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アブないエコラリア。

 自閉症のわたしにはオウム返し(遅延エコラリア)の癖がある。
 自分がかつて言われた言葉(短い言葉もあれば長い台詞のこともある)を、そのまま返してしまうというか、何かの拍子にほとんどそのまま出てしまう。
 これが「ネコ」「タコ」程度ならいちおう実害はないのだが、過去に言われたヒドイ言葉が出てしまうととても困る。人の気持ちを傷付ける加害者になってしまうからだ。

 かつて私に向かって「何、この人!」と言ったことがあるASD当事者のサイトを見たら、まさにその人やそのお子様が、普段から「何、この人!」だとか「何、この子!」と言われていることを知った。
 一方、わたしは一時期、複数の近隣の人や幻聴さんから、「●す」「●してやる」などと言われまくっていたことがあり(深夜に誰かが寝室の窓に張り付きそのように言われるととても怖い※)、それが今だに自分の意志によらず勝手に自分の口をついて出てしまうのでとても困っている。

 だから、わたしみたいなオウム返しの癖のある人が暴言や侮辱や脅迫的な言葉を吐いたときには、それをいきなり警察などに通報する前に、言っている本人が同じことを言われていないか確かめて欲しい。
 少なくともわたしの場合は、機械的に無意識的に言っている場合がほとんどだからだ。
 そういう訳もあり、わたしは外出するのが怖い。つい独り言でうっかり言ってしまい、事案にされる虞があるからだ。

 もちろん、だからといって、そういう言葉を吐いていいという理由にはならない。
 が、悪い、いけない、良くないと重々わかっていても、意図せずに勝手に出てしまうのがその種の言葉だ。
 むしろ、言ってはいけないと意識すればするほど、口をついて出てしまう。
 そうした悪い言葉が過去のトラウマ体験とともに記憶に収納されている場合はとくにである。

 さらには、こういうシチュエーションのときにはこう言うべきなのだと誤学習してたとか、自分が言われた言葉は人にも言っていいなどと誤解していたりする(かつてのわたしの場合)から厄介だ。
 わたしは一時期、そういう言葉はご近所同士の挨拶なのだと真面目に思っていた時期があった。

 でもそういうわけで、あまりにもわたしの普段の発言がヒドすぎるので、「神の愛」などと言って伝道するのは、滑稽だし偽善的だし相応しくないしこっぱずかしいとしか。
 それとも、「神の愛」に基づいて、そうした自分の罪を神に許してもらうべきなのか。
 だが仮にそうであっても、たぶん人は許してくれないと思う。◆

(※そうしたつきまといがわたしの幻聴・幻覚だと言う人もいるが、実際に玄関周りを汚損・いたずらされていたりしたので、必ずしも幻聴幻覚の類だけではないと思う。)

(2024.6.6)

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