Morgenstern

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好きな音楽・芸能、芸能者のことについて書いてみようと思います。昔書いたこと、今書いてみたいこと、いろいろと。 リンク・シェアはフリーです。ご自由にどうぞ。

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  • Tokyo Happy Coats『奥の細道』

    Tokyo Happy Coatsとは、日本人女性5人姉妹による音楽グループ。彼女たちは、1966年エド・サリバン・ショーに出演。ラスベガスの有名ナイトクラブをはじめとして全米各地で公演したほどの人気を誇った。しかし現在ではその記録が殆ど残っていない。本稿では彼女たちの足跡を可能な限り追いかけてみる。なお各稿の資料・画像については、アメリカのTokyo Happy Coats研究家であるRoy Baugher氏の許可を得て引用・作成している。

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    日本の.......最近気になったこと、昔書いていたこと、音楽と藝能についてとりとめもない話を綴ります。

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    お気に入りの、古いテレビやラジオの音楽番組を掘り起こします。

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Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【A-1】THCと遭遇す。

■落ち穂拾いの場としての『The Ed Sullivan Show』チャンネル。 1960年代から70年代にかけて青春を送ったPopsファンには特別な響きがある『The Ed Sullivan Show』という言葉。 1964年2月にビートルズが出演したシーンは1970年代に入っても日本では観ることが叶わなかった。が、現在ではインターネットの普及と『youtube』の登場で手軽に閲覧が可能になった。洋楽のテレビ番組が国内ではわずかしか放送されなかった当時からすると、隔世

    • Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【Bonus Track 12】 武術家として余生を過ごしていたダン・ソーヤー。

      ■老眼で見逃していたダン・ソーヤーについての記述。 前稿【Bonus Track 11】 を書くために、改めて【Bonus Track 10】 SNプロ共同経営者:シャタックとソーヤーの追加情報の稿を読み返していたら、あることに気付いた。 下記のアウトリガー・ホテルの告知をよくよく見れば、左下、朱里エイコの足元にダン・ソーヤーの名前が記載されているではないか。迂闊だった。これも、注意力の無さと老眼の成せる業である。 (気付くの遅すぎだよ。また回り道しちまった。) ソ

      • Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【Bonus Track 11】 余談:奥田宗宏氏、NHK出演の誤謬と謎?!

        ■謎だった奥田宗宏のNHKテレビ出演を掘り下げてみた。 【Bonus Track 4】 奥田宗宏氏の回顧録『私は音楽が好き』で紹介した、奥田宗宏が解答者として出演したNHK番組『私の秘密』について、さらに掘り下げてみたのでご紹介したい。 なぜ掘り下げたかったのかというと、誌名不詳の雑誌記事「女ビートルズ」に奥田が寄稿した一文に、記事掲載の数年前に『私の秘密』へGay Little Heartsが出演した際に会っていると記していて、私としてはその時期を特定したかったためだ

        • Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【Bonus Track 10】 SNプロ共同経営者:シャタックとソーヤーの追加情報。

          ■SNプロ共同創業者、シャタックとはどんな人物か? Gay Little Heartsが在籍した『SNプロダクション』を永島達司と共同経営したアロンゾ・B・シャタック、そしてGLHのマネージャーとなったダン・ソーヤーについて新しい情報を入手したのでご紹介したい。 ◇  ◇  ◇ まずシャタックについて。国会図書館デジタルコレクションで検索の結果、1960年5月30日発行の『週刊新潮』に記事があった。タイトルは「シャタック氏の実力 〜赤坂村に君臨した謎の米人〜」。 さ

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        Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【A-1】THCと遭遇す。

        • Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【Bonus Track 12】 武術家として余生を過ごしていたダン・ソーヤー。

        • Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【Bonus Track 11】 余談:奥田宗宏氏、NHK出演の誤謬と謎?!

        • Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【Bonus Track 10】 SNプロ共同経営者:シャタックとソーヤーの追加情報。

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        • Tokyo Happy Coats『奥の細道』
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          Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【Bonus Track 9】 GLH/THCと芸能プロダクション+タレント関係TimeLine。

          ■これまでのボーナストラック情報を整理する。 Roy Baugher氏からの情報、進駐軍慰問芸能人の研究書、関係者の自伝などをベースに、芸能プロダクションやアーティストとの関係を横糸にGLH/THCの足跡をトレースする作業を続けてきた。 【Bonus Track 1】もうひとつ存在したテレビ出演。 【Bonus Track 3】 ある書籍に記載されていたGLH/THC情報。 【Bonus Track 4】 奥田宗広氏の回顧録『私は音楽が好き』 【Bonus Tra

          Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【Bonus Track 9】 GLH/THCと芸能プロダクション+タレント関係TimeLine。

          Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【Bonus Track 8】 検証! Pan Orientプロの雑誌広告。

          ■Baugher氏から届いた雑誌の画像。 ボーナストラックの次稿を作り込んでいた10月9日の午前、Baugher氏からメッセが飛んできた。ちょうどその稿をアップするかと「公開」をクリックしようとしていた時だった。 以心伝心、それは次稿の内容を精緻化できる情報だったのでとても助かったのだ。Thx. 前回の「【Bonus Track 7】 Pan Orientプロ、謎の芸能事務所につき」でBaugher氏から情報を得た1958年の雑誌だが、Pan Orientプロのタレント

          Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【Bonus Track 8】 検証! Pan Orientプロの雑誌広告。

          Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【Bonus Track 7】 Pan Orientプロ、謎の芸能事務所につき。

          ■Baugher氏から届いたメッセージ。 前稿「【Bonus Track 6】 GLHのマネージャー、ダン・ソーヤーの追加情報」をアップした後、それを目にしたRoy Baugher氏からメッセが飛んできた。 まず日本語名に注釈を加えると、タツジ「タッツ」=永島達司、長島秀夫=永島英雄(達司の長兄で弟の影響で興行界に入った)、ナンシー ウメキ=ナンシー梅木、Masaaki Hiro=平尾昌晃、 Tomoko Yamaji (stage name for Tomi Fuji

          Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【Bonus Track 7】 Pan Orientプロ、謎の芸能事務所につき。

          Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【Bonus Track 6】 GLHのマネージャー、ダン・ソーヤーの追加情報

          ■伝説の呼び屋、永島達司についての伝記本をめくる。 「【Bonus Track 3】 ある書籍に記載されていたGLH/THC情報」でご紹介した『戦後期渡米芸能人のメディア史: ナンシー梅木とその時代』。その中で、GLHのマネージャーとなったダン・ソーヤーについての情報が掴めたのだが、さらに何かないか探ってみた。 『ナンシー梅木とその時代』を書いた大場吾郎教授が参考資料として挙げていた一冊が『ビートルズを呼んだ男』(野地秩嘉著、Kindle版 2017 小学館)。その原著

          Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【Bonus Track 6】 GLHのマネージャー、ダン・ソーヤーの追加情報

          Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【Bonus Track 5】 なぜ”Gay”なのか?

          ■「Gay Little Hearts」は、なぜ”Gay”なのか? 以前から気になっていたことがあった。それは、なぜ日本のジャズバンドでグループ名に”Gay "と名付けたバンドがあるのか?、ということ。 たとえば戦前から戦後にかけて日本で活躍し帰化したフィリピン人のジャズメン、Raymond Condeのグループは「Gay Quintet」「Gay Six」「Gay Septet」とずっとGayが付いていた。また、WW2後の1949年に多忠修(おおのただおさ:ビクター専

          Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【Bonus Track 5】 なぜ”Gay”なのか?

          Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【Bonus Track 4】 奥田宗宏氏の回顧録『私は音楽が好き』

          ■GLHと関係が深かった奥田宗宏の回顧録。 【B-1】謎の”女ビートルズ”を追っかけろ!でご紹介したNHKオールスターズ/ブルースカイ・ダンス・オーケストラの代表、奥田宗宏。渡米前のGLHについて誌名不詳の雑誌に紹介文を寄稿した、日本軽音楽界の大ベテランだった人物である。 奥田はその中で「私は彼女たちがやっと楽器を弾くようになったころから一緒に仕事をしたことがある」とGLHとの出会いを綴っている。 前回アップの【Bonus Track 3】 ある書籍に記載されていたG

          Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【Bonus Track 4】 奥田宗宏氏の回顧録『私は音楽が好き』

          Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【Bonus Track 3】 ある書籍に記載されていたGLH/THC情報。

          ■日本午前二時。スマホの音が鳴る。 今年の夏、日本は暑い、暑すぎる。 エアコンを効かせてなんとか眠りについてしばらく、スマホから通知音が複数回鳴って、目が覚めた。 時計を見ると、日本午前二時。正確に言うと、午前二時二十三分。なんだろうと思って確認したら、 Baugher氏からのMessageだった。 日本人の閲覧者から、佛教大学社会学部教授である大庭氏が今年の春に出版した著作にTHCのことが書かれている、というメッセージが届いたという。 4月といえば、私がBaug

          Tokyo Happy Coats『奥の細道』 【Bonus Track 3】 ある書籍に記載されていたGLH/THC情報。

          【Otoboke Beaver】、めっちゃ好きやねん。

          ■偶然観た動画に、めっちゃぶっ飛んでしもた。 米シアトルにあるラジオ局KEXPのスタジオライブ動画をチェックし始めてもう何年になるやろ。この局がイイんだわ。 と、同局の趣旨にあるとおり、westに限らず世界中の多様な音楽が、しかもライブで聴けるのですっごく重宝しているチャネルである。極々一例に過ぎないが、独glitter beatからアルバムを出したアフリカはモーリタニアのNoura Mint SeymaliもすでにKEXPに出演していて驚いたほど。局のポリシーに偽り無

          【Otoboke Beaver】、めっちゃ好きやねん。

          めりけんトラック野郎の【浪花節だよ人生は】

          ■なんと言っても、このジャケ写。古き良き時代のicon。 『ROAD MUSIC 23 Truckin' Hits 』というCD。ジャケ写を見て、即買った。いいわぁ。写っているネーチャン、古き良き時代のiconである。 しばし眺める自分に重ね合わせたのは、映画『無法松の一生』で居酒屋の壁に貼られた美人画のポスターに見入る富島松五郎の姿。人力車ドライバー、車力の松っあんだ。 この曲の出だしのフレーズ、"The Doodle-Oo-Doo-Doo Kid"として知られたとい

          めりけんトラック野郎の【浪花節だよ人生は】

          【忘れられた元祖シンガーソングライター】Una Mae Carlisle。

          ■Una Mae Carlisle----その存在に気付く。 ”忘れられた”、というのは正しくないかも知れない。少数ながら、彼女Una Mae Carlisle(以下Una Mae)の存在に気付いて引き寄せられた人たちがいるから。 2023年4月に「The Scintillating Enigma of Una Mae Carlisle(Una Mae Carlisleのきらめく謎)」というコラムを書いたのは、Kentucky州Madisonvilleでアメリカ史の教授

          【忘れられた元祖シンガーソングライター】Una Mae Carlisle。

          まりちゃん、逝く。でも、逢いたくて逢いたくて。

          ■逝ってしまった”まりちゃん”こと、園まり。1960年代後半期のアイドルスターであった園まりが先月末に亡くなった。遅れてきた”まりちゃん”派としては淋しい限りである。まりちゃんは鬼籍に入った。でもやっぱり、逢いたくて逢いたくて。 進駐軍慰問豆歌手だった伊藤ゆかり、同じくキャンプ回りをやっていた中尾ミエとはほぼ同じ世代で渡辺プロ所属でもあり、「スパーク三人娘」として人気を誇った。筆者は園の全盛期にその存在を識っていたものの、まだお子ちゃまだったので、園の”その魅力=It”な

          まりちゃん、逝く。でも、逢いたくて逢いたくて。

          【もそもそ怪説】 『Entartete Musik(頽廃音楽展)』って何? 消去された音楽たちとは

          アドルフ・ヒトラー総統が率いる国民社会主義ドイツ労働者党(通称ナチス)が統治したドイツ第三帝国で、ユダヤ人、現代音楽、アメリカのジャズなどに影響を受けた音楽家や音楽への迫害が行われました。1938年、それらの音楽を”頽廃”と定義付けて悪しき見本として国民にアピールするために開催されたイベントが『頽廃音楽展』です。どのようなことが行われたのか、解説します。 Q 『頽廃音楽展』とは何? A 次の質問どうぞ。 Q 『頽廃音楽展』の前に行われた『頽廃芸術展』とは何? A 次

          【もそもそ怪説】 『Entartete Musik(頽廃音楽展)』って何? 消去された音楽たちとは