『ハイキングのトラックログをNFTで永続化するニーズ』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2022.12.11
■山を歩いた自分のGPSログの軌跡「トラックログ」を取得しておけば、あとで色々便利に使える!
うちは「裏山がハイキングコース」という山の中にあります。
ハイキングコース入口まで徒歩1分ということもあり、気合を入れてハイキングするぞ!という気負いなく、犬の散歩や気分転換などフラッと歩きに行くことも多くあります。
かたや遠くから来た本気のハイカーやトレイルランニングが趣味の人たちもたくさん集まってきます。
「回数」「難易度」「踏破時間」の経験値を情報交換
先日、ハイキングを趣味にしている人同士の会話でこんな内容が聞こえてきました。
「私は今年50回行った」「私は25回、凄いですね」
「○○山のハイキングコースは噂通りハードだった」「あそこを6時間で踏破できるって凄いですね」
なるほど、ハイキングを本気で趣味にしている人たちは「回数」「難易度」「踏破時間」を話題にするのか、と興味深く耳をそばだてていました。
これらはハイカー同士の自慢要素ですし、体力やスキルレベルを比較する共通のモノサシにもなります。同じくらいのレベルの人を誘って行くことにも使えそうです。
登山アプリで経験証明
ハイキングコースで初めて出会った人同士の立ち話から一歩踏み込んで、「今度一緒に行きましょう」となった時には、「回数」「難易度」「踏破時間」などの経験値からお互いに楽しめる難易度の場所を選ぶことになりそうです。
しかし経験値が本当かどうかは立ち話の発言だけでは証明できません。自慢的な要素でもあるため盛って話すこともあるかもしれませんし、踏破したのが20年前の若い時など参考にならない情報かもしれません。
背伸びしすぎると事故にもつながりかねませんから、ある程度客観的に経験値を証明できた方がいいでしょう。
今ならスマホも十分普及していますし、登山アプリも数多く出ています。これらに踏破ログが記録されていれば証明書にもなりますし、同じアプリを使っている人同士ならデータを交換したり経験値に合わせた次の山の候補を検索することもできます。
NFT(SBT)で踏破ログを共通化・永続化はアリそう
登山アプリは数多くの山のルート情報が登録されていること、携帯の電波が届かない場所でもオフラインで動作することなどハイカーにとって便利なユーティリティがたくさん詰め込まれています。
しかしアプリ運営もビジネス。商売がうまく行かなくなるとサービスが終了してしまうこともあり得ます。
長年かけて貴重なハイキングログを蓄えてきたハイカーにとって、アプリのサービス終了によって経験証明が失われてしまうのは悲しすぎます。リアルな登山という身体経験と結びついている分、ソシャゲのサービス終了とは比較にならない大きさのダメージを食らうはず。
そこで、踏破ログなどをNFT(SBT)にmintできることにはニーズがあるんじゃないかと思います。ERC-721として共通規格化され互換性を作り出せますし、データとして永続性を持たせられます。
時期、距離、場所などの証明もしやすくなります。
トラックログのカタチがNFT的
トラッキングポイントくらいのデータならフルオンチェーンにできそうですし、マップアプリに引いた踏破ルートの見た目自体がちょっとNFTっぽくも見えます。
STEPNにも記録されているこの歩いたルートのかたち、これが人によって・日によって毎回違うというのがノンファンジブルなイメージ?を感じます。
STEPNもサービス終了してしまうとこのルート情報や毎日歩いてきた記録が失われるんですよね。それは悲しい。
まずは登山アプリ側が、NFT(SBT)として踏破ログデータを出力できるようにするところから対応を始めれば実現はできそうです。
NFTによるライフログの自己所有と永続化
そして今後さまざまなライフログがNFT化されていくことでアプリサービスが続くかどうかに依らない個人の記録を自分自身で保有できる世界線が当たり前になっていきそう。むしろNFT出力に対応していないサービスはデータが失われる危険があるとしてユーザーが避けるようになる、ような風潮が来るような気がします。
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