ピカソ美術館
39. ピカソ美術館
ピカソの幼少期から20歳前後の青の時代あたりまでの作品が多く所蔵されている。少年時代に描いた肖像画の数々は、正確なデッサンと被写体各個人の心象風景まで覗き込んでいるような成熟した筆で驚嘆に値する。ピカソはこの後人生の様々な葛藤の日々を経て、天賦の才を花開かせていく。
【ビデオ】ピカソ15歳の時の作品
私が一番面白いと思ったのは、「ラス・メニーナスとピカソ」についてまとめた部屋だ。
1656年ベラスケスによって描かれた名画「ラス・メニーナス」謎の多い作品だ。 プラド美術館所蔵
下はピカソの最初の模写。いちおうラス・メニーナスの模写だと分かる。
この後、ピカソは繰り返し何回もラス・メニーナスを描き続けている。
7回目に描かれたピカソのラス・メニーナス。凡人の目ではもはや何がどうなってここに至るのか理解できない。…これは理解するものではなく、ひたすら素直に感じ取るものなのだろうな。
“Don’t think. Feel!”
ピカソが新婚旅行で訪れた地中海の町で繰り返し描いた鳩小屋の絵。おそらくピカソが最も幸福だったころの、明るい色彩の絵。