森北出版

数学、物理学、機械工学、電気・電子工学、情報工学、建築・土木工学を中心に、理工学分野の教科書・専門書・一般書を発行している出版社。既刊・新刊のお知らせや、その関連情報を随時掲載します。https://www.morikita.co.jp/

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最近の記事

【あとがき公開】なぜ、いまさら微積分の本を書いたのか?――近刊『授業では教えてくれない微積分学』

2024年11月下旬発行の新刊書籍、『授業では教えてくれない微積分学』のご紹介です。 同書の一部(あとがき)を、発行に先駆けて公開します。 ※まえがき(目次あり)はこちらで公開しています。 *** あとがき 大学の図書館や理工系の本を扱っている書店に行けば、圧倒されるほど多数の微積分の本を見ることができます。そんな状況で新しく本を出版するのには、それなりの理由が必要です。そこで本書を書いた理由を、ここで少し説明しておきます。要約すると、主に以下の四つの点を重視して書き

    • 【内容一部公開】スパイク解析の歴史的名著――近刊『神経コーディング』

      2024年11月下旬発行の新刊書籍、『神経コーディング』のご紹介です。 同書の一部を、発行に先駆けて公開します。 *** 序文 本書は、神経系が感覚信号をどのように表現、あるいはコーディングするのかを記したものである。私たちの動機は、定量的な解析手法を用いて神経コードの問題に取り組むことにある。特に、ニューロンの特性を絶対的な尺度で記述し、ニューロンが感覚世界に関して脳に伝えている直観的な概念を、正確に捉えたいと考えている。 神経コードに関する文献はすでに膨大に存在し

      • 【内容一部公開】第一人者による入門書、待望の翻訳!――近刊『トポロジカルデータ解析』

        2024年11月下旬発行の新刊書籍、『トポロジカルデータ解析』のご紹介です。 本書は、当分野の第一人者であるグンナー・カールソン(Gunnar Carlsson)らによる入門書の翻訳書です。 同書の一部を、発行に先駆けて公開します。 *** まえがき (前略) トポロジカルデータ解析(topological data analysis, TDA)のアイディアを一言でいえば、グラフや単体複体といった組合せ論の概念を用いて位相空間をモデル化したように、これらを使ってデータ

        • 【内容一部公開】ものづくりに必要な基礎知識を身につける――近刊『機械工作法』

          2024年11月下旬発行の新刊書籍、『機械工作法』のご紹介です。 同書の一部を、発行に先駆けて公開します。 *** はじめに 今世紀になって日本のものづくりは大きく変化した。従来は大量生産による安価な製品製造が中心であったが、中量生産や多様な消費者のニーズに応じた多品種少量生産が拡大している。このため、製品設計と製造との連携が重要となり、製品のアイデア創出の段階で加工の知識が必要となっている。また、情報・制御技術の導入により、加工機械は高度化し、積層造形法などまったく新

        • 【あとがき公開】なぜ、いまさら微積分の本を書いたのか?――近刊『授業では教えてくれない微積分学』

        • 【内容一部公開】スパイク解析の歴史的名著――近刊『神経コーディング』

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          【まえがき公開】数学者・物理学者からも推薦の声、続々!――近刊『授業では教えてくれない微積分学』

          2024年11月下旬発行の新刊書籍、『授業では教えてくれない微積分学』のご紹介です。 同書の一部(まえがき)を、発行に先駆けて公開します。 *** まえがき 本書は、1変数関数の微積分学を、標準的ではない方法で解説するものです。一つの基本的な執筆方針は、高校までの数学で詳しく説明されずに積み残されている伏線を明確に指摘して、できるだけ回収するということです。それによって、高校までに学んだ数学から自然につながる形で微積分の理論を展開します。そのために、通常は大学の講義では

          【まえがき公開】数学者・物理学者からも推薦の声、続々!――近刊『授業では教えてくれない微積分学』

          【内容一部公開】バイブル「Aerosol Technology, 3rd Edition」待望の翻訳――近刊『エアロゾルテクノロジー(第3版)』

          2024年10月下旬発行の新刊書籍、『エアロゾルテクノロジー(第3版)』のご紹介です。 同書の一部を公開します。 *** 初版への序文 空気中浮遊粒子は我々の身近な環境に存在し、ダスト、フューム、ミスト、スモーク、スモッグ、霧など、さまざまな異なった形態で現れる。これらのエアロゾルは、視界、気候および我々の健康と生活様式に影響を及ぼしている。本書では、エアロゾルの特性、挙動、測定方法を解説している。 本書は、産業衛生、大気汚染防止、放射線防護、あるいは環境科学に従事し

          【内容一部公開】バイブル「Aerosol Technology, 3rd Edition」待望の翻訳――近刊『エアロゾルテクノロジー(第3版)』

          【内容一部公開】「作って学ぶ」CFDのしくみ!――近刊『Pythonによる はじめての数値流体力学』

          2024年9月下旬発行予定の新刊書籍、『Pythonによる はじめての数値流体力学』のご紹介です。 同書の一部を、発行に先駆けて公開します。 *** はじめに この本の概略 水や空気などの流れをコンピュータを使ってシミュレートするやり方は、数値流体力学(computational fluid dynamics、CFD)とよばれています。この本ではCFDの、とくに非圧縮流れとよばれる流れのシミュレーションに関する基礎的な事項について、Pythonでプログラムを実際に作って

          【内容一部公開】「作って学ぶ」CFDのしくみ!――近刊『Pythonによる はじめての数値流体力学』

          【内容一部公開】動作の仕組みが基礎から学べる――近刊『よくわかる コンピュータアーキテクチャ』

          2024年9月下旬発行予定の新刊書籍、『よくわかる コンピュータアーキテクチャ』のご紹介です。 同書の一部を、発行に先駆けて公開します。 *** まえがき コンピュータは「情報を扱う機械」の一種であり、1台の機械であるにもかかわらず、さまざまな処理をすることができる。これは、コンピュータというモノ(ハードウェア)は変わるところがないにもかかわらず、やらせたい処理の手順(ソフトウェア)を自由に入れ換えて使えるようにしたことにより生まれた特色である。したがって、コンピュータ

          【内容一部公開】動作の仕組みが基礎から学べる――近刊『よくわかる コンピュータアーキテクチャ』

          【内容一部公開】「現代の」暗号理論が基礎からわかる!――近刊『暗号理論入門』

          2024年8月下旬発行予定の新刊書籍、『暗号理論入門』のご紹介です。 同書の一部を、発行に先駆けて公開します。 *** はじめに 暗号とはそもそも何なのか、そして、暗号技術はなぜ安全なのか。このような疑問に答えるための数学的な理論を解説するのが本書の目的である。暗号に興味や関心をもつきっかけは人それぞれ異なり、暗号について知りたいことも人により大きく異なるだろう。そこで、まず本書の位置づけを明らかにする。 本書は、暗号分野の専門的な論文を読むために必要な暗号の基礎理論

          【内容一部公開】「現代の」暗号理論が基礎からわかる!――近刊『暗号理論入門』

          【内容一部公開】初心者におすすめ!広く学べる入門テキスト――近刊『コンピュータネットワークの基礎』

          2024年8月下旬発行予定の新刊書籍、『コンピュータネットワークの基礎』のご紹介です。 同書の一部を、発行に先駆けて公開します。 *** まえがき 本書は、大学や高専における、情報系および電気電子系の学生を想定読者とした、ネットワークとセキュリティについて広く学べる入門的な教科書です。近年、IoT、DX、深層学習などのキーワードをよく見聞きするようになりましたが、情報系および電気電子系の学生には、コンピュータネットワークについての知識と理解が広く求められるようになってき

          【内容一部公開】初心者におすすめ!広く学べる入門テキスト――近刊『コンピュータネットワークの基礎』

          【内容一部公開】幅広い基礎知識を身につける――近刊『基礎からわかる物理化学<物質工学入門シリーズ>』

          2024年8月下旬発行予定の新刊書籍、『基礎からわかる物理化学<物質工学入門シリーズ>』のご紹介です。 同書の一部を、発行に先駆けて公開します。 *** はじめに 物理化学は、物質の構造、物性、反応を、物理学の視点で体系的に解明しようとする学問である。また、物理化学は、生体内の物質も含むあらゆる化合物を対象とするため、その基礎概念の習得は、理工学、生命科学、医学、および薬学といったさまざまな分野の学生、研究者、技術者にとって不可欠といえる。 本書は、大学・高専で物理化

          【内容一部公開】幅広い基礎知識を身につける――近刊『基礎からわかる物理化学<物質工学入門シリーズ>』

          【内容一部公開】世界的名著、ついに翻訳!――近刊『デュレット 確率論(第5版)』

          2024年8月下旬発行予定の新刊書籍、『デュレット 確率論(第5版)』のご紹介です。 同書の一部を、発行に先駆けて公開します。 *** 訳者まえがき 本書はケンブリッジ大学出版から出版された「Probability: Theory and Examples(Fifth Edition)」の邦訳です。著者のDurrett氏は、ルベーグ積分など基礎的な事項からはじめて、大数の法則や中心極限定理などの極限定理、マルコフ連鎖、マルチンゲールなどの確率論の中心的な話題、およびブラ

          【内容一部公開】世界的名著、ついに翻訳!――近刊『デュレット 確率論(第5版)』

          【内容一部公開】基礎から最先端の知見まで――近刊『不動点定理による安定性解析』

          2024年7月下旬発行予定の新刊書籍、『不動点定理による安定性解析』のご紹介です。 同書の一部を、発行に先駆けて公開します。 *** まえがき 本書では、微分積分学における中間値の定理の応用として得られる種々の不動点定理を解説し、さらに常微分・積分微分・差分・偏微分方程式の解に関する定性的手法を述べる。様々な方程式の安定性解析を学ぶための、また不動点定理を応用するための図書であることを意図し、必要最低限の定義を丁寧に述べ、重要な概念に関し入門的な説明をするように努めてい

          【内容一部公開】基礎から最先端の知見まで――近刊『不動点定理による安定性解析』

          【内容一部公開】待望の和書!――近刊『ガロア圏と基本群』

          2024年7月下旬発行予定の新刊書籍、『ガロア圏と基本群』のご紹介です。 同書の一部を、発行に先駆けて公開します。 *** まえがき 本書は、グロタンディークによるガロア圏の観点からガロア理論について解説するものである。書き方としては、教科書風に丁寧にしっかりと書くというスタイルに努めた。 ガロア理論は代数方程式の解法の問題から生まれた。方程式の解法論とはよばれず、ガロア理論とよばれる所以は、ガロア(1811–1832)が方程式の背後にガロア群という構造を見出した独創

          【内容一部公開】待望の和書!――近刊『ガロア圏と基本群』

          【内容一部公開】接触解析、動的陽解法がよくわかる!――近刊『実践 非線形有限要素法シミュレーション』

          2024年7月中旬発行予定の新刊書籍、『実践 非線形有限要素法シミュレーション』のご紹介です。 同書の一部を、発行に先駆けて公開します。 *** まえがき 2010年に前書「実践有限要素法シミュレーション」を執筆したあとも、産業界での有限要素法の利用はますます広がっている。その範囲は、前書で取り扱った「線形有限要素法」をはるかに飛び越え、幾何学的非線形、接触・摩擦、弾塑性や超弾性などの材料非線形を含む「非線形有限要素法」、および動的陽解法に代表される動解析が、汎用ツールに

          【内容一部公開】接触解析、動的陽解法がよくわかる!――近刊『実践 非線形有限要素法シミュレーション』

          【内容一部公開】加工技術全般を概説!――近刊『よくわかる機械加工』

          2024年6月下旬発行予定の新刊書籍、『よくわかる機械加工』のご紹介です。 同書の一部を、発行に先駆けて公開します。   *** まえがき 本書は、機械系あるいは材料系の大学生や高等専門学校生、さらにこれから加工関係の業務に従事する技術者を対象とした、加工学の教科書である。新材料の発見、新しい加工技術の開発、制御技術の精度向上などにより、加工技術分野は目覚ましい進展を遂げている。本書の執筆に際しては、こうした加工技術の進展をとくに意識した。具体的には以下のような点である

          【内容一部公開】加工技術全般を概説!――近刊『よくわかる機械加工』