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clinic_06「安全なドライブのために。ブレーキをしっかりと使おう。」


はじめに

このコラム・解説動画は、2024年5月18日に実施した90分のクリニックに関してのものになります。クリニックのテーマ「ストップ」スキルの「練習動画」と「解説」を事前に別撮りしたものになります。

クリニックにご参加された方は「ふりかえり」に、そうでない方は「クリニックの雰囲気を楽しんで」もらえたらと思います。また、「練習メニュー作成」や「個人スキルのレベルアップ」にご活用下さい。

目次



1、はじめに

私にとってクリニック活動は、バスケットボールが好きな、バスケットボールに携わる方々と触れ合える、エナジーをもらえる時間です。

また、指導者として原点に戻れる場所として、大事にしている場所です。

いつもクリニックのオープニングでもお伝えしていますが、中学生のときに地区大会一回戦負けのチームでした。(一回だけ勝ったことがありますが)

何を、どう練習していいのかもわからない。

そもそも、負けた原因や次のプランのようなことは頭にもなく、平日は家に帰ってから外でドリブル、日曜は基本的に練習がなかったので、だいたい男子のキャプテンと女子のキャプテンと、いつも3〜4人くらいで朝から解放でバスケをしていましたね。

私と同じように、「指導者との出会い」「成長するきっかけ」「夢中になれる場所」になかなか出会えない人も多くいると思います。ですので…

「ちゃんと頑張れば、必ず成長できる。」
それをなるべく沢山の人に伝えたい。

という思いで、クリニック活動を行っております。


2、「安全に」プレイする

バスケットボールでは、「ドリブル」「パス」「シュート」「ディフェンス」「リバウンド」などの技術、またそれを活かすための色々な戦術がありますが、まずはボールを失くさずに、ターンオーバーせずに、しっかりと安全にプレイすることが大切です。

チームには、こういう風にプレイしようというルール(=PLAY MODELやGAME MODEL)があると思いますが、その土台となるものとして【原則】があるべきだと私個人は思います。

そして、「ボールマンをサポートする」「近づいてきたら、はなれる」などの色々な【原則】や「アタックメンタリティ」=ゴールに向かっていく姿勢も大事ですが、一番大事な【原則】は、「安全にプレイすること」だと思います。


3、「ストップ」について

バスケットボールには2つのストップがあります。

(1)ストライドストップ

  • 「1・2」で止まる

  • プレイの幅が広がる

(2)ジャンプストップ

  • 「よいしょ」の「1」で止まる

  • (1)よりも力強い

  • (1)に比べてプレイの選択肢が少なくなる

以上の2つですが、どちらがいいスキルということはありません。
その武器の特性をしっかりと理解した上で、使いこなして下さい。

(3)ドライブ中のストップ

ドライブ中(ドリブルをついている時のこと、また私はドリブルをクルマの運転に例えます。)のストップも基本的には(1)(2)のどちらかになるわけですが、

  • 右手でドリブルしているとき、右足が前

  •  〃 、左足が前

  • 両方が逆

  • 相手が後ろから追いついてきそう

  • 急に相手が前に入り込んできた

など、道路(コート)でドライブ(ドリブル)しているときには、色々なシーンがあります。

「パンチストップ」(GRIFFINS  Instagramより) 

「スピードストップ」(GRIFFINS  Instagramより) 

どのような時でも、「安全にドライブをする。」ことが重要な【原則】ですので、どのような状態でも「ブレーキ(ストップ)」をかけられるトレーニング(準備)をしておきましょう。

今回は、「パンチストップ」と「スピードストップ」をピックアップします。少し難しいムーヴですが、知っておくこと、慣れておくことが大事ですので、いつでもクルマ(自分)のダッシュボード(選択肢)に入れておいて下さい。

スキルの細かいポイントは、最下部の解説動画をご覧ください。


4、「テストでの良い点数」

(1)「学校知」

「学校知」という言葉をご存知でしょうか?

よく学習科学の話で出てくる言葉なのですが、穴埋め方式や論述式の古くから用いられている学校のテストで良い点が取れても、その知識を適用すべき状況で使うことが出来なければ、本当は「理解している」とは言い難いのです。

つまり、一般的なテストを用いて「使える知識として、学習内容を理解しているかどうか」を測ることは難しいのです。

(2)学習の転移

「学習の転移」とは、「学習したことを別の場所や別の時間で活用する・応用する」ということです。(「学習科学ガイドブック」より引用)

ある内容を学習した後に、別の場所や別の時間に、学習したことを活用・応用できる学び手もいれば、できない学び手もいます。

また、学習する内容によっても、学習したことを活用・応用できる場合もあれば、そうでない場合もあります。つまり、「学習の転移」は起きるとき、起きないときがあるということが、学習科学研究において確かめられているようです。

その「学習の転移」が起きる/起きないには、色々な影響があるようですが、ここでは【理解の影響】にクローズアップしたいと思います。

学習する知識や問題を解く方法を単に暗記するだけだと、なかなか「転移」は起きないのですが、知識や手続き、方法の意味についてよく理解して学習すると「転移」は起きやすくなるそうです

(「学習科学ガイドブック」より引用、ヴェルトハイマー(Wertheimer,1959))


(3)「できる」と「わかる」

(1)(2)では少しカタい話になってしまいましたが、学習したことが「できる」だけでなく、「わかる」ことが重要だということです。

「おぼえる」→「使える」→「説明できる」 

まで、理解を深めると、色々な場面活用できる!(学習の転移ができる)ということですね。

上記の理由から、私が行っているクリニックでは、「説明をする」だけでなく、「質問をする」「しゃべってもらう」「学び合う」時間を大事にしています。

解説・練習紹介動画は、こちら↓

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