デジタルのハーバード大と言われるHyper Islandでマスター(修士)を取るまでのお話10

私は文京区に住んでいます。オフィスが飯田橋なので徒歩で通勤できること、子どもの教育なんかを考えて10年前に移り住んだのですが、子どもを通じて、親同士の交流もけっこう活発な地域です。
さらに私の住むファミリー向けマンションは、石投げたら東大の敷地に届くくらいの場所にあります。なので、マンション内で石投げたら、東大の先生にも当たる訳です。

論文の書き方がわからず焦りまくっていた私は、同じマンションの上階に住むパパ友が東大の工学部の教授だったことを思い出し、冷蔵庫に入っていたシャンパンを掴んでエレベーターに乗りました。人間、切羽詰まると大胆な行動に出るものです。
「いやぁ〜、先生と以前お話したときぃ〜、サービスデザインにおけるデザイン思考の話で盛り上がったじゃないですか〜。で、このたび私、テクノロジー系の大学院へ行くことになったんですけど、英語で論文書かなくちゃいけなくて。先生、海外で論文発表したり、東大生の論文審査とかやってますよね?!人助けだと思って論文の書き方、教えて下さい!!!(土下座)」

さらに、お互い海外出張で不在の時は子どもの面倒を見合う、という協定も結び、完全に押しの強いオバサン(私)に押し切られるカタチで承諾してもらいました。とっても忙しいのに引き受けてくださって、感謝。
こうして、テクノロジー系の論文を書くにあたり避けては通れないML(マシーンラーニング)やAI、ブロックチェーンにも精通している最高の相談相手を、同じマンション(オナマン)内で見つけたのでした。

そして、このオナマン先生から最初に言われたのは
「まずは理系論文のカタをしっかり把握して、日本語で書いてみましょう。まぁ、4本くらい書けばコツ掴めてきますから、頑張ってください」でした。いやいやいや、あなたの教えてる東大生なら4本くらいでコツ掴めるかもしれないけど、私みたいな虫けらは10本書いてもコツ掴めるかわかりませんよ!!

各プログラム毎の論文を書く期間は約4週間です。(卒論は6ヶ月)
この期間に、通常だと
テーマ設定→調査・実験→論文作成→同級生やメンターからのフィードバック→加筆→提出
となるわけですが、私の場合は
テーマ設定→調査・実験→日本語論文作成→先生のフィードバック①→修正→先生のフィードバック②→修正→英訳→先生のフィードバック③&同級生のフィードバック→修正→提出
となるわけです。言葉の壁だけじゃない、なんかいろんなハンデが私にはあるわけで、提出できるレベルに到達するにはこれだけ工数がかかるのです。

そして、これは実際に書いてみてわかったことですが、フィードバックを受けて、指摘された事をひとつひとつ修正&改善して書き直すと、前より確実に良いものになってるのがわかります。頑張って考えて書き直すとレベルが上がるのが自分でわかるから、「そんな厳しいこと言わないでよ」っていう指摘も、頑張って直そうって思えました。そして本当に、4本目を過ぎたあたりからコツが掴めてきて、指摘の量も回数も減りました。
オナマン先生の言うことは、正しい!


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