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子ども同士のトラブルの時の親の対応

教員の頃、園庭開放での子ども同士の思いのぶつかりの時に保護者の方が対応に困っている場面をよく見ました。

特によく見たのは、砂場でのこと。

5歳児のA君とB君は隣にいますが、違う穴を掘っています。
A君が深く掘っている穴が面白そうになりB君も掘りに参加してきました。
B君は「やめてよ!」と言いますがA君はやりたいので、手を止めません。
すると、B君はA君の持っていた大きなシャベルを取ろうと引っ張りました。
A君は取られまいと、逆に引っ張ります。2人で引っ張り合いになり、危ない様子になりました。
それに気付いた保護者の方は、A君が引っ張っていると思い、「何してるの!A!」と叫びます。そこにB君の保護者の方も気付いて、「何してるの!危ないでしょ!」と言います。A君は「僕のシャベルなのに引っ張ってきた!」B君は「僕の穴なのに!」と言いますが、2人の保護者の方は「でもシャベル引っ張ったら危ないでしょ、謝りなさい!」と言います。
A君もB君も納得いきません。B君は「僕は悪くない!」と泣きながら怒り始めました。

こういう場面よくありませんか?
つい、危ないことがあると、先にそこばかりに気がいき、かつ、他の子を怪我させてしまってはという気持ちが強いので、「謝りなさい!」となる。
気持ちはよーく分かります。
特にこのA君、B君はよくこういうことがあるんです。
よくこういうことがある子ほど、丁寧な関わりが大切です。次どうしたらよかったか振り返っていかなくては、なんだかわからないまま、謝り、ごめんなさいは形骸化し、かつ、気持ちはモヤモヤイライラしたまま、気持ちを分かってくれないと保護者に当たってくるでしょう。

どうすればいいか。
まずは
‘お互いの気持ちをしっかり言わせる’

この時、B君はもっと荒れてしまいそうになり、本当のことは何処かに行ってしまいそうだったので、私が出ていき、話を聞きました。
「A君はどうしたの?」と。
B君が口を挟もうとしたら、「次に必ず聞くからA君の話、今は聞いてみよう」と話して、2人で聞きます。それで言ったことを分かりやすく、復唱します。「そうなんだ、穴を掘りたくて掘ってたんだ。そしたら、シャベルを引っ張られてびっくりしたのか。」
「B君はどうだったの?」と聞いていきます。
すると、互いに気づけなかった相手の思いに気付きます。
「B君は掘って欲しくなかったんだね。言ったんだけど、気付いてもらえなかったんだ。」

ここで、問題点が浮かび上がります!

つまりA君は、B君の声を聞けなかった、もしくは聞こうとしてなかったかもしれない落ち度が出てきます。
B君も、聞いてもらえないからと言って手を出してしまったという落ち度が出てきます。

ここで互いに次はどうしたらいいのかを投げかけます。
「次はどうしたらいい?」
互いに自分の反省点が見えれば、次は気をつけようという気持ちになり、相手を攻撃するばかりではなくなり、思いも聞いてもらったのですっきりして、落ち着きます。

ここまで、もってくるのは、なかなか難しいかもしれません。
でも思いを聞いてみるだけで、いろんなことが見えてきます。
まずは子どもの思いをしっかり聞いてみてほしいと思います。
すると糸口が見えてくることがあります。

つい、表に見える問題点に目がいきがちですが、そこは表面上の部分しか見えていません。
大切なことは子どもの中にあります。
丁寧に気持ちを聞いてみることが、気持ちの切り替えにもなり、子どもの学びにつながる第一歩かと思います。

次は、3歳児が大好き、これからの季節気持ちのいいプルプルスライムの作り方です!

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