R.I.P.
結構すきだったYouTuberが亡くなった。
YouTuberという彼女の肩書きは、なんだか希薄な感じがして、あまりいいたくなかった。
彼女はそれを誇りに思っていたかもなので、言いたくないってのは私の勝手だけれど。
結構、ってのは。
コメントをしていたわけでもなく、なにかグッズを買ったわけでもない、ただの一視聴者だから。
でも好きだった。彼女の話し方が。
構成力と語彙に長けていて、知性のあるユーモアで。
話の全てが心地よかった。
そのことを、私は彼女に伝えなかった。
彼女がなぜ亡くなったかは分からない。
もちろん、私は数ある視聴者のひとりで。
直接会ったわけでもなく、ただの数字の1人にすぎない。
彼女に「私、あなたのことが好きだよ、動画見てるよ」と言う、その行為に意味がある、というのは傲慢かもしれない。
彼女を引き留められる力は、私なんかの一言では足らない。
彼女がこの世から去った理由が、愛されていないと感じたからとは限らないし、その理由を想像することすら彼女は望んでいないかもしれない。
そんなのは分かっていても、だ。
後悔が胸を引っ掻く。
この自分の気持ちは、彼女に伝えることができない。
どんな手段でもいい、伝えられたはずなのに。
だからここに書き置く。
ひなちゃんには届かないとは分かっている。
自分への戒めとして。
私は、本気で死にたいと、自分で命を断ちたいと思ったことがない。
だからあなたが今まで語る言葉のすべての気持ちが分かったわけでは無かった。
それでも、心に巣食う小さなもやもやを、コンプレックスを、言葉にしてくれたこと、救われました。
ありがとう。どうか安らかに。
フェイバリット
鉄壁/女王蜂
誰もがいつか
土に還るわ
生き抜いた人を讃える
美しい場所だときくわ
生きていくこと
死が待つことは
何より素晴らしいこと
誰にも奪われないで
(ひなちゃんも、誰かに奪われないことを選んだのだと思っていたいな)