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「まかせる勇気。」(認知的徒弟制とスキャフォールディング)

1|「まかせる勇気。」


"まかせる勇気"
私の尊敬する先生の言葉です。

好きな言葉であり、
いつもそばに置いてある言葉で、
苦手な言葉でもあります。

すごく大切な言葉なのに、
“まかせる”ことは、大変だし、時間がかかるし、勇気がいるので。

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」

大日本帝国海軍の軍人・山本五十六

この言葉も奥が深いですね。

2|チーム


嬉しい悩みなのですが、ボクのチームには72名の選手がいます。(2022年5月現在)そこで、非常に重要なのが人財、コーチ、スタッフです。

週末だけ来れるコーチ、毎日選手と関われるコーチ、プロチームのオフシーズンのみのコーチ、トレーナーなど多様です。いまは9名のスタッフが選手の成長に携わってくれています。

72名の選手は平日2チーム、休日や週末はスタッフの人数もいるのでアドバンス、ベーシック、チャレンジの3チーム編成で活動しています。

そのグループのメインコーチでも、私のアシスタントやサポートでも、必ず最初はアップなど簡単なものから始まり、メニュー作りや一部のメニューやある一定の時間、そして練習ゲームのメインコーチを任せるようにしています。

任せる理由は、スタッフの動機付けの部分も大きいですが、チームでは選手であっても、スタッフであっても”成長”ということを大切にしているからです。

3|フレームワークとして

そして、みんなの”成長”を促すモデルの1つが「認知的徒弟制」です。
「認知的徒弟制」については、以前のコラムでご紹介したものをご覧下さい。

➊モデリング(modeling)
【見せる】

❷コーチング(coaching)
【させて、見て、気付かせる】

❸スキャフォールディング(scaffolding)
【任せて、自立の支援をしていく】
今回は、ここですね。
選手であっても、スタッフであっても、基本的に先輩と後輩が組み、このスタイルで経験を積んでもらいます。このようなことは、以前から自然に家族や地域社会などのコミュニティでも、学校や会社などでも行われていたことかもしれませんが、1つの理論、フレームワークとして、指導者がしっかりと理解していることが重要だと思います。

そして、

❹フェーディング(fading)
【任せて、手を引いていく】

4|まとめ


今年一年目のスタッフもいます。決まったメニューや仕事をお願いした方が、正確で手間が省けるかもしれません。

ただ、お互いの”成長”のために、

  • テーマ設定

  • メニュー作成

  • その確認

  • 経験

  • 振り返り

と必ず、そのサイクルで日々を回していきます。

そして、このサイクルを、

  1. 練習

  2. 練習試合

  3. クリニック活動

と色々なシーンで、経験を積んでもらうようにしています。
もちろん、先輩・上司側の「モデリング」や「コーチング」などが非常に重要になりますし、「まかせる」レベル設定を「ちょうどいいレベル」に設定すること、見極めることが重要だと思います。

ぜひ、家族・会社・チームなど色々なシーンで「まかせる勇気。」を思い出してみて下さい。時間はかかると思いますが、必ず成長に必要なことだと思います。

今後もみなさんと成長について考えていきたいと思います。

”ジュニアスポーツにもっと学びと成長を”


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森 圭司 (コーチ)
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