながりですが、
ブレイブルー原作とは全然まったく関係のないゲーム
と言っていいと思います。
まずプレイヤーキャラクターにしてからがこいつ↓
「え? じゃあブレイブルーのキャラはどこに出るの?」って疑問が出てきそうですが、ラグナたちはこのPCが仮想空間の意識訓練(何それ?)で使うアバターです。プレイヤーキャラのプレイヤーキャラというわけですね。
僕の観測範囲内では、ストーリー的にもBB原作とつながってはいなさそうです。原作に関連する単語が出てくるでもなし、キャラクターが登場して喋ってくれるでもなし・・・・・・
なのでブレイブルーの新作・続編としての期待はこのゲームでは満たせません。
ですが「原作の知識はこのゲーム楽しむのに必要ないのか」というとそうでもありません。
まずアクション面の原作再現がすごいです。(ライセンスゲーとしては当然かもしれませんが・・・・・・)
ラグナで攻撃ボタンを押せば見慣れた立ちB攻撃の蹴りモーション。ジャンプ下攻撃はナイトメアエッジ。λ11でソードサマナーによるD攻撃連発の再現もできるし、ハクメンの当身もちゃんとあります。
普段は中国語音声ですがバトルパートのBBキャラはちゃんと日本語なので、彼らの声を聞くだけでもだいぶ懐かしい。
ブレイブルーやってる感はちゃんとあります。
発表されているプレイアブルキャラ以外にも、ボスキャラとしてアラクネや〇〇〇〇さんなどが出てきてテンション上がります。
でっかいボスアラクネが2Cのモーションで猛スピードで突っ込んできたときにはかなり笑いました。まさか令和になってもソウジトレインが見れるとは・・・・・・
ただちょっと・・・・・・アクションゲームとしてのかさ増しなのか、謎技もちょいちょいあります。SNSで話題になったハクメンのこれとか。ミサイル召喚はココノエの継承スキル(他キャラの技を引き継げるシステム)なのでいいんですが、この原作のキリモミやられモーションを使った攻撃技はいったい・・・・・・?
まあこういった要素をネタ的に消化することに抵抗がない人なら、BBEEを「ブレイブルーの新作」としても十分に楽しめると思います。
2.ローグライトアクションとしてのBBEE
個人の感想ですが・・・・・・と予防線を張りつつ、めっちゃ面白いと思います。まあ本当かどうかは実際にプレイしていただくとして、ここではどのようにゲームが進んでいくかを説明したいと思います。
このゲームは「訓練」→「登録」→「挑戦」のサイクルで進んでいきます。その合間にストーリーイベントが挟まる感じですね。
これだけだとわけがわからないので、順を追って解説します。
まず「訓練」です。これはこのゲームの本体というべき部分でステージクリア型のローグライトアクションゲームをプレイすることになります。
「Slay the Spireのアクションゲーム版」といえばある程度のゲーム好きには通りが良さそうですが、短いアクションステージをクリアしつつ合間合間に自キャラの強化や回復を挟んでボス部屋までたどり着くのが目的のゲームとなります。
まずプレイヤーはホームから「訓練」装置にアクセス、そこで自キャラを選択しステージに挑みます。
基本的に敵を全滅させればステージクリアですが、アクションの手触りはすごくいいです。
鈍足キャラのハクメンはともかく、かなりのスピード感で敵をバッタバッタとなぎ倒せます。
操作が簡単なのも特徴のひとつ。
攻撃は通常攻撃とスキルの2ボタンだけ。通常攻撃は連打で簡単にコンボになるほか、長押しで「重撃」という強力な攻撃になります。
通常攻撃からスキルへの連携はもちろん、たいていの行動にダッシュやジャンプキャンセルが効くので、一切止まることなく敵を殲滅していくことができます。
ボス討伐報酬などで「ポテンシャル」を獲得するとキャラクターのアクションが増やせ、より原作に近い(もしくは遠ざかる)動きができるようになります。
追加スキルも、下や上を入力しながらスキルボタンだけで出せるなど、簡単な操作で多彩なアクションが繰り出せます。
格ゲーの代名詞でもある昇龍拳(ラグナのインフェルノディバイダーなど)を解放すれば、通常攻撃ボタンからのジャンプボタンと、実質ジャンプキャンセルの操作だけで出せます。
ブレイブルーは好きだけど、アクションは苦手という人でも安心の敷居の低さです。
それ以外の拡張要素として「戦術」があります。キャラの動きを増やすポテンシャルに対して、こちらは特定条件で発動するサブウェポンといったところでしょうか。
戦術は経験値の蓄積によるレベルアップなどで手に入ります。敵に状態異常を付加したり、ダッシュ移動と連動して追加ダメージを与えるなどなど。
同属性でシナジーが発生するものもあり、強い組み合わせを模索する楽しみも大きいです。
さて、これらのアクション・戦術を駆使してステージをクリアすると、ステージ選択画面に入ります。プレイヤーはここで次に移動するステージを選択することができます。
「訓練」を選ぶと次のアクションステージに行けます。また「引換」では稼いだポイントを使って様々な買い物(HP回復など)ができ、「ポテンシャル」ではポテンシャルを獲得できます。
これらの選択を規定回数繰り返すと、今いる大エリアのボスに挑戦できるわけですね。
ボスを倒すとクリアとなり、次の大エリアへ進めます。そこでもステージを選択しながら進んでいき・・・・・・というのが基本的な「訓練」のサイクルになります。
途中でHPがなくなるとゲームオーバーとなり、キャラクターのビルド情報を登録して終了となります。ここで登録したキャラ情報はホームで行える「挑戦」で使用することができます。
「挑戦」は闘技場のようなものです。強化されたボスと対戦することができますが、使用できるのは訓練後に登録したキャラクターだけです。しかも一度使ったキャラは使用できなくなるので、何度も訓練をこなして強いキャラクター情報を登録していくことになります。
「挑戦」で得られる報酬にはプレイヤーキャラの恒常強化を行えるポイントや、新キャラクターを解放できるアイテムがあります。
また2回目以降の「訓練」では、選んだキャラクターの装備品のような感じで、今まで「登録」したキャラクターを選択できます。
上の画像ではラグナにハクメンとλ11のスキルが継承されています。それぞれの攻撃スキルがひとつずつ使えるようになるほか、登録個体の評価値によって継承されるパッシブスキルも増えていきます。ハクメンミサイルの正体はこれです。
こうして戦力を強化し「訓練」でより深い階層を目指していく・・・・・・というのがBBEEの全体の流れとなります。
以上、かいつまんでBBEEというゲームを説明しましたが、総合的に見て良作だと思います。
アクションは軽快で原作再現度も高く、選んだキャラの弱点も戦術や継承スキルである程度補えるので、スキルビルドの楽しみもあります。
難易度的に初見で全エリアクリアは厳しいながらも、進めるほどにできることが増えるため、周回を重ねるローグライトの面白さはしっかりあります。
もちろんこればっかりは実際に遊ばないと自分に合うかどうかはわからないですが、約2000円という安価なソフトなので実際に手に取ってみるのをオススメします。
3.キャラ短評
一応各キャラクターについて軽く性能解説をしていきます。発売して間もなく、SNS上でも強キャラ弱キャラの意見が分かれている段階なので、話半分に見てください。
・ヒビキ
近距離スタンダードタイプのキャラでキビキビ動きます。背後から攻撃するとダメージが跳ね上がるパッシブスキルを持ちます。
スキルは全方位に飛び道具を撒くものですが、その飛び道具を一定時間自機周囲に回転させるようにするポテンシャルが強力。
前述のパッシブスキルの存在から位置取りが重要なキャラで、アクションが得意な人にオススメです。
・ラグナ
原作主人公です。体躯のわりにスピード感があり、大きな武器によるジャンプ攻撃はリーチも範囲も良好です。短いながらも飛び道具を持ち、ダッシュ攻撃による突進力もある、攻撃的なキャラクターです。
原作通り一部の攻撃に体力吸収がついていますが、スキル発動時に体力を消費するため、慎重さが求められます。
動きにクセがなく、ダッシュキャンセルやジャンプキャンセルを使ってガンガン攻められるのでガン攻めが好きな人にオススメです。
・ノエル
銃を持ったスピードタイプです。原作で対戦相手を苦しめたチェーンリボルバーの無敵はありません。
パッシブスキル「的確アタック」は遠方からの攻撃力を上げますが、なんなら中距離からの攻撃も強くなってる気がします。長射程の攻撃スキル「フェンリル」との相性も良し。もうひとつの「ネガティブ防御」も強力。
銃撃が炸裂するようになるポテンシャルをつけて中距離から撃ちまくるのが強く感じました。
パッシブスキルが強く、継承スキルもダメージが高いので、継承キャラとしても優秀です。
・λ11
原作では遠距離キャラですが、本作では特定のポテンシャルを取らないと原作でいうD攻撃を繰り出せません。その分遠距離攻撃ができるようになれば安全な位置から敵を寄せ付けない戦いが可能です。
同じくポテンシャルによる追加スキルの「ルミナススレイブ改」も使い勝手がよく、敵を自動で攻撃する飛び道具の剣を一定時間自動生成してくれます。後半のボスは回避に割く時間が多くなる本作でこれはかなりありがたいです。
継承スキルもこの「ルミナススレイブ改」なので、継承キャラとしても活躍するでしょう。
・ココノエ
原作同様、少しクセのあるキャラクターです。ど派手な絨毯爆撃やパーツの設置・起爆などトリッキーな技が多く存在します。
スキルのミサイル連射は遠距離攻撃として使いやすく、対応するポテンシャルを獲得すれば発射モーションをキャンセルしてミサイルと同時に攻めることも可能です。ポテンシャルで追加できるレーザー設置はボスの近くに置くと自動でダメージを与えてくれるので非常に便利です。
継承スキルでは敵をサーチする大量のミサイルを出すことができ(ハクメンミサイル)、このゲームで一番うっとうしい画面上部にいる狙撃タイプの敵を狙い撃ちできるので、非常に重宝します。
・ハクメン
頭突きとミサイルの彼。鈍足高耐久高火力キャラです。機動力に乏しく、初期状態ではダッシュ(ステップ)に無敵がありませんが、重撃や強化後の空中下攻撃など雑に強い技が持ち味です。
スキルは正面からの攻撃を取る当身。反撃で高威力の斬撃を繰り出せます。当身が成立していなくても派生の攻撃を出せるため使い勝手がいいです。
ポテンシャルによる伸びしろもすさまじく、当身を超強化するルートやダッシュに無敵を付加し・距離を延長し・攻撃派生をつけ・それを三連発できるようになるルートなど「ぼくのかんがえた最強の六英雄」をビルドできます。
体力と火力が高いため安定しやすく、継承スキルの当身も普通に使えるので、他キャラに思い入れがなければ最初に解放するキャラとしてオススメします。
・マイ
原作では素早い突進技が持ち味のキャラでしたが、これはポテンシャルで解放するまでお預けです。追加スキルはダッシュからの派生技が多めで、これを獲得していくと原作さながらダッシュから突進攻撃を連発するむちゃくちゃスピーディーな戦いを展開できます。
スキルはスタンダードな性能の飛び道具ですが、パッシブスキルでスキル後の通常攻撃が強化されるので、できるだけ使っていきましょう。
以上「【BBEE】ブレイブルーエントロピーエフェクトとはどんなゲームなのか?【ワクドキ】」でした。
アーリアクセス版ながらすでに完成度が高く、これからの展開にワクドキです。
キャラ一覧にいながら選択できないEsを始め、ハザマやタオカカなどブレイブルーにはアクションゲーム映えするキャラが多いので、今後の追加キャラも楽しみですね。ライバルキャラのジンとか絶対出るだろうし。
僕の持ちキャラであるバレットはいつもこの手の外部出演には縁遠いので、逆に心穏やかに新キャラを待てます。どうせ出ねえもん。
それではここまで読んでいただきありがとうございました。
森本市夫
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