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回転寿司店のガリについて

10年以上かっぱ寿司には行ってなかった

最後に行った時に、茶碗蒸しが冷たくて温め直してと言ったら、まだヌルくて再度お願いしたら、持てないくらいに熱くして持ってきて完全にブチ切れて店長呼べテンションで詰めよって、もう来ないと決めた。

散歩コースで必ず通っていたが、いつしかかっぱのマークは消え去り、個性を失ったような外観で『生まれ変わりました』感を出していたが許せるはずもなく、素通りしていた。

ある日、散歩してたら「朝食始めました。」というのぼりがかかっていた。8時から開けてますと。

早起き野郎なので、散歩終わりに一軒寄りたくなる。飲んだ後の〆の一軒を探す感覚に似ている。喫茶店にコーヒーチケット買って常連然と寛ぐことを試したが、パンと茹で卵以外で小腹を満たしたくなる時もある。

ガストもすき家も徒歩2分圏内にあるのだが、もっと軽いモノを食べたい。昨夜は行きつけで寿司半額を買うことができ、今頃は海鮮が消化されている頃だろう。更に朝から追撃で海鮮を放り込みたい。そんな折に、ひらひら揺れる件ののぼりである。

事前に朝食メニュは調べていたので、サウナ帰りに脳内で献立を組み立て、ガリをたっぷりいただこうと目論んでいた。すき家の鮭のっけ朝食を食べた時にも感じたのだが、俺はどうやらショウガ中毒らしい。気づけば紅ショウガを大量摂取してるし、回転寿司で家族がデザートを食べてる横でガリを食べてその日の食事を終えることが常だ。結婚してからめっきりショウガを買わなくなったが、独身時代は必ず買っていた。
思い返すと婆ちゃんが何にでもショウガを入れてて、特に正月のがめ煮には厚切りショウガが味の決めてとばかりに大量に入っていた。そのショウガの味が好きでお正月に今でも欠かさずがめ煮を作るのだが、一年で唯一ショウガを買っている。

店に入る。10年以上前に絶交を誓った同じ店舗。8時15分に入店したが既に5組くらい居る。

海鮮漬風まかない丼と貝の味噌汁とアイスコーヒーを注文。待ってる間、店内を見渡す。レーンが動いていない。アイスコーヒーがきて、まかない丼が到着する。メニュー表ではマグロの赤身だったが到着したものにはサーモンも入っていた。こちらの方がまかない感があって良い。貝の味噌汁も大粒アサリがゴロゴロ入っていて朝にちょうど良い。肝心のガリが入った容器だが何処にもない。そんなはずはないと焦る。しばらくすると、隣の席の人が帰って行って、空席に店員がガリ容器を通路側に置いた。(なるほど、忙しかったから今から配るのね。と待ってたら俺の席を素通りして空席にポンポンと置いていく。あんたの持ってるその容器の中のモンに用があんだ、焦らすなよ。)
客が入店してきて、空席に置かれた容器を取り除く所作を見て漸く理解した。ガリ容器は予約席に置く札の役割で朝食の時間帯には食べることを許されてないのだ。一度はコッチから拒絶したかっぱ寿司にこんな形で拒絶されるとは。そういえばレジ横に袋入りガリが180円で販売されていた。

Screenshot 2021-06-25 at 06-25-54 週刊ラズベリーはInstagramを利用しています 「無事」

和解の道は険しいなぁ。氷で薄まったアイスコースを飲みながら空席に置かれたガリ容器を見つめている。

【追記】
そんなかっぱ寿司のガリへの苦情をインスタにアップしたのだが、翌月に行ったら卓上にガリが置かれていた。見ている人は見ているということか。
自分だけかもしれないが、【怒り】の感情を文章に載せる時が一番イキイキしているように思う。充足感に満ちた気分の時には、筆が乗らない。何でわかってくれねぇんだ。という片想いの気持ちが大事なのかもしれない。回転寿司でガリを一番の楽しみにしていることは今も変わらず。ひたすらガリを食べ、熱い緑茶を啜る。そんな日々だ。回らない寿司屋のガリは辛みが強くてガブガブはいけない。回転寿司のガリこそが主食として成立すると思っている。そんな回転寿司チェーンごとのガリ特色についても折をみて書いてみたいと思う。かっぱ寿司のモーニングは現在、中止となっており朝の散歩帰りによる店が一つ減ってしまって寂しい。俺の中で和解ができたと思っているので、また再開できるのを楽しみにしている。

ちなみにだが、紅ショウガ専門店Tシャツは、テレビで餃子専門店のTシャツ着ていた人が居て、架空の紅ショウガ専門店あったら流行るんじゃないか?と思い作った。「架空、面白いっすね!」と気に入って求めてくれる人もいて興味深い。架空は本当に面白い。俺の胃の中で昇華されるピリっと辛いガリも架空の食べ物なのかもしれない。

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