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Webサイトデザイン比較 -物件探し編-

Intro

こんにちは。かみおもりきです。普段はBtoBプロダクトのProduct Manager 兼 BtoCアプリ(App)のGrowth担当として働いています。
Product Managerとして成長する為に、今年からデザインの勉強をはじめたいと思っています。昨年はPdMとしての基礎と学ぶと共にマーケティング・エンジニアリング分野の勉強をしていましたが、デザイン分野の理解が乏しかった為、今年からデザイン分野の知見を強化したいです。
デザインやサイト構造に関する理解度を上げる為の勉強の一環として100のWebサイトを比較しカテゴライズすることから始めていこうと思ったので、記録用にnoteに寄稿します。実際に自分が物件を探していたので、自分をペルソナにして物件を探す中で比較してみました。


結論


100のサイトを比較した上での考察です。
まず、不動産サイトの構造はいくつかのタイプに分かれます。そして、構造が分かれる原因としては主に 1.プラットフォーム上の物件数 2.対象顧客 3.利用シチュエーション になります。


王道型(SUUMO/HOMES):物件数を必要とする(勝ち筋は物件数)プラットフォーム型
コンテンツ型(グッドルーム):プロダクト1件毎の魅力度を最大化することで物件数の少なさをカバーすることでプラットフォームの魅力度を高めていく型
行動喚起型:物件数でもコンテンツでも勝てないので、訪問者への行動喚起を強めることでコンバージョン(お問い合わせ)を増やす
その他:外国人対象型 / Airbnb型


自社の持つリソースやターゲットに合ったWebサイトの構造にする事で勝ち筋が見えてきます。

リソースやターゲットに合わない構造 例) 
1. 物件数が少ないのに王道型の不動産Webサイトを作っても効果は見込めない (物件数が少ないのであれば、コンテンツ型 or 行動喚起型 のサイト構造をしなければ特徴が出せない)
2. 対象顧客がハイクラスの人達なのに、行動喚起型のWebサイトを作っても効果は見込めない(ハイクラスの人達には 王道型 or コンテンツ型 でアプローチが必要)
3. 外国人を対象としたサイトなのにコンテンツ型の構造にしてしまったので、お問い合わせ数が思ったように増えない(外国人を対象とする場合は安心して契約ができることを前面に押し出すことが重要)


市場における自社のポジションを把握した上でベストなサイト構造を設計するべきです。


コンテンツタイプ毎のまとめ


王道型
- 特徴
物件数が豊富なので、ファーストページにそれぞれの検索クエリに対応した物件一覧ページを準備している
ex) "王子 1k" "王子 一人暮らし" "賃貸 山手線 1人暮らし" "丸の内 勤務 一人暮らし" などの全ての検索クエリに対応したファーストページを準備しています。検索条件によって、ファーストページ(物件一覧ページ)に表示された物件数が多すぎるケースが発生するので、ファーストページ内の分かりやすい場所にサイト内検索(条件変更)機能を配置しています。

SUUMO "王子 1K" で検索した結果

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SUUMO "山手線 一人暮らし" で検索した結果

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- 考察
サイトの勝ち筋は物件数とサイト内検索の簡易性にあります。
(*プラットフォーム上にどれだけ豊富な選択肢を取り揃えており、多くの検索クエリに適応したファーストページを準備し、訪問者が自分に合った物件をいかに簡単に見つけることが出来るかで決まります)

コンテンツ型
- 特徴
他のサイトに比べて物件数が少ないが、特徴的な物件(コンテンツ)を揃えており、それぞれの物件を独自にブランディングする事で、物件への興味・関心を最大化させる構造をしています。
ex)グッドルーム(リノベーション・デザイナー賃貸専門)
物件の1つ1つにキャッチコピーをつけ、物件毎の魅力度を上げています。

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- 考察
プラットフォームとして、いかに物件一件毎の魅力度を上げ、プラットフォーム全体の魅力度を上げることが出来るかが重要です。
グッドルームの世界観に合う物件のみを選定してプラットフォームに掲載し続けることが重要(*ただ、物件数が必然的に少なくなり、市場も限定されてしまうので、市場でのニッチポジションからの脱却は難しいというネガティブ面も存在します)


行動喚起型
- 特徴
キャッシュバックや割引などの消費者行動を喚起させるワードを前面に押し出すことで訪問者の問い合わせボタン押下を積極的に喚起しています。
サイト上の物件数や物件毎の魅力度では上記2つのタイプで勝てないが、金銭的なメリットを訴求する事でコンバージョンを狙っています。
ファーストビューやCTAボタンの近くに問い合わせを喚起させるキャッシュバックや割引関連のバナーを配置し、お得感を演出しています。

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- 考察
市場でこのポジションは一定規模の需要があり、今後も出てくるのではと思います。ただ、日用品や食料品に比べ、物件は価格よりも信頼度等が締めるウエイトが大きいので、市場自体はそこまで大きくならないと予想します。

その他:外国人向け
- 特徴
LPのファーストビューに取引企業数&取り扱い物件数を記載し、外国人の方に安心に物件を紹介出来る事をアピール。
ファーストページにオペレーターとのチャットモーダルが配置されており、気軽に何でも相談できる安心感を演出しています。
サイト構造は王道のスタイルではありますが、サポートの充実や取引業績を前面に押し出すことで安心感を醸し出しています。
- 考察
外国人の方が異国で物件を探す際には不安が大きく、それを親身にサポートできる(安心して契約できる)サービスかどうかが選択条件になるのではないかと推測できます。


gghouse 外国人向け賃貸サイト

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その他:旅行サイト型
- 特徴
Airbnb風のUIを利用した系統のサイトが多いです。
ロケーションから物件の選択が可能であり、物件の詳細ではなく場所と雰囲気で物件選択ができる仕様が多いです。

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- 考察
マンスリーの物件をベースに紹介しており、物件をホテルや宿の延長として捉えながら、一覧ページを構成しています。 比較的新しいUIなので、他の不動産サイトもこの要素を取り入れることも多くなりそうだと思います。
*個人的にホテル予約などでは地図型のUIを非常に良く使うので、多くの不動産サイトに導入して欲しいです。


その他(デザインについて)


CTA(行動喚起について)
CTAはボタン形式の方の方が目立つので押しやすいが、CTAの個数が3-4個あると押しにくいです。(物件が良いと思っても、何を押したらいいのか分からないです。次のアクションは1個もしくは2個に限定した方がアクションは促進されるのではと思います。)個人的にはサイト内のDestination(目的地)は1つである方が、訪問者もわかりやすのではと思います。
不動産に詳しくない身としては問い合わせとそれ以外の連絡(ex. 見学予約等)の違いが分からないので、とりあえず全部問い合わせにして欲しいです。
大きいボタンを1つ用意してもらえると、訪問者も行動に移しやすいかと考えています。

CTA比較

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ページ遷移UX
物件一覧ページ→物件紹介ページ 遷移の際に2つのパターンに分かれる
1. 新規タブ(ブラウザ)を作成し、物件紹介ページを新規に作成されたタブに遷移させる(物件紹介ページの為に新規タブを作成する)
2. 既存タブ(ブラウザ)内でページ遷移(新規タブは作成されず、同タブ内で物件紹介ページに遷移)
2.の方が使いやすい。 1.は後からの振り返りが容易ですが、物件紹介ページに遷移する度に画面遷移をするので検索作業スピードが遅くなるように感じてしまいます。(個人の感想)



物件紹介ページ-ファーストビュー
物件紹介ページのファーストビューに写真ギャラリーがあるケースと無いケースが存在します。「物件を探す」という目的を持ったサイト訪問者としては物件紹介ページのファーストビューに遷移した段階で、物件全体で気になる要素を効率的かつカンタンに把握したい(ファーストビューで全体確認後、興味を持った写真や条件を画面スクロールなどで詳細確認をする)為、ファーストビューに写真ギャラリーは必須かと感じました。

Homes 物件紹介ページ ファーストビュー

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Close


自分のペルソナにおける不動産探しで重要なのは簡単かつ効率的に要件にあった物件をリストアップできることだったので、王道型(SUUMO,HOMES)のサイトを中心的に利用しました。 コンテンツ型のサイトも利用してみましたが、要件に合った物件が無く断念してしまいました。(個人的に好きなサイトであったので、残念…) 


2月~3月に海外旅行に行きたいので、次回は海外旅行予約に関するサイト分析をしたいと思います。

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