『昭和にタイムスリップできるメタバース「宝島」で「八代亜紀バースデーイブライブ supported by サッポロビール」を体験してきた』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2022.8.29
■昨晩、“八代亜紀”史上初のメタバースライブが開催
今日は八代亜紀さんの誕生日です。
毎年誕生日には「これまでやったことがないことをやる」ということで、72歳になる今年は“八代亜紀”史上初のメタバースライブを開催されました。
72歳にして「やったことがないことをやる」というポリシーを続けるのは本当にすごいことだなぁと思います。
ちなみに誕生日当日の今日はブルーノート東京でリアルライブです。
昭和にタイムスリップできるメタバース「宝島」の企画周りで少しお手伝いさせていただいているご縁で、このライブを実際に体験することができました。
体験した感想を一言でいうと「メタバースの解像度がめちゃくちゃ上がった!」です。
■「昭和」や「グランドキャバレー」などテーマ設定がすごく大事
メタバースというと最先端で未来のサービスというイメージがありますが、そのせいでサイバーなデザインのワールドをよく見かけます。
それはそれで「いわゆるメタバース」に来た感があっていいのですが、「未来のサイバーワールド」が自分の居場所、Hoodだ!と感じる人は少ないのではないでしょうか。
この「宝島」のテーマは敢えて「昭和」です。
「昭和」にHood感を持てる世代は30代以上の人であれば多いですし、若者世代にもシティポップブームなどで回帰していますので実は共感人数は多そう。
「メタバース=なんとなく未来感」と違って「昭和=居場所」を感じられる人を明確なターゲットにすることは、メタバース体験を普及させるのにとても重要だと感じました。
■「声」は本物を伝える
今回のライブの観覧方法はPCブラウザでバースに入るか、カメラマン役のスタッフの視線映像をZoomで見るかという方法でした。
つまりVRゴーグルでの1人称視点の臨場感は味わえません。
またワールドやアバターの見た目も、他の多くのメタバース同様、実写同様!のような写実的なリアリティラインではありません。
なのでワールドに入った瞬間こそ「おぉ!」と思うものの、すぐに引き戻されます。
でもライブが始まると一気に引き込まれます。
オープニングアクトで登場した中学1年生の演歌歌手、北島由唯さんがステージに立ち、司会との会話やり取り、そして実際に歌いだした瞬間、観客皆の空気が変わったことを感じました。
北島由唯さんの歌声は本物なのです。
フォートナイトでのライブをこれまでたくさん見て体験してきましたが演奏や歌声は収録済みの映像でした。アバター姿の歌手が生声で生ライブをするスタイルはこの「宝島」で初体験でした。
アバターやワールドの見た目は時代による進化を待つ部分がまだありますが、本物の声が伝えるパワーと、その声にシンクロするアバターが目の前にいることの意味は実際に体験して初めて感覚的に理解できた気がします。
■八代亜紀さんのパワーに圧倒される
そしていよいよ八代亜紀さんの登場です。
もうね、歌う前の話し声からすごいのです。ものすごい存在感。
アバターがいて、話し声が聞こえる。決して超高クオリティというわけでもなく、全身フルトラッキングで精密に動くわけでもない。
なのに、強烈な存在感なのです。
八代亜紀さんの存在感を、話し声にシンクロするアバターがそこに立っていることで何倍にも増幅している感じ。
ラジオとも違います。Zoomとも違います。
これはアバターじゃないと出ない。すごく不思議な感覚です。
携帯電話もスマホも持っていなくてゲームもやらない八代亜紀さんが、アバターを操作していることもムネアツです。表現力が少ない現状のアバターだからできることかもしれません。
ヒット曲を3曲聴くことができ、時間は短いながらお客さんと一体になって大盛り上がりでした。
■「宝島」最初の試みは無事終了。もっと良くなる!
事前のテストではいろんなトラブルが起きましたが本番では大きな問題も起きずに無事終了。
今回が「宝島」での最初のライブイベントなので改善したい点がたくさんあるのも確かですが、予想以上の臨場感と迫力にこれからの可能性を大きく感じました。
「宝島」ではライブをメインで行う今回の「グランドキャバレー」という場所以外に、日常的に稼働する前提の「スナック」と、講演会をメインとする「講堂」を準備中です。
「スナック」が稼働し始めると今回のようなライブの前に待ち合わせて一杯ひっかけてからライブに行ったり、ライブ帰りに立ち寄って感想で盛り上がるということもできるようになります。
スナックにはママがいて何の気ない日常の話ができたり、声や話術にたけたママの話を楽しめたりもします。流しのミュージシャンやお笑い芸人が来て場を盛り上げオヒネリを渡すようなコミュニケーションもできると楽しいはず。
メタバースに昭和のスナック街というコンセプトを掛け合わせることで普段使いできるSNSのような存在にもなりそうですし、メタバースママという新しい仕事が生み出されることも目指しています。
9月に正式リリース予定の「宝島」がメタバースを日本の昭和世代に突き刺さり新しい時代を切り開くことを願っています。