2022年4月上旬発行予定の新刊書籍、『MATLABによる信号処理実習』のご紹介です。同書の「まえがき」を、発行に先駆けて公開します。
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まえがき
信号処理は、波形や数値列から情報を抽出し加工する技術です。信号処理に関する技術は汎用性が高く、様々な分野でプラットフォーム技術として用いられています。最近では人工知能(AI)やデータサイエンスなど、新分野でも活用されています。今後も信号処理は進化し、多様な分野で適用されることが見込まれます。
本書は、読者がコンピュータシミュレーションを行い、信号処理をわかりやすく理解する、初学者向けの実用的なテキストを目指しています。内容は、フーリエ変換に基づく信号解析から雑音除去まで、信号処理分野の主要な技法を幅広く網羅しています。前半の1章から4章で信号処理の基礎事項を扱い、5章と6章で代表的なスペクトル解析とたたみ込み演算を解説しています。後半の7章から12章では、ディジタルフィルタ、信号解析および雑音除去のトピックをカバーしています。
本書の特色は、テーマごとに実習例を用意し、それらを体験しながら信号処理を学べることです。例題を実行した結果に対しては、具体的に考察を行っています。さらに、事例を参考に、読者各自で実信号を準備して数値実験を行い、結果を可視化・可聴化することで、より効果的に学習できると思います。信号処理を習得し、プログラミングをすることで実践力が身に付き、応用専門分野へのステップアップのきっかけになれれば、著者にとっては望外の喜びです。
本書は、著者が行ってきた信号処理の講義および実習資料を基に執筆したものです。シミュレーション実習例は、ソフトウェアMATLABのプログラムを用いています。MATLABは種々の製品開発でも利用され、教育・研究の場において実績のあるプログラム言語として使用されています。本書に掲載されているプログラム等は、下記のサポートページからダウンロードできます。
https://www.morikita.co.jp/books/mid/073691
(以下略)
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MATLABで実践! 初歩からわかる信号処理
《掲載のプログラムをサポートページからダウンロードできます》
MATLABを用いて、豊富なテーマごとに用意された実習例を体験しながら信号処理が学べます。フーリエ変換に基づく信号解析から雑音処理まで、信号処理の主要な技法を幅広く網羅しています。
シミュレーション結果の具体的な考察も交えながら説明されており、実践的な力を身につけることができます。