📘花ネギを組体操風に生ける、甘く中華な香りの中で
(今回は写真がメイン。視覚障害のある友人のために、キャプション欄にて構図の説明をしています。見えてるかたはキャプションは読みとばして下さいませ)
千葉県茂原市からやってきたアリウム(ラテン語でにんにくの匂いという意味)の花。
その名の通り、にんにくや玉葱の仲間。
葉はありません。
届いて、ほどいて、茎に付いた保水ゼリーを洗って、少し切って、まずは全体的に生けました。
太くまっすぐな茎の先に極細の茎が放射線上に無数に広がっていて、
その先端にちっちゃい可憐な花。
花の集合体は毛糸玉のよう。
見事な球体のものや、やや縦長のもの、他にも色々なタイプがあるみたい。
水玉模様をイメージしました。
甘やかな花の香りの中に、食欲を掻き立てるような香味がします。
プ、プルプル……
ぼくわるいスライムじゃないのに、
なんで、こんな、たたされているの?
あしがつっちゃいそうだよ……
プルプル!!
茎を斜めに切っているから、爪先立ちしてるようなもんだよね。
さぞつらかったろうに。ごめんよ。
花の写真を撮る時に、デザイン性を重視してどうしても無理な格好をさせてしまうことがあります。
1枚目の写真も、組体操のような美しいフォーメーションを作るために、茎を花瓶の内側にひっかけて見かけの長さを調節してるんです。
玉葱スライムは重いからか、何回か滑り落ちてて、その度にごめんねぇって思いながらやってました。
本当は、花の向きたいように向かせてあげたらいいのに。
コントロールしようとしている自分が少し嫌になります。
その点、外に咲いてる花はいいです!
写真に収める時に、最初からわりと自然体で写そうとしますもんね。
数日後……
アリウムクエストIII そして脱皮へ…
玉葱スライムの皮が自然に破れて、中から無数の粒々とした黄緑色の蕾らしきものが顔を出しました。
アリウムの神秘を目の当たりにして興奮しています。