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持ち家が正解!を読んだ感想
著者は宗健さん。
著者が日経ビジネス電子版に2020年12月から52回にわたって連載されたものを再編集して構成されている。
最もらしい当たり前だとも思える言説に疑いを持ち、データを基に10年近く検証や研究されてきたものをまとめられた本。
本書は賃貸住宅を完全に否定しているわけではないし、様々な理由で賃貸住宅を選ばざるを得ない場合もあるとした上で、人生100年時代を迎え、持ち家のほうが安心して高齢期を暮らせるよねという内容。
気づき
住まいに関する内容がもちろんメインなのだが、各章の最後にあるコラムで幸せに関する研究結果とか、空き家に関する研究結果とか、論理の飛躍について語られていたりして、このコラムが案外ためになった。
幸せに関する著者の論文の構成では
自分の才能に対する満足度、自分自身への自信、将来への楽観度といった個人の性格によるもの 29.8%
家族関係や食生活、余暇の満足度といった家族に関するもの 25.0%
住んでる地域や建物への満足度 22.8%
健康への満足度 14.5%
労働時間や仕事上の人間関係、仕事そのものへの満足度 6.5%
性別、婚姻、子供の有無、年齢、収入、資産など 1.5%
上記から「幸せのおよそ2割は住まいでできている」ということである。
それよりも個人属性+家族関係で半分以上(54.8%)決まるというのが衝撃的だった。
あと、色んな本でも書かれている収入や資産は幸福度にはほとんど影響しないというが、わずか1.5%というのも衝撃的だった。
これは収入が高いだけでは幸せにつながらず、収入を適切に使って家族が楽しく暮らすこと、その結果として家族関係が良好であり、健康に暮らすことが幸せにつながっているということになる。
年収800万円までは幸福度が高まるといわれているのは、こうしたことを説明しているのだろう。
空き家に関するコラムでは、「空き家問題」は問題ではないということが書かれている。
総務省が公表している住宅統計調査(住調)の数値では全国6241万戸のうち849万戸、実に13.6%が空き家とされている。
しかし実感値としてマンション10戸に1戸、戸建て10軒に1軒が空き家と実感できているかというと疑問である。
実は住調の調査方法は調査員が外観から判断した曖昧な判断基準によって空き家がカウントされて、空き家数が過大だったという。
住調で空き家と判断された3割は実際には人が住んでいたそう。
正確な空き家率を算出するのは難しいが、著者によると高くても5%程度だろうと。
空き家率が5%程度では諸外国と比較しても社会問題になるレベルではないとのこと。
TO DO
自分の住まいに関しては今まであまり真剣に考えてこなかったので、これをきっかけに持ち家の購入を考えてみようと思う。
エリアとしては、本書で紹介していた街の住み心地ランキングを参考に「自分と似たような人たちが多い街」を基準に選んでみようと思う。
個々人の生活という観点では、人は自分と同じような人たちと一緒にいるほうが心地よいらしい。
個人的には、箕面市、豊中市、吹田市とかの北摂、大阪市なら北区、天王寺区あたりがよいかな。
建物は中古マンション派。
十分な品質の住宅を望むなら新築を購入するしかなかった時代が終わり、ようやく築20年くらいの中古住宅でも十分な時代が来たと本書でも書かれている。
温熱環境を考えたらRC造の中間階中部屋がよいし、リノベするとしてもバルコニー側と玄関側の壁のみ断熱補強をして、内窓つければ快適に過ごせる。
予算が許せば間取り変更もしたい。
という感じで読書(インプット)→note(アウトプット)→フィードバックのサイクルを回して、記憶に残る読書を続けていこう!