「表現」の可能性
まず、Twitterで感じたことを忘れないうちにと殴り描いたものに捕捉する形で感想を載せます。熱はなるべく当時のままに。
『アラビヨーンズナイト』Twitter感想
先日友達とBEYOOOOONDSの『アラビヨーンズナイト』を楽しみました。
友達から見せてもらった彼女たちの『フレフレ・エブリデイ』のダンスも歌もうまかったし、表現力もすごかったなぁと感じていましたが、メンバーの顔と名前が一致していない私としては物語の方がいいかなライブではなく、演劇部のほうを選んだのでした。
私はアイドルというのか、歌手グループを一番愛していたのは平成前半「SPEED」です。
まだ少し先なのですが、誕生日にと25周年記念のBOXを貰いました。が、まだ開ける覚悟が決まっていません…
彼女たちは10代前半―デビュー当時の最年少は11歳にもかかわらず、圧倒的な歌唱力とダンスパフォーマンスで私の心を惹きつけました。ディズニープリンセスの様に可愛いものが大好きで、スカートしか履きたがらなかった私がズボンを履いたのもSPEEDに憧れてだったからです。
その圧倒的な彼女たちに心を奪われ、そして活動休止とともにあまり歌手にこだわりを持たなくなりました。曲が好きだなと思えば聞く。言い換えれば、特定のグループを追いかけることをやめてしまったのです。
モー娘。やミニモニ。世代なので見てはいましたが、衣装がきれいとか、つんくの曲が好きとか、そっち方面でという感じで。
だからこそ、ハロプロ!特に森ちゃんにはBEYOOOOONDSがおすすめ!と語る友達の熱意に何か既視感があり、今回でした。
さて、SPEEDにハマった私はその後、ミュージカルにハマっていきます。もちろん、演劇をはじめなんでも好きなのですが、特にミュージカルの見せ方、魅せ方にはよく触れてきたのです。また、ディズニーのショーパレも好きだったし、実際新体操やバレエという表現するということに少し触れていました。
0-13歳まで最低限でも、月1で何かしら舞台を生で見て、毎日ビデオで見て。恐らく、表現を観ることについて目が肥えているのではないか、と思います。
BEYOOOOONDSの表現を観た時に鳥肌。
―あぁ、伝えたいものを全力で伝えるために歌い、踊っているんだな
それだけでなく、表情や指先、顔の角度、声色…いわゆる演技と言われるところでしょうか、最初から最後までとても丁寧で。かつ、役に飲まれることもなく、彼女たちはそこに在ました。
あくまでも演劇部の子達が、発表を見てくれる気持ちをお客様に伝えたい、ラブレターを描くように愛を伝えるというのは台本に書かれているから、演じているだけ。なんて、そんな理由からではないでしょう。
本当に彼女たちがファンのことを愛していて、応援してくれるみなさんに応えたいから、と思いました。
こんなにファンを大切にしてくれる方々の公演をDVDで知れてよかった、次やるなら生で見たいと思う私です。まずはメンバーを覚えないとなと思っちゃいました。
とにかく個々の力も当然優れているのだけれど、一人一人がいることでさらに良いものを作り出す力を持ってるチームが素敵。
ファンも含めて、BEYOOOOONDSが誰一人欠けることなく、表現したいことを伸び伸びと表現し、それをみてファンが感想や想いをブログでもなんでも良いから伝えてほしいなぁと思ったのでした。
Twitter感想 きっと森だから感じたこと
『千夜一夜物語』自体がとても私にとっては馴染みのある物語です。
実は原典であるアラビア語版には『アラジン』の話は含まれておりません。アリババの話もそうらしいのですが、西洋に伝わった時に書き足された物語として研究の結果、明らかになっています。でも、『アラビアンナイト』と聞いたら、多くの人が『アラジン』を思い浮かべると思うのです。
千夜一夜、語り続けたシェヘラザード。人を信じることが出来なくなり、ひとを殺め続けた孤独で残酷な王シャハリヤールという、ササン朝ペルシアという実在の国にいた2人…というように感じる架空の人物たち。
そして、更にそこに異邦から現れる2人という設定が加わり…物語に物語が重なり、更に厚く、熱くメンバーの演技によって『彼女たちの物語』へ。
最後にファンたちが駆けつけることで、BEYOOOOONDSからファンへ贈る『貴方のための物語』となっているのかなって。
そこにテーマソングが何度も何度も繰り返され、編み込まれていく。そして、過去の記憶を織り込む混むという演出が見事に「物語を作る」ということにハマっていたと思います。
ミュージカルにおいて、テーマソングは非常に大事だと思っています。曲調などを変えて何度も何度も劇中に出てくるからこそ、頭に残る様に分かり易いものでなければならない。しかし、途中で変調などした時に伝いたいことを乗せられる曲であり、更には見終えた後にもう一度聞いた時に「これはこのことを言っていたのか!」という気付きを持たせるものだと思ってます。
だからこそ、とてもテーマソング作りは大切であり、失敗出来ないものだと感じます。そういう風に感じている者としては、アラビヨの舞台のテーマソングは王道中の王道をなぞっていたな、と感じます。
*
話は一転して……私は創作をしているのですが、小説を書く時に葛藤があります。
人に認められること、人気を求め願うのであれば、世間で流行っているものを書くのが良いんです。それも人気なキャラや作品をね。
―でも、それって自分が書きたいことなんでしょうか。面白いのでしょうか
私は小説を書いて食ってるわけでもない。あくまで趣味です。ただ、やはり、「私しか書けない物語があるはず」と思って書いています。自分が楽しめばOKだよね、と書いてます。でも、頭の中にある面白いと思ったことを誰かはわからないけれど、見て共感して欲しい色々な感想を聞きたいなぁって気持ちもあって……
私が楽しいかどうかの、自分の想いを無視して、「書かなきゃ」っていつの間にか義務に、重みになるのです。
なので、アラビヨを観ていて、「良いものを、面白いものを」と、どんどん追い詰められていく書き手の美鈴を見て、感情移入をしてしまいました。
そして、一方で貴方が楽しいと思って出てきたもの…言葉、文章、絵、なんだって良いんですが、貴方が書くものが好きだよという、しとねの、読み手の気持ちもよくわかるのです。
だって書き手であると同時に読み手でもあるから。
だからこそ、今回鑑賞を終えた時…書き手として「自分の気持ちを文に載せないとやっぱり勿体ない、面白みが出ないよね」って思ったし、感じたこと、気持ちは積極的に創作者、表現者に伝えていかないとなぁと思った次第です。
それにしても、過去の時点であれだけ表現者として想いを載せることに真摯に向き合い、力を出すことができるBEYOOOOONDSの彼女たち。
今はどんな域に達してるのでしょうね。楽しみでもあり、恐ろしくもあります。
「表現」の可能性そのものを観た、と感じます。
すごいなぁ。アイドルだなんて安易にくくりたくない。グループとして彼女たちに魅せられました。
さて、長くなりました。締めとして、どこか自分の気持ちを素直に出すことが怖くて踏み出せない方、あるいは私は良いものを生み出せないから悩んでいる方。
背中を押してくれる作品であると思います。そして、ミュージカルとして面白いので、まだの方はBEYOOOOONDSの『アラビヨーンズナイト』是非ご覧くださいませ。
まだまだそよそよする森…
後日振り返って「いやあ、シャハリヤールが好き」と呟いたら、友達からは「貴方はそこに落ちると思っていた」と返答……バレバレだったんかい!乳母のジラも良かった、好きです。あとね、幼なじみとか腐れ縁って設定も特攻だった、刺さった……どうしよう「この舞台、好きしかない」と今、気付く。え、どうしよう。どうするんだ。
※キャラと役者として見ていたので、本人たちの普段のキャラやグループ内での役割、経歴はまだ今日にいたるまで調べてません。
物語において主人公は当然大事なのですが、周りの登場人物の表現力は物語を造る上では重要です。中でも、「悪役」とされる人物が上手くないと主人公は輝かないと思うのです。
なので、最近のディズニー実写化ラッシュは時代と共に変わるディズニーの姿勢そのものとはいえ、ヴィランズの描かれ方の解釈が合うかどうかで結構悩ましいです……マレフィセントが母性か…観れないんだよなあ(早口)…という話はともかく。
とにかく、シャハリヤールの心が欠け、人を信じていない狂気の表情。ジラの人を見下している表情、仕草。目を見張りました。
ー頭の先からつま先まで、全然隙が無いんです
舞台には初演からどんどんと回を重ねる事で演技や歌が上手くなっていく成長を楽しみ方があるのは分かっているんですが……ああ、この人慣れてないんだなってのは見ると判ります。態と下手に演じているのではなくて、やったことがないか、苦手なんだなって。
あるいは表現することに迷いがあったり、やる気がなかったり、そういうのも何となく伝わってくるのです。それを見ると一気に現実に戻される感じがあり残念と思う舞台があると、私自身は感じたものも過去にはいくつかあります。
なので、そういう意味でアラビヨは集中力が全く切れることがないというか、感想を漏らすことも出来ない。上手い。彼女たちが手拍子を促していると感じてようやく身体が動くみたいな。私のつたない文で果たして伝わるでしょうか。
まだまだ演技で成長できる子もいるなと思いましたが、初々しさ、可愛らしさがそのキャラにはあっていたと私は思います。ですが、それは演技の話であって、歌と踊りはもう何も言えず。繰り返しますが、鳥肌が凄かったんです。圧倒的な表現力の前に驚きました。
正直に言えば、あまり期待していなかったのです。確かにタイアップMVはすごかったけど、彼女たちはあくまであの曲の中での歌、踊り、表現力があるって話でしょ、と。舞台という長い場で、息をつく暇もなく、駆け抜けられるはずはない……あ、これ、違う。そんなレベルじゃない、と。
本当に申し訳ないです。疑うな、なのですが、その疑念は最初の導入のところで一気に崩れました。期待するレベルを上げても、あげても、予想を超えてくるってかつてない経験で、「なんだこのグループの表現力!?」でした。
―で、今じっくりとBEYOOOOONDS 『フレフレ・エブリデイ』のMV見てきましたが、凄い。
あれすっごくキツイ踊りだと思います。民族舞踊って跳ねながらも細かいステップがあり、それをヒールでとなるとものすごく体力を使います。あれ、バレエじゃなったか?民族舞踊も本気で取り組んでいた時があります。もう5年以上たちますが…
その要素を入れて、きちんと出している彼女たちは凄い。勿論、振付師も、音楽を作った人も凄い。欧州の風を感じる……
踊りの止めるところを止めて切れを出す。一方でふわふわと軽やかさ、疲れやキツさを全く感じさせない笑顔。大きいとはいえ、風船が風船に見えなくなるような重みを感じさせ、「おはよう」だけで誰にどう気持ちを向けているのか解るような表現力。凄い、すさまじいとしか言えないです。ファンにとっては当たり前というか、見慣れたものでしょうか。とても贅沢です。
このグループに限らず、全部凄いとずっと噂には聞いていたんですが。それも友人だけではなく、職場とか、色々な人から。
―しかし、やっと出逢ったのです
素敵なものと出会わせてくれた友達に感謝。
そして、これからも私のペースではありますが、BEYOOOOONDS応援したいと思います。
さて、ここまでありがとうございました。多少深夜テンション込みではありますが、お酒は一滴もいれておりません。興奮がリアルに伝わればいいな、です。
よろしければファンの方、「自分の推しはここを見て」「このグループはここが良い」などコメントいただけたら、喜んで読みます。
ただ、本当にアイドルというのか、芸能界の人を推すということが本当に久しぶり……BEYOOOOONDS初心者。この文をまとめるまでは、メンバー個人についてもグループについて調べないで来ました。まっさらな状態での鑑賞、感想をなるべく書きたかった。何も知らない者がここまで感じ取ったという記録を残したく。
つまり、何も解っておりませんので、お手柔らかにお願いします。
眠れる森のビヨも鑑賞会やる予定です。たのしみ!
そして、そろそろ森も眠りましょう。おやすみなさい。
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