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『グーグル、詐欺電話をAIでリアルタイム検出する新機能を発表』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.11.17

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■グーグル、詐欺電話をAIでリアルタイム検出する新機能--まずPixelから

Googleが、詐欺電話をAIでリアルタイム検出する新機能を発表しました。Pixel 9シリーズには「Gemini Nano」、Pixel 6以降の機種では他の機械学習モデルを使用し、通話中の会話をAIが監視。銀行を装った口座情報の要求など、詐欺によくあるパターンを検知すると、音声と振動で警告してくれます。

現在はまだ英語のみの対応で、米国の「電話」アプリのベータプログラム参加者限定ですが、数カ月以内に他社製品にも展開される予定とのこと。プライバシーへの配慮から、処理はすべて端末上で完結し、通話音声の保存や外部への転送は行われません。

「電話」は営業と詐欺ばかり

「電話」の使われ方は、すっかり変わりました。家族や友人との音声通話は、ほとんどがLINE電話やFacebook Messengerに移行し、従来型の「電話」での着信は、大半が営業電話か詐欺などの不審な電話になってしまいました。

ただ、緊急の連絡かもしれないという可能性があるため、完全に無視するわけにもいきません。結局のところ、面倒に感じながらも電話に出ざるを得ない状況です。

リアルタイムで詐欺を警告

現在のiPhoneには、電話を自動で録音し文字起こしをしてくれる機能が搭載されています。これを活用すれば、まず電話に出ずに、留守電の文字起こしを確認してから、必要な場合だけこちらから折り返すことができます。

一方、新しいGoogle Pixelの機能は、通話中にリアルタイムで警告してくれるという点が画期的です。特に注目したいのは、この機能がAIを意識的に使う必要がないこと。スマートフォンを主に電話やメールなど、基本的な連絡手段として使っている高齢者層やITリテラシーが高くない方々でも、特別な操作をすることなく、AIが自然に詐欺から守ってくれるのです。

WebやSNSのチェック機能にも期待

メールではずっと前から「迷惑メール」の自動振り分け機能が当たり前のように搭載されています。その発想の音声版が、ようやく実用化されたと言えます。

さらに期待したいのは、この保護機能のWeb閲覧やSNSへの展開です。スマートフォンに搭載されたAIが、Webサイトの閲覧中やSNSのチェック中にも、詐欺の可能性やフェイクニュースについて、リアルタイムで警告してくれるようになれば、より安全にインターネットを利用できるようになります。

加えて、偏った意見や極端な主張についても「この情報は別の視点からも確認してみましょう」といった警告をしてくれれば、エコーチェンバー現象による考え方の偏りも防げます。似た意見ばかりに触れ続けることで、知らず知らずのうちに視野が狭くなってしまう事態を避けられるようになるはずです。

AIによる見守り機能をOSレベルで

これまではAIを使ったことを自慢げにプロモーションすることが多かったですが、これからは「AIが見えない形で私たちを守る」機能の重要性が増していくのかもしれません。

また、このAIによる監視機能が、すべての処理がスマートフォン内で完結して動作し、AIがプライバシーや情報を漏洩させてしまう懸念をなくしていることも重要です。通話内容やブラウジングデータが外部に送信されることはなく、AIによる解析もすべて端末の中で行われます。

AIは使いこなすのが難しいという印象を持っている人も少なくないと思いますが、このAI通話監視機能は、使う側が特別な知識を持っていなくても危険から守ってくれるのも良い点です。

そしてやはり最重要なのは、スマホで触れる情報のすべてをモニタリングしてくれるようになることです。特にSNSのモニタリングが重要です。AIによってより精巧に作られたフェイクニュースに対抗できるのは、やはりAIだろうと思います。AIによる見守り機能がOSレベルで実装されることは時代の要請です。

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