「四つ角に父を殺さん秋葉掘り/ 川合大祐」川柳の読み2
四つ角に父を殺さん秋葉掘り/ 川合大祐
(『リバー・ワールド』著・川合大祐 発行・書肆侃侃房より)
この句の主人公は検非違使で、怪物になった父親を殺そうとしています。
四つ角の真ん中で四方に穴を掘り、父親が近づいてくるのを静かに待っています。平安時代に怪物を倒す方法は、穴に埋めて窒息させる方法しかなかったようです。
検非違使としての使命を守るため、たとえ父親でも怪物は殺さなければならない、彼の苦悩、悲しみ、そして緊張感が伝わってくるようです。
…えー…すみません、急に語り出してしまいました。
「秋葉掘り」は「平安京エイリアン」というゲームのテクニックの1つです。検非違使が主人公で、襲いくるエイリアンを埋めて倒すゲームです。
ちなみにこのゲーム、すがやみつる先生の漫画「ゲームセンターあらし」に登場しました。すがや先生画の、モサモサした毛に覆われている強烈デザインのエイリアンも印象的でした。このゲームをゲームセンターあらしで知った方も多いと思います。私もそうです。ゲーム自体は未プレイです。
この句、平安京エイリアンがわかる人が通るまでいつもじっと待っているような気がしてなりません。秋葉掘りはただじっと待つ技なのです。
私はこの穴に落ちてしまいました。川柳が私を待ち構えてくれてる(?)なんて本当にうれしかった…。ありがとう平安京エイリアン句…。
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