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教習所で泣いた私が免許を取得するまで【後編】

運転免許取得への道は、決して平坦ではありませんでした。「私に免許を持つ資格なんてない」と思い詰め、教習所から足が遠のいたあの日々。しかし、そんな私でも最後まで諦めずに挑戦し、なんとか免許を手にすることができたのです。この記事では、運転に苦手意識を持つ方や、発達障害・傾向のある方へ向けて、私が教習所でどんな困難にぶつかり、それをどう乗り越えたのかを赤裸々にお伝えします。同じように悩んでいる方が、「もう一歩だけ頑張ろう」と思えるきっかけになれば嬉しいです!

暗黒の2ヶ月間

「どうせ私は免許を取れない」「免許を取っても、きっと誰かに迷惑をかけるだけ」「最悪、事故を起こして誰かを傷つけてしまうかもしれない」
そんな思いが頭を支配し、見極めでの大号泣以来、教習所に行くのが怖くなりました。
30万円の教習代が惜しいという気持ちはあったものの、それ以上に「自分には無理」という絶望感が強かったんです。

そして、気づけば2ヶ月。教習所には一歩も足を運べずに時間だけが過ぎていきました。

ドケチ心と先生の励ましが私を救った

期限が迫る中、ドケチな私がついに立ち上がりました。「30万円を無駄にするなんて絶対嫌だ!」。その一心で、教習所に戻る決心をしました。

ただ戻るだけでは同じことの繰り返しになる――そう感じた私は、思い切って担任の先生に相談してみることにしました。内容は次の3点です:

  • ADHDの特性があり、運転に苦手意識を持っていること

  • 強い口調や厳しい態度の講師だと萎縮してしまうこと

  • こんな状態で免許取得を目指しても大丈夫なのか

すると、先生からは驚くほど温かい返事がありました。「ADHDでも免許を取得している人はたくさんいます。大丈夫、一緒に頑張りましょう!」という励ましの言葉が、心にじんと響きました。


見極めでのリベンジ

再挑戦の日。練習の成果と優しい講師のおかげで、なんとか見極めに合格しました!大号泣事件を経て、再び努力して挑んだ分、合格の喜びはひとしおでした。

しかし、次に立ちはだかったのは路上教習――教習所の中とは違い、周囲には本物の車が走っています。失敗すれば事故になる可能性もある。それが怖くて仕方ありませんでした。


路上教習で心がけたこと

運転中、発達障害特性がある私が特に注意しなければならなかったのは以下の点です:

  • 右左折時の巻き込み確認を絶対に忘れない

  • ウィンカーの出し忘れを防ぐ

  • 左右盲が出る中で右と左を間違えない

  • 絶対に逆走しない

これらは、他の人にとって「当たり前」にできることかもしれませんが、私にはどれも一歩間違えれば命取りになる要素でした。そこで、以下の方法を試して少しでも恐怖心を和らげる努力をしました:

  • 十分な睡眠を確保:注意力を保つために9時間睡眠を心がけました

  • 運転解説動画の視聴:脳内でイメージトレーニングをしました

  • 助手席に乗ってシュミレーション:実際の運転シーンを親の車で体感

  • 教習所講師YouTuberの動画:具体的なアドバイスを学びました

こうして地道に努力を重ねた結果、徐々に運転に慣れていき、路上教習も無事に修了することができました。


卒業検定への挑戦

卒業検定の朝、心臓がバクバクでした。それでも、これまでの努力を思い出して自分を奮い立たせました。夜中に親に付き合ってもらってコース練習を繰り返し、睡眠にも気を遣った日々。

結果は……なんと一発合格!嬉しさのあまり、涙が止まりませんでした。免許を取れたことが、自分にとってこれ以上ない達成感になりました。


免許を取ったその後

免許取得後1~2か月は家の周りを親同伴で運転していましたが、今は「運転しない」という選択をしています。ですが、免許を取れたという事実が、私にとって大きな自信になったのは間違いありません。あのとき、諦めなくて本当によかったと思っています。


運転免許を目指す方へ

運転が苦手な人、特に発達障害や傾向がある方にとって、教習所は試練の場かもしれません。でも、免許を取ることで得られる自信や達成感は大きなものです。

もちろん、運転をするかどうかは別問題ですが、「免許を取る」というゴールに向けて最後まで努力する価値はあると思います。もしこの記事が少しでも励みになれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました!この記事が良いなと思ったらハートを押していただけると嬉しいです。


















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